2013年3月8日金曜日

神経性食欲不振症:梁下帯状回脳深部刺激療法 第1相試験

梁下帯状回への脳深部刺激療法(英: Deep Brain Stimulation; DBS)治療

Subcallosal cingulate deep brain stimulation for treatment-refractory anorexia nervosa: a phase 1 pilot trial
Nir Lipsman et. al.
The Lancet, Early Online Publication, 7 March 2013doi:10.1016/S0140-6736(12)62188-6

DBS は重篤な引く作用と関連し、手術後2週でプログラミン中けいれんで重篤
他に、手術後パニック発作
吐気・空気塞栓・疼痛

9ヶ月後の時点で、病歴ベースラインよりBMI増加・維持達成 3/6

DBSは、4例の気分、affective regulation、食欲不振症関連妄想・衝動脅迫改善と関連。
3名の6ヶ月後のQOL改善と関連。

臨床的ベネフィットは、脳の糖代謝(PETスキャン;ベースラインから6ヶ月後比較)変化を伴い、前帯状、島、側頭葉の病的異常の改善 

いまでは、神経性食欲不振症では、Maudsley modelと呼ばれる、family based treatmentが新しいスタンダードらしい。adolescent-focused therapy(AFP)から家族へというのは当然の帰結。

中年健康男女:red meat、加工肉と死亡率の相関明確! 非加工肉・鶏肉は関連せず?

約45万名の健康男女35-69歳を、1990年代から2000年代を通して調査。






 加工肉では死亡率と関係するが、加工肉外では死亡率と関連せず、鶏肉も無縁という・・興味ある結果。

Meat consumption and mortality - results from the European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition
Sabine Rohrmann, et. al.
BMC Medicine 2013, 11:63 doi:10.1186/1741-7015-11-63 Published: 7 March 2013 

2009年6月までの26344名死亡観察

多変量補正後、 red meat消費増加は、全原因死亡率増加と相関(HR=1.14, 95% CI 1.01-1.28, 160+ vs. 10-19.9 g/日)

相関は特に、加工肉と強い相関(HR=1.44, 95% CI 1.24-1.66, 160+ vs. 10-19.9 g/日)

測定後差補正後、全原因死亡率は、有意なのは、加工肉のみ
(HR=1.18, 95% CI 1.11-1.25, per 50 g/日)


全被験者が 20g/日未満にすることで、死亡のうち、3.3%(95% CI, 1.5-5.0%)は予防可能

加工肉摂取と有意に関係するのは、心血管、がん、他の死亡リスク

鳥肉は、全原因死亡率と相関せず

4月から届け出必要:「侵襲性」インフルエンザ菌・「侵襲性」肺炎球菌・「侵襲性」髄膜炎菌


感染症法に基づく医師の届出のお願い
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01.html
平成25年3月4日から、4類感染症に「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」が追加されますので、届出基準を満たした患者を診断した医師は届出をお願いします。 
平成25年4月1日から、5類感染症に「侵襲性インフルエンザ菌感染症」「侵襲性肺炎球菌感染症」が追加され、同じく5類感染症の「髄膜炎菌性髄膜炎」が「侵襲性髄膜炎菌感染症」に変更されますので、それぞれ届出基準を満たした患者を診断した医師は届出をお願いします。

4類: 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」

5類:
「侵襲性インフルエンザ菌感染症」
「侵襲性肺炎球菌感染症」
「侵襲性髄膜炎菌感染症」(髄膜炎菌性髄膜炎)

リファペンチン・モキシフロキサシンを利用した新しい結核レジメン:週1回レジメンも・・・

結核に関して、2HRZE/4HR(すなわち、2ヶ月のPZA+EB+RFP+INH → 残り4ヶ月はRFP+INH)というのが標準レジメンだが、
rifapentineとmoxifloxacinを利用して、
4ヶ月レジメン(2MRZE/2M・Riffapentin900)
6ヶ月・週1回レジメン(2MRZE/4weeklyM・Riffapentin1200)の比較

"A multicentre randomized clinical trial to evaluate high-dose rifapentine with a quinolone for treatment of pulmonary TB: the RIFAQUIN trial"
Jindani A, et al
CROI 2013; Abstract 148LB.
http://www.retroconference.org/2013b/Abstracts/48012.htm

