2015年4月27日月曜日

耳鳴 ・・・ 聴覚皮質を超えて脳全般に影響を与えているかも・・・ 

日常診療で「耳鳴り」の訴え多いが、診断・治療に関してお手上げ状態のため、臨床的興味を持っているが、門外漢なのでと言い訳、無理やり翻訳・・・


アイオワ大学の研究チームが開発した特有の脳モニタリング技術で、転換研究治療器具の応用らしい。
耳鳴り中の被験者の脳の活動性を検査し、弱いあるいは強いエピソードで分類。症状イミテーションを形成し脳の活動性パターンも調査。
最大の発見は、耳鳴りに関連する脳活動性は、脳の広汎部分に影響を与えることが分かったとのこと。他の神経システムへ影響を与え、さまざまな合併症もあるのではないかなどと考察される

脳内の責任領域が限定的でなく、広汎に接合した変化であるため、病巣把握困難という面もあり、経路やニューロフィードバックは複雑で、薬物治療困難と想定される。うつ、ストレス、緊張状態など困難さが関連することも多い。



Intracranial Mapping of a Cortical Tinnitus System using Residual Inhibition
William Sedley , et. al.
Open Access
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2015.02.075
http://www.cell.com/current-biology/abstract/S0960-9822(15)00278-X

耳鳴りってのは、末梢神経系へのダメージが自発的脳活動に直結し、異常音として認識されるものと考えられている。多くの脳活動異常が耳鳴りと関連して居るであろうが、ファントム音それ自体へ以下に関連するか、関与要素や二次合併症への関連も不明。
”Core”耳鳴りは、その知覚が必要勝十分条件であり、(耳鳴り認識操作可能で、検験者報告が正確である)行動的パラダイムと結合した神経活動性の正確度の高い記録が必要とされる。これが可能となった。
音響シミュレーション後の耳鳴り音知覚後の短期修正中、覚醒、行動的耳鳴り患者の広汎脳内記録
耳鳴り関連低周波(Δ)oscillationを観察し、視床内低周波burstingがトリガーと考えられた。
予想外に、これらのΔ波は聴覚皮質領域を広がり、聴覚皮質ほぼ全体にプラスして、側頭葉、頭頂葉、感覚運動、辺縁系皮質にまで広がった。
個別の聴覚、海馬傍回、下部頭頂葉”Hub”領域において、これらのΔ波Oscillationは、中間周波(α)と高周波(β、γ)活動と関連し、タイトに結合した密着したシステムを形成し、記憶野認識を含む高レベルな機能とも関連する。

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