2014年1月31日金曜日

骨粗鬆症治療のブレイク・スルー?;Romosozumab:スクレロスチン・ヒト化モノクローナル抗体第2相治験

骨粗鬆症治療薬「フォルテオ皮下注キット600μg」(一般名:テリパラチド)は、recombinant parathyroid hormone (PTH [1-34]である。

国際的には、2002年骨粗鬆症治療として、2010年頃日本では上記薬剤として上梓されている。
Effect of Parathyroid Hormone (1-34) on Fractures and Bone Mineral Density in Postmenopausal Women with Osteoporosis
Robert M. Neer,  et. al.
N Engl J Med 2001; 344:1434-1441May 10, 2001


骨塩増加し、骨折リスク減少し、骨構造を改善・密とするアナボリック薬剤とされたが、安全性・有効性に疑問とされ、多薬剤の代替的使用に制限されている。ラットに於ける骨肉腫リスクと高コスト

McClungらの新レポートは、Romosozumabの第2相、多施設・ランダム化・プラシーボ対照化・平行群8グループ研究で、骨粗鬆症治療のブレイクスルーと解釈されるべき報告。

osteocyte-derived glycoproteinであるスクレロスチン:sclerostinへのヒト化モノクローナル抗体
Romosozumab in Postmenopausal Women with Low Bone Mineral Density
Michael R. McClung,  et. al.
N Engl J Med 2014; 370:412-420January 30, 2014
subcutaneous romosozumab 月1回 毎(at a dose of 70 mg, 140 mg, or 210 mg) or 3ヶ月1回毎 (140 mg or 210 mg)
vs 皮下プラシーボ あるいはオープンラベル active 比較子である経口アレンドロネート(70 mg/週1回) or 皮下teriparatide(20μg 連日

romosozumabは、腰椎骨塩増加と有意相関、210mg月1回投与 11.3%、プラシーボ - 0.1%、 アレンドロネート 4.1%、 テリパラチド 7.1%

romosuzumabは、総股部・代替頚部骨密度の骨塩大幅増加と相関し、骨形成マーカーのtransitory増加をもたらし、骨九州マーカーの持続的減少をもたらす。軽度、一般的非再発性注射部位反応が見られるが、副作用の群間差は同等。



ただ、1年以上投与した場合はどうか?脳神経麻痺、脊髄硬化などの骨合併症の可能性、治療反応性の変容は?他部位での骨密度の変化は?など多くの疑念は存在する。

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note