2012年3月5日月曜日

ビタミンE過剰摂取で骨減少=ネズミで確認、人の調査必要―慶大など

ビタミンE過剰摂取で骨減少=ネズミで確認、人の調査必要―慶大など
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120305-00000008-jij-soci 
時事通信 3月5日(月)3時2分配信  

マウスやラットにビタミンEを過剰に摂取させる実験を行ったところ、骨が減ってもろくなる骨粗しょう症になったと、慶応大や東京医科歯科大、大阪医科大などの研究チームが4日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表した。  ビタミンEは植物油やマーガリン、アーモンドなどに多く含まれるが、通常の食生活で過剰摂取になることはない。しかし、細胞レベルの抗酸化作用が知られ、美容や老化防止に役立つとしてサプリメントの人気が高い。サプリメントを多くのんでいる人の集団で、骨量に影響がないか調べる必要があるという。  厚生労働省の食事摂取基準では、ビタミンEの大人の目安は1日7ミリグラム程度で、上限は同800ミリグラム。米国では上限が同1000ミリグラム。  慶応大医学部の竹田秀特任准教授らは、大人の摂取上限量をマウスやラットの体重に合わせて換算し、毎日餌に混ぜて2カ月間与えた。骨は破壊と形成を繰り返して維持されるが、2カ月後には骨を壊す破骨細胞が大きくなって骨量が減り、骨粗しょう症になった。 

原本

4 March 2012
Vitamin E decreases bone mass by stimulating osteoclast fusion
Koji Fujita, Makiko Iwasaki, Hiroki Ochi, Toru Fukuda, Chengshan Ma,  et al
Nature Medicine doi:10.1038/nm.2659


自然治癒力などという曖昧な言葉をもてあそぶ、“統合医療推進”の武器の一つとしてのビタミン・・・推進者たちは、たとえば、このビタミン関連の弊害の関する情報提示に非積極的である。


抗酸化物質だけを大量にとると酸化促進物質 ...
intmed.exblog.jp/12809477


ビタミンE 前立腺がんリスク増加
intmed.exblog.jp/13793866/

非アルコール性脂肪肝炎にビタミンE有効 ...
intmed.exblog.jp/10513533/

 高用量ビタミンEは寿命を短くする 続編
intmed.exblog.jp/1323743/

2012年3月4日日曜日

ICU病床数不足は死亡率増加に直結する




病院ICU病症不足は、死亡率を増加させるというフランスの報告。


“初回紹介時に満床理由でICU入院断られた場合、死亡率が高くなる”

次なる紹介先入院があった場合でも死亡率増加た。

Refusal of ICU Admission Due to a Full Unit: Impact on Mortality
Am. J. Respir. Crit. Care Med. February 16, 2012 rccm.201104-0729OC 


ICUのリソース不足で患者がICU入室を断られ、これが死亡リスクに直結しているという報告。

1762名の患者の内、340名を除外、他のICU入室拒否116、重症過ぎ・軽症過ぎて断られた270名
残り、1332名のうち 、1139名入室、193名満床理由入室拒否
(入室不能 65 、他患者と入れ替え  39 、さらなる紹介先入院  89 )


粗day 28、day 60 死亡率は、非入室、 入室群で  30.1% vs. 24.3%, p=0.07 、 33.3% vs. 27.2%, p=0.06

年齢、既往歴、GSC8以下、ショック、Cr≧ 250 μmol/L、PT 30秒以上補正後、満床理由のICU入室拒否は、即時入室と比べ、非有意ながらday 28の死亡率高い。
 
紹介先受診患者はday 28、day 60で、即入室に比べ、死亡率高く   (p=0.05、 p=0.04) 



国毎・国内でも地域毎にICUベッド不足の程度はばらつきががり、フランスの場合は、人口1万あたり0.3程度から2.4程度。検討10病院は不足地域のようで、米国では人口1万あたり2.8ICU
1万あたり1から6というばらつきが見られるが、ベッド不足が生命リスク似関わることは確か。
解説:http://www.reuters.com/article/2012/03/03/us-icu-beds-idUSTRE82203P20120303





集中治療医学会(http://www.jsicm.org/aisatu.html
2006年に行われた本学会の全国調査によれば、ICUのベッド数は人口10万人あたり4ベッドで、欧米の7~24ベッドと比較して少ない状況です。日本集中治療医学会専門医研修施設の機能別分類では、一般総合ICU(約60%)、術後ICU(約10%)、救命救急ICU(約10%)、冠・心疾患CCU(約5%)の順となっています。
非ICUの普通病床に毛の生えたところで重症症例を見てるのが日本の実情?

