2013年12月3日火曜日

老人・急性心筋梗塞:介入可能医療機関への搬送に積極的な病院と消極的病院でその生命予後に差は認めず、搬送積極性により入院期間延長に寄与

 日本なら訴訟沙汰やマスコミの餌食にになりかねない。この発表自体も・・・。テレビなどのコメントを見聞きするとかれらは全てを善悪分割したがる。急性心筋梗塞なら年齢にかかわらず全てカテーテル介入や手術介入できる施設へ搬送するのが当たり前という固着した“常識”を当たり前のようにしゃべり高報酬をもらう。


処置不能病院で、急性心筋梗塞高齢者の搬送に積極的な病院と、そうでない病院の比較


 処置不能病院から搬送する場合に、搬送判断なされているわけで、なにもせず放置って分けでもない。高齢者患者の急性心筋梗塞搬送頻度は実質的にばらつきが大きい。搬送率が高い病院のやりかたは、生命予後に公的影響を与えず、単に入院期間延長し社会資源の無駄遣いをもたらすだけかもしれない。



55962件のメディケア支払いサービス、2006年1月1日から2008年12月31日までの搬送率層別化( 20%以下、20%超・30%以下、30%超・40%以下、40%超)比較

Transfer Rates From Nonprocedure Hospitals After Initial Admission and Outcomes Among Elderly Patients With Acute Myocardial Infarction
José Augusto Barreto-Filho, , PhD, et al.
JAMA Intern Med. Published online December 02, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11944


搬送率中央値は29.4%(IQR 25-75パーセンタイル 21.8% to 37.8%)

(あたりまえだが)搬送比率高いほど、カテーテル施行率高い (P < .001)、同様に、percutaneous coronary intervention (P < .001)、coronary artery bypass graft surgery (P < .001)率高い

入院期間中央値は、検討群間で、有意差無し

搬送率と、30日目リスク標準化死亡率の間に相関する有意なエビデンス認めず (平均 [SD], 22.3% [2.6%], 22.1% [2.3%], 22.3% [2.4%],  21.7% [2.1%], 各; P = .054)
、 1年後リスク標準化死亡率1 (43.9% [2.3%], 43.6% [2.2%], 43.5% [2.4%],42.8% [2.2%], 各; P < .001)




日本なら、遠くにいて普段面倒みることのない親戚が、途中から割り込み、現場で意思決定した患者・患者家族・医療関係者の関係性まで悪くすることが・・・日常的に見られる。

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