2015年7月3日金曜日

股関節変形性関節症レントゲン所見と、全死亡率・各疾患死亡率は相関する

整形外科学会提唱のロコモティブ・シンドロームなる、日本国内でしか通用しないガラパゴス病名には不快さを感じる。マーケットを広げようとする恣意性しか感じない。運動に関わるのは心理身体的疾患全部に関連するのであって、一部診療科が独善的に扱うべき代物ではないと思う。マクロ的病名をつけて囲い込みを使用とする整形外科学会のやり方には他疾患分野の専門家からもうすこし攻撃的反論があってしかるるべきと思う。

【軽薄概念・ミスリーディング行為】ロコモ:運動療法介入エビデンス乏しい、 そもそも運動制限を生じる原因は整形外科疾患だけじゃない 2013/09/18
「ロコモ」・・・いい加減にしてくれないか カタカナ概念 2009/03/05


整形外科諸氏の足下・・・変形性関節症と死亡率の関連性についての報告がなされている。これさえ、ロコモとわけのわからないマクロ概念に押し込もうとするのだろうか・・・整形外科の先生方。


Hip Osteoarthritis and the Risk of All-Cause and Disease-Specific Mortality in Older Women: A Population-Based Cohort Study
Arthritis & Rheumatology Article first published online: 26 JUN 2015

65歳以上の9704名の白人米国住民ベースコホート  the Study of Osteoporotic Fractures、ベースラインレントゲン検討サンプル7889名と8年後5749名を対象


RHOA : レントゲン上のOA所見は、Croft grade 一側、2点以上(関節裂隙狭小化、骨棘 + 他のレントゲン特徴)


平均±SD フォローアップ期間 16.1±6.2年間。ベースライン、8年時点RHOAは8.0%、 11.0%


累積発生頻度は、全死亡率 67.7%、 心血管疾患(CVD)死亡率 26.3%、 がん死亡率 11.7%、 胃腸疾患死亡率 1.9%、 他死亡原因リスク 27.8%



RHOA は、年齢、BMI、教育、喫煙、健康状態、糖尿病、卒中補正後の全原因死亡率 (hazard ratio 1.14 [95% 信頼区間 1.05–1.24]) 、CVD 死亡率 (hazard ratio 1.24 [95% 信頼区間  1.09–1.41])と相関



これらの相関は、身体機能介入変数で説明可能な部分がある



日本医師会雑誌のいい加減さは、「男性更年期」をテーマにしたことで自明。さらに、ロコモティブも・・・ こういう軽薄な編集方針で果たして日本の医療の質保てるのだろうか?

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