2型糖尿病合併症としてNAFLDは存在するが、NAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)は線維化、肝硬変、肝臓癌への進行の可能性有り、肝外合併症として心血管疾患、2型糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などの独立したリスク要素。
動物モデルで認められたSGLT2阻害剤のNAFLDへの効果確認
Effect of Empagliflozin on Liver Fat in Patients With Type 2 Diabetes and Nonalcoholic Fatty Liver Disease: A Randomized Controlled Trial (E-LIFT Trial)
Diabetes Care 2018 Jun; dc180165.
https://doi.org/10.2337/dc18-0165Abstract
目的 Sodium-glucose cotransporter 2 (SGLT-2) inhibitor:SGLT2阻害剤は齧歯類モデルで脂肪肝減少報告。ヒトの脂肪肝へのSGLT-2阻害剤の効果に関するデータは稀。2型糖尿病・非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)患者のエンパグリフロジン(SGLT2阻害剤)の脂肪肝への影響をMRI-derived proton density fat fraction (MRI-PDFF)で検討
研究デザイン・方法 2型糖尿病・NAFLD 50名、ランダム割り付け(エンパグリフロジン 10mg/日) or 対照(エンパグリフロジンなしの標準治療)20週間。
MRI-PDFFによる脂肪肝量の変化評価
セカンダリアウトカムはALT、AST、GGT値の変化量
結果 2型糖尿病患者標準治療を含めると、エンパグリフロジンは肝臓脂肪量減少効果有意 (エンパグリフロジン vs 対照群 -4.0% ; P< 0.0001)
ベースライン比較して、エンパグリフロジン群では、治療終了時点でのMRI-PDFFで有意差 (16.2–11.3%; P < 0.0001)あるも、対照群では有意差みとめず (16.4–15.5%; P = 0.057)
2群ではALT値有意差あり (P = 0.005) AST (P = 0.212) と GGT (P = 0.057) 値では有意差無し
結論 2型糖尿病・NAFLD症例において、2型糖尿病患者標準治療を含めると、エンパグリフロジンは肝臓脂肪量を減少し、ALT値を改善する
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