Rifaquin
http://www.brti.co.zw/index.php?option=com_content&view=article&id=38&Itemid=59

週1回治療を特徴とした新しい結核治療レジメンの臨床トライアル、アドヒアランスと治癒率にかなりのインパクトを認めたとのこと


対照:2 months daily ethambutol, isoniazid, rifampicin, and pyrazinamide followed by 4 months daily isoniazid and rifampicin;

4ヶ月 regimen:isoniazid replaced by moxifloxacin in the 2-month intensive phase and 2 months of 2-weekly moxifloxacin and 900 mg rifapentine

6ヶ月 regimen—isoniazid replaced by moxifloxacin in the intensive phase and 4 months of 1-weekly moxifloxacin and 1200 mg rifapentine
2008年8月から2011年8月まで、南アフリカ(464)、ザンビア(292)、ボツワナ(56)、ザンビア(15)の827名
HIV+ 233(28%) /CD4カウント中央値 312/mm3
男性 509 (62%) 、体重中央値 53 kg
初期薬剤抵抗性 39(5%)を有効性解析から除外

4ヶ月レジメンと対照治療群との不良アウトカム差は、ITT 11.9%(95% 信頼区間 [CI] 3.7%, 20.0%) 、PP 13.2%(95%CI 6.4%, 20.0%)

6ヶ月レジメンと対照治療群との差は、 ITT  –2.0% (95%CI –8.9%, 4.9%) 、 PP–1.5% (95%CI –5.7%, 2.8%)

39名(対照 13、研究群 11、15)で 副事象 grade 3、4 46回
6イベントは肝炎

rifapentineは、moxifloxacinのクリアランスを8%増加するも、moxifloxacinの有意変化認めず

コレステロールの季節変動

コレステロールの値は、冬増加し、暖かくなると低下する

ブラジルFilipe Mouraらの研究

LDLコレステロールは、夏に比べ、冬では 7mg/dL増加で、約8%ほどに相当。
トリグリセライドは、約5%

American College of Cardiologyの学術紹介での報告らしい

http://health.usnews.com/health-news/news/articles/2013/03/07/cholesterol-levels-may-vary-by-season


脂質特性の季節変動に関し、2004年の報告(コレステロール値は季節変動する・・・その理由は・・・ 2004年 04月 27日)だと、
季節性変動の大きさは、
男性だと 3.9 mg/dL(0.10 mmol/L)で、12月がピーク
女性だと 5.4 mg/dL(0.14 mmol/L)で、1月がピーク

季節変動幅は高コレステロール血症患者で大きい

全体的に見ると、夏より冬の方が 240 mg/dL以上例は22%ほど多くなる

Seasonal Variation in Serum Cholesterol LevelsTreatment Implications and Possible Mechanisms
Ira S. Ockene, et. al.
Arch Intern Med. 2004;164(8):863-870. doi:10.1001/archinte.164.8.863

当時、 食事や身体活動の季節変動を主にして説明されている。
体重・BMI・心拍/血圧などの身体的要素、エネルギー(カロリー)が25%ほどの説明因子となっている。それ以外に、自然光や昼間の時間の長さが説明因子となると・・・

今回の発表で、すこしは新たな知見が報告されるのだろうか?

小児喘息 Cochraneレビュー:シクレソニド ・・・ 副作用少なく、効果も良いはずだが・・・

シクレソニド(オルベスコ)って発売当初は医薬品情報あったが、昨今はまったく聞かない。

宣伝文句は、「肺組織内で活性代謝物になるプロドラッグであり,嗄声や口腔カンジダ症などの口腔・咽喉頭に対する副作用を大幅に減少させる特徴がある.さらに,完全溶解型製剤であり,特殊なデバイスから噴射されるエアロゾル粒子径が極めて小さいため肺内到達率がよい」ということで、玄人受けしそうな薬剤だが、臨床実地上は果たして?

