2014年3月5日水曜日

【貧困地域からの転居による思春期メンタル疾患への影響】男児:うつ・PTSD・行為障害増加、女児では、うつ・行為障害改善

最貧困地域の子供は、情緒的問題を多くかかえる。近隣からのメンタル問題への影響検討報告

vaucherとは、教育バウチャーのことだろうか。高貧困地域を表す指標として利用。



貧困近隣者の多い地域からの脱出を推奨する介入は、男児において、うつ・PTSD・行為障害を増加させる。女児は、女児は逆に、うつ・行為障害減少をもたらす。

この性別による影響の違いは、女児は近隣との良好な関係を気づきやすく、男児は困難で、社会スキル困難ということも考えると、解説記事。

Associations of Housing Mobility Interventions for Children in High-Poverty Neighborhoods With Subsequent Mental Disorders During Adolescence
Ronald C. Kessler
JAMA. 2014;311(9):937-948. doi:10.1001/jama.2014.607.

The Moving to Opportunity Demonstration (1994 〜 1998 )
公営住宅居住家族4604、3689名の子供を、転居介入(貧困voucher低率地域群 vs 従来のvoucher比率群)と対照群に割り付け
voucher低比率転居群(n=1430)は、転居カウンセリングにてvoucher低比率地域への転居を促す。従来voucher群(n=108)は地域的にvoucher制限しない。対照(n=1178)は介入無し。
フォローアップ評価を10-15年後(2008年6月から2010年4月)、13-19年後(ランダム化後 0-8年)

回答率 86.9%- 92.9%

3689名の思春期子供をランダム化し、2872名インタビュー(男児 1407 女児 1465)

対照群に比較し、貧困voucher配布低率地域の子供は有意に大うつ  (7.1% vs 3.5%; odds ratio (OR), 2.2 [95% CI, 1.2-3.9])、PTSD (6.2% vs 1.9%; OR, 3.4 [95% CI, 1.6-7.4])、行為障害 (6.4% vs 2.1%; OR, 3.1 [95% CI, 1.7-5.8])減少。

従来voucher比率群での男児は、対照よりPTSD増加 (4.9% vs 1.9%, OR, 2.7 [95% CI, 1.2-5.8])
しかし、女児は、対照群に比べ、従来voucher比率群女児では、大うつ  (6.5% vs 10.9%; OR, 0.6 [95% CI, 0.3-0.9]) 、行為障害 (0.3% vs 2.9%; OR, 0.1 [95% CI, 0.0-0.4])減少。

本人の問題だけじゃ無く、仲間になるべき近隣の男児との関係があり、かれらは閉鎖的で、他コミュニティーからの転入したよそ者を排除する傾向にあるのでは? 
自我不確立、社会スキル不十分の10代男児はその状況にうまく対処できないということでは。生まれ育ったコミュニティーでしかメンタル面対処できない不器用さが男性にはあると思う。・・・私のように友達の居ない人間にはどこに居ても関係ないけどね。

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