2015年9月17日木曜日

ストレス反応とアルツハイマー病:CRFストレス反応はアミロイドβ産生を亢進・・・そのメカニズム




The stress response neuropeptide CRF increases amyloid‐β production by regulating γ‐secretase activity
Hyo‐Jin Park, et. al.
The EMBO Journal (2015) 34, 1674-1686

ストレスがアルツハイマー病リスクに関わる生物学的支柱は十分判明していない。CRF、副腎皮質刺激ホルモン放出因子は、クリティカルなストレス反応メディエータであるが、これがアミロイド-β(Aβ)に影響を与えるか検討

細胞内ではCRF処置でAβ産生増加し、CRF受容体1(CRFR1)とγ-secretase internalizationのトリガーとなる


http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.15252/embj.201488795/abstract





Co‐immunoprecipitation研究で、γ`−SecretaseとCRFR1の関連性が確立し、これはβ-arrestin結合motifで介する。


加え、CRFR1とγ-Secretazeは、lipid raft fractionにco-localizeし、CRF処置依存的にγ-secretase蓄積が生じる。CRF処置は又、in vitro でのγ-secretase活性を亢進し、2つめの受容体非依存性活性化メカニズムであることが判明した。


CRFは、内因性ニューロペプタイドで、直接γ-secretase活性を調整する。意外なことに、CRFR1アンタゴニストもまたAβを増加させる。


γ-Secretaseを介したCRFとAβ増加の集積的関連性がデータで明らかになり、アルツハイマー病リスクをストレスで増加させるメカニズムの考察に役立つこととなる


CRFを直接ターゲットとする事で、アルツハイマー型認知症への治療ベネフィットの可能性、一部にはγ-Secrretaseによる複合的作用を介したAβ42増加症例の可能性も示唆




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