妊娠中吸入ステロイドはその子供の疾患の多くに無関係、内分泌・代謝・栄養系への影響の可能性

妊娠中の喘息への吸入ステロイドが推奨されている。

以下の報告の問題点は、吸入量のデータがなく、自己報告に基づく喘息状態であり、他の投与ルートより吸入に関してのみ焦点を当てている報告である。

結論づけるには不充分な内容であることは確かだが気になる報告。
今まで、“妊娠中吸入ステロイドはパルミコート優先? 2005年 02月 18日”というのを信じてきただけに、 今後、喘息妊婦に対してどこまで安全性を告げてよいのやら・・・







Inhaled Glucocorticoids during Pregnancy and Offspring Pediatric Diseases
A National Cohort Study
Am. J. Respir. Crit. Care Med. March 1, 2012 vol. 185 no. 5 557-563 


Danish National Birth Cohort

1996-2002年誕生、妊娠中喘息治療使用 (n = 1231; 79.9% budesonide, 17.6% fluticasone, 5.4% beclomethasone, and 0.9% other or unspecified glucocorticoids)

小児期の子息疾患  (International Classification of Diseases–10th Revision, diagnoses)


フォローアップ終了時点子供の年齢は6.1 (range、 3.6-8.9)歳

吸入ステロイドは多くのカテゴリーでの疾患と関連性はない

しかし、例外は、内分泌、代謝、栄養疾患   (ハザード比, 1.84; 95% 信頼区間, 1.13–2.99)

ブデソニド使用した主要サブグループの反復解析(mother-child pairに限定)の時のみ、同程度の相関推定が得られた





解説記事:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-12/ats-igd121311.php

2012年3月3日土曜日

スタチン投与は遺伝子型によっては間質性病変発症・病態促進に関与?


interstitial lung disease (ILD)の発症と進行に対するスタチンの役割







COPDGene喫煙者の大規模コホートに於けるスタチン使用とILA( interstitial lung abnormalities:間質性肺病変)の関連評価
bleomycin-induced fibrosisのマウス実験


Statins and Pulmonary Fibrosis
The Potential Role of NLRP3 Inflammasome Activation

Am. J. Respir. Crit. Care Med. March 1, 2012 vol. 185 no. 5 547-556 


COPDGeneは、ILA患者で38%、ILAなしで27%

スタチン使用はILAと正相関   (odds ratio, 1.60; 95% confidence interval, 1.03–2.50; P = 0.04)(高コレステロール・CAD既往補正後)
この相関はスタチンの水溶性・対象者年齢により補正される。

スタチン投与は、bleomycin処理マウス肺障害・線維症 を増悪させる。
スタチン前処理により、 in vivoin vitroで、caspase-1-mediated免疫反応を促進する。
後者の反応は、 Nlrp3−/−Casp1−/− マウスから分離骨髄マクロファージにより消失する。

さらに、スタチンが、マクロファージ内のミトコンドリアROS産生増加により、NLRP3-inflammasone activationを促進することを示した。
スタチン治療は、COPDGene研究での喫煙者の間質性肺病変を増加させ、マウスにおいてはbleomycin誘発肺炎症・線維化促進し、それは、NLPR3-inflammasone activationによるメカニズムであることを示唆した。






スタチン系薬剤での間質性肺炎発現について、【重大な副作用】の項に「間質性肺炎」が追記されている。
http://www.yakuji.co.jp/entry19147.html


特に、ジェネリック採用の無情報桟敷の医療関係者は注意が必要だろう 。もっとも、先発採用しているところでもMRがまともに情報提供しているとは限らないが・・・

急性肺障害後のうつ発症リスクと うつの身体障害への悪影響報告



急性肺障害後のうつ症状の発症リスク要素の分析
それと、急性肺障害後の身体機能障害のリスク要素としてうつが存在するという事実

急性肺障害生存者への心理的介入が必要かも?


Depressive Symptoms and Impaired Physical Function after Acute Lung Injury
A 2-Year Longitudinal Study
Am. J. Respir. Crit. Care Med. March 1, 2012 vol. 185 no. 5 517-524



13のICUでの、急性肺障害 3、6、12、24ヶ月フォローアップ

186名の生存者で、 うつ症状 40%、身体障害残存 66%で、3ヶ月後が最多

うつ症状発症のリスク要素は、教育期間が短い12年以下、ベースラインの障害、失業、医学的合併症、ICUでの血糖低下

身体機能障害発症のリスク要素は、ICU滞在期間、先行うつ症状


米国GAO ジェネリック製品でかえって医療費増加



政府やマスコミなどが、重層的にジェネリックの有害性に関する議論を拒絶してる。

むなしくなり、ジェネリック批判してない。

“患者への安全性議論”をあきらめた訳ではないが・・・

どうせジェネリック批判できないなら、本来の趣旨である医療コスト削減推進の観点から見ようとすると、それも疑問。かえって、高コスト維持してるだけ( ジェネリック価格の高止まりの疑問 2007年 11月 15日  インド産ジェネリック ・・・ 歓迎いたします。 ただ、後発メーカーを考えた薬価高止まりは駄目ですぞ。2011年 02月 17日  なぜ日本はジェネリック医薬品高値価格統制をつづける? 本来なら先発比1割程度になるはず・・・ 2011年 07月 25日)。



米国からだが、ジェネリック製品が医療コスト削減に、単純につながるのか・・・それに対する疑問が報道されている。


Generic Drugs' Effect on Health Costs Unclear, GAO Says

By Emily P. Walker, Washington Correspondent, MedPage Today
Published: March 02, 2012
http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/GeneralProfessionalIssues/31463


