2016年1月25日月曜日

地上レベルオゾン慢性暴露:大規模前向き研究で全原因、心血管系、呼吸器系死亡リスク増加判明

対流圏オゾンは心血管疾患リスクや早死に関連する可能性があるが、オゾンの長期的疫学研究は乏しく、結論づけ困難。
長期大気オゾン暴露と全原因死亡・原因特異的死亡率を米国大規模成人コホートで検討


結論は、大規模前向き研究から、長期待機オゾン暴露は呼吸器系、循環器系死亡率リスクに関与

オゾンレベルが 10 ppb増える毎、糖尿病死亡リスク 16%増加、COPD死亡リスク 14%増加




Long-Term Ozone Exposure and Mortality in a Large Prospective Study
Michelle C Turner, et. al.
Am J Respir Crit Care Med. First published online 17 Dec 2015 as DOI: 10.1164/rccm.201508-1633OC
Read More: http://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201508-1633OC



対象:1982年登録の Cancer Prevention Study-II 被検 669,046名解析、内 237,201死亡 (2004年から)、Hierarchical Bayesian Space Time Modelから被検居住地域のオゾン濃度推定
方法:PM2.5、NO2 濃度推定は、land-use regressionから求める
Cox比例ハザード回帰モデルを個別・経済レベル共役要素補正後死亡率のため用いる

測定項目と結果
単一汚染物質モデルだと、オゾン、PM2.5、NO2と全原因・原因別死亡率で正相関認める

PM2.5補正2汚染物質モデルだと、オゾンと全原因死亡率 (HR per 10 ppb = 1.02, 95% CI 1.01-1.04)と、循環器系死亡率(HR = 1.03, 95% CI 1.01-1.05),、呼吸器系死亡率(HR = 1.12, 95% CI 1.08-1.16) の有意な正相関認める、NO2補正モデルでは変化無し

多汚染物質モデルで、PM2.5とNO2との死亡率正相関認める
呼吸器系疾患既往ない症例での呼吸器系死亡率との関連性が特に目立ち、呼吸器系疾患発症・急性増悪と関連する可能性が強く示唆される



CPS-II( American Cancer Society Cancer Prevention Study II )解析でも、オゾンと呼吸器系死亡率の関連性示されている
http://www.cancer.org/research/researchtopreventcancer/currentcancerpreventionstudies/cancer-prevention-study




15分程度の短期的閾値のみ記載
http://www.cdc.gov/niosh/pel88/10028-15.html


長期的影響を無視した基準となっているのでは?
 ↓
オゾン許容濃度・基準など

http://o3.kalmor.jp/technology/page7.html






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