2017年4月18日火曜日

特発性肺線維症:制酸剤にて予後改善?

GERDがIPF予後のリスク要素。ピルフェニドン治療患者へのAAT(制酸剤)投与の予後への影響検討

後顧的解析のため明確な結論づけできないが

重症胃腸症状・重症呼吸器感染症など増加の一方、IPF疾患進行緩徐化の可能性


Antacid Therapy and Disease Progression in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis Who Received Pirfenidone
Kreuter M. et. al.
Respiration DOI: 10.1159/000468546 Published online: April 12, 2017
http://www.karger.com/Article/Abstract/468546

【目的】ピルフェニドン治療患者のAATのIPF進行への影響評価
【方法】ピルフェニドン3トライアル治療IPF患者のpost hoc解析 
CAPACITY [PIPF-004/PIPF-006] と ASCEND [PIPF-016]
肺機能、運動耐容能、生存率、入院、副作用[AEs]を52週間解析:ベースラインAAT使用による解析
進行具合はFVC 10%以上減少、6分間歩行距離 50m以上低下、死亡(1年間)
【結果】 623名中、AAT 44%

52週時点 AAT vs 非AAT間の有意差無し

  • 疾患進行 (24.9 vs.  30.6%; p = 0.12)
  • 全原因死亡率 (2.9 vs.  4.0%; p = 0.47)
  • IPF-関連死亡率(1.1 vs.  2.0%; p = 0.37)
  • 全原因入院(16.1 vs.  18.3%; p = 0.48)
  • % FVC平均変化 (–2.7 vs.  –3.1%; p = 0.44)


絶対変化ではなく、相対変化としてのFVC10%以上減少はAATで良好  (15 vs.  22%; p = 0.03).



重症胃腸副事象:AEs (3.7 vs.  0.9%; p = 0.015) 、重症肺感染症 (3.7 vs.  1.1%; p = 0.035)はAATで多い


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