以下見ると、小児喘息に関して、まったく、その利点がない

Ciclesonide versus other inhaled corticosteroids for chronic asthma in children.
Kramer S,  et. al.
Cochrane Database Syst Rev. 2013 Feb 28;2:CD010352. doi: 10.1002/14651858.CD010352.
6研究 3256名の4-17歳子供、2つはアブストラクトのみ

シクレソニドのブデソニド、フルチカゾン比較
シクレソニドはブデソニドと用量1:2として比較:喘息症状と副作用影響は同等

プール解析結果にて、急性増悪経験に有意差認めず (リスク比(RR) 2.20, 95% 信頼区間 (CI) 0.75 〜 6.43)
両研究にて、24時間尿中コルチゾール濃度は、シクレソニド群に比べ、ブデソニドの方が統計学的に低下

フルチカゾン比較のシクレソニド(用量比 1:1):喘息症状アウトカムに有意差認めず

プール化解析結果にて、急性増悪患者数の有意差なし  (RR 1.37, 95% CI 0.58 〜 3.21) 、メタアナリシスプールされてない研究からのデータでは両群同様の急性悪化数。
副作用の差認めず。群差の24時間尿中コルチゾール値に有意差認めず(平均差 0.54 nmol/mmol, 95%CI -5.92 〜 7.00)
 
シクレソニド vs フルチカゾン (用量比 1:2)は1研究でなされ、2つのステロイドの喘息症状で類似であった。
急性増悪小児数はシクレソニド群で有意に多い (RR 3.57, 95% CI 1.35 〜 9.47)

 副事象に有意差なし  (RR 0.98, 95% CI 0.81 〜 1.14) 、24-時間尿中コルチゾール値(平均差 1.15 nmol/mmol, 95% CI 0.07 〜 2.23)

エビデンスの質は、喘息症状に関しては「軽度」、急性悪化アウトカムは「極低」、シクレソニド vs フルチカゾン副事象(用量比 1:1)に関しては「低い」と判断
アウトカムから低いと判断 

シクレソニド vs フルチカゾン(投与量 1:2)比較では、喘息症状アウトカムは「引く」、急性増悪・副作用イベントに関しては「極低」 



2013年3月7日木曜日

食塩は、自己免疫疾患発症的に働く;塩感受kinase SGK1は病原性TH17細胞を誘導

食塩は、多発性硬化症・1型糖尿病と言った自己免疫疾患と関連する。
高血圧、腎疾患、心疾患など以外にも、身体へ悪さの原因となるらしい・・・

Nanowires show sodium chloride may cause harmful T-cell growth.
Katherine Harmon
Nature News 06 March 2013
http://www.nature.com/news/salt-linked-to-autoimmune-diseases-1.12555


Induction of pathogenic TH17 cells by inducible salt-sensing kinase SGK1
Chuan Wu,    et. al.
Nature (2013) doi:10.1038/nature11984
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature11984.html


TH17 細胞 (interleukin-17 (IL-17)-産生 helper T 細胞)は、高度炎症惹起細胞で、細胞外病原体をクリアにし、多くの自己免疫疾患誘導的に働く。
IL-23 は、IL-23受容体発現増加により、そして、TH17細胞へ病因的effector functionとしての働きにより、TH17 細胞 phenotypeの安定・reinforcingにクリティカルな役割を果たす。しかし、IL-23がTH17反応を維持し、病原性effector機能を含む、正確な分子メカニズムは明確化されてなかった。

TH17細胞の発達分化のtranscriptional profilingを用い、これらのシグナルかネットワークのモデル構成を明らかにし、TH17発達調整する主要nodeをノミネートする。

血中 glucocorticoid kinase 1 (SGK1)、serine/threonine kinase4を、IL-23 signallingの、必須のnode downstreamとして同定。
SGK1は、マウスの Foxo1、IL-23R発現の直接のrepressorの非活性化により、IL-23R発現、TH17細胞phenotype安定化にクリティカル

SGK1は、他の細胞内のNa+輸送、塩(NaCl)ホメオスターシスを支配

塩濃度軽度増加にてSGK1発現誘導、IL-23R発現促進、TH17細胞分化促進、in vitro、in vivoとも示し、自己免疫性発症促進的に働く。

SGK1欠損は、IL-23-依存的なNa+介入TH17分化を無効化する

SGK1は病原性TH17細胞の誘導にクリティカルな役割を果たし、塩摂取高度のような環境的要素がTH17発達トリガーとなり、組織炎症を促進するメカニズムに関して分子的な考え方となった。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...