2014年9月17日水曜日

小児入院:薬物副作用のうち、防止可能な状況は4%程度だが、モニタリング・オーダリング時チェック体制重要

Japan Adverse Drug Events (JADE) Study


薬物副作用のうち、薬物副作用防止可能なものは4%でかなり少ないが、重篤なもの、生命に関わるものもあり、モニタリングレベル・オーダリングレベルでのチェックが重要という報告。


Adverse drug events and medication errors in Japanese paediatric inpatients: a retrospective cohort study
BMJ Qual Saf 2014;23:830-837 doi:10.1136/bmjqs-2013-002658


小児入院での薬物副作用(ADE)は1000人日あたり、37.8(95% CI, 34.4 - 41.2)、 投薬過誤は65.1(95% CI, 60.6ー69.5)

内訳として、致死的・生命に関わるもの4%、重篤 23%、有意なもの73%

36(8%)が防止可能で、投薬過誤全例の4%に相当。


全ての投薬過誤中668(81%)が患者に有害事象を与える可能性があった。

防止可能なADEの最も多いエラー状況はモニタリングで78%、95%はオーダリング時点であった。




薬物副作用、即、医療過誤と考えているピーポーが多く、そういう報道も多くなされる。一部例外を大きく切り貼りして報道し、出版利益につなげようとするメディアの悪しき側面に世の中けがされまくってる。
 薬剤副作用の大多数は、防止不能の状況であり、防止不能の薬物副作用を前提にしたインフォームドコンセントが重要ということは大多数が一致した意見だろう。一方で、副作用を過度に心配するあまり、治療機会を失うことも。入院とは離れるが、反ワクチン運動などは典型的例だと思う。






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