米国でも、93%をジェネリックブランドに雄子変えようとする動きがある一方で、かえって、ジェネリックへ変更で医療コストかさ上げしているのではないかという疑念が起きているという・・・

“Government Accountability Office (GAO)”<米政府説明責任局>による報告


SSRIに関する一つの研究で、ブランドSSRI開始し、ジェネリックへの変更したケースで、入院率増加・ED受診増加で、トータルコスト881米ドル増加しているという・・・



結局、この問題は、これにつきる
 Generic drugs must have the same active ingredients, route of administration, strength, and intended use as their brand-name counterparts. They also must be absorbed into the bloodstream at the same rate. Generic drugs are allowed to have different inactive ingredients, such as binding materials, dyes, preservatives, or flavoring agents compared with brand-name drugs.
含有活性成分が同じで投与経路が同じでも、賦形剤などの添加物や色素・保存用添加物・香料などが異なる。


問題点はかわってないんだなぁと改めて思う。
ジェネリック薬品の問題点も放送せよ!  2005年 01月 27日


“ジェネリック”の問題点を述べると、日本の場合は独占禁止法に引っかかるそうで・・・まことにおそろしい、どこかの国顔負けの独裁的国家。

 後発医薬品:使用、医療機関に不安--公取委調査
医療機関への聞き取り調査では「先発品メーカーが後発品の不安をあおる説明をし た」「後発品の効能が低いというデータを見せられたが、根拠があいまいだった」など、不当な情報提供で後発品採用を妨害する行為が報告された。公取委は 「妨害行為は独占禁止法違反に当たる」と指摘している。毎日新聞 2006年9月28日 東京朝刊

こんな馬鹿な国って・・・、*朝*なみの日本という国


ジェネリック高止まり分の膨大な差益・・・いったいどこに消えているのだろう?

日本政府って、“アカウンタビリティー”はからっきしする気も無いが、 “fraudulence”と無能ぶりにはたけてる



まだ、こんなことやってんだもんなぁ・・・

◇胃がん検診などの受診率目標、当面4割に―民主・部門会議、厚労案に「異論なし」
→ http://www.cabrain.net/jump.do?cd=73639
民主党の厚生労働部門会議(座長=長妻昭衆院議員)は1日、厚生労働省から、
2012年度からの次期がん対策推進基本計画案について聴取した。厚労省は、胃、肺、
大腸がんの検診受診率の目標値を当面40%にとどめ、3年後に見直す案を説明。
出席議員から否定的な意見はなかった

標準的方法存在しない、科学的エビデンスの乏しい”胃癌検診”、しかも層別化しない“ばらまき検診”、予備的研究によるコスト効果解析も無いのに、“否定意見ゼロ” という・・・・この厚労省・政府・与党・・・まあ知識ゼロで、頭・空っぽなんでしょうね・・・この関係者たち。

まぁ滅びて当然の国だ・・・

健康老人の方が若い人より睡眠障害少ない・・・

高齢者と不眠ばかり話題になるので、高齢者の方が、睡眠障害多いのかと 思ってた。

だが、実際は、健康な老人は不眠症に関しては若年者のそれより少ない。

80歳超の老人に比較して、睡眠障害リスクに関し、18-24歳は2倍(OR 2.19, 95% CI 1.58 to 3.05, P. < 0001)の問題をもつ

"Age and sleep disturbances among American men and women: data from the U.S. Behavioral Risk Factor Surveillance System"  
Grandner M, et al 

Sleep 2012; 35: 1-12.

 Self-Reported Sleep Disturbance (SLEEPDIST) と Self-Reported Tiredness/Lack of Energy (TIREDNESS)による自己報告

2週間の内、6夜未満と6夜以上と日数で2分割
予測因子は年齢、健康状態、うつ感情状態
人種/民族、収入、教育、最後の医学チェックからの期間で補正
全年齢横断的に女性でSLEEPDIST と TIREDNESS多く報告
一般健康状態不良、軽度うつ感情、中等・重症うつと、SLEEPDISTとTIREDNESS相関
SLEEPDISTとTRENDNESSは一般的に寿命と共に減少し、80歳を越える回答者ではさらに少なくなる。
SLEEPDISTに対し、80歳超を対照としたオッズ比は 18-54歳から減少し、59歳男性でやや増加し、以降減少する。
女性でも同様パターンだが、40-59歳で急増する。TREDNESSに関しても同様パターン。


自己申告睡眠障害:Self-Reported Sleep Disturbance (SLEEPDIST)
自己申告倦怠感/活力不足: Self-Reported Tiredness/Lack of Energy (TIREDNESS)


一方的な刷り込みにより、高齢者=不眠というイメージが固着してたようだ。

となると、外来で多く見る高齢者の不眠に関して、病的要素を考慮すべきで、処方薬剤による不眠、基礎疾患との関連、精神心理的病態を探らなければならないということを示唆しているかもしれない。

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