宣伝文句は、「肺組織内で活性代謝物になるプロドラッグであり,嗄声や口腔カンジダ症などの口腔・咽喉頭に対する副作用を大幅に減少させる特徴がある.さらに,完全溶解型製剤であり,特殊なデバイスから噴射されるエアロゾル粒子径が極めて小さいため肺内到達率がよい」ということで、玄人受けしそうな薬剤だが、臨床実地上は果たして?
以下見ると、小児喘息に関して、まったく、その利点がない
Ciclesonide versus other inhaled corticosteroids for chronic asthma in children.
Kramer S, et. al.
Cochrane Database Syst Rev. 2013 Feb 28;2:CD010352. doi: 10.1002/14651858.CD010352.
6研究 3256名の4-17歳子供、2つはアブストラクトのみ
シクレソニドのブデソニド、フルチカゾン比較
シクレソニドはブデソニドと用量1:2として比較:喘息症状と副作用影響は同等
プール解析結果にて、急性増悪経験に有意差認めず (リスク比(RR) 2.20, 95% 信頼区間 (CI) 0.75 〜 6.43)
両研究にて、24時間尿中コルチゾール濃度は、シクレソニド群に比べ、ブデソニドの方が統計学的に低下
フルチカゾン比較のシクレソニド(用量比 1:1):喘息症状アウトカムに有意差認めず
プール化解析結果にて、急性増悪患者数の有意差なし (RR 1.37, 95% CI 0.58 〜 3.21) 、メタアナリシスプールされてない研究からのデータでは両群同様の急性悪化数。
副作用の差認めず。群差の24時間尿中コルチゾール値に有意差認めず(平均差 0.54 nmol/mmol, 95%CI -5.92 〜 7.00)
シクレソニド vs フルチカゾン (用量比 1:2)は1研究でなされ、2つのステロイドの喘息症状で類似であった。
急性増悪小児数はシクレソニド群で有意に多い (RR 3.57, 95% CI 1.35 〜 9.47)
副事象に有意差なし (RR 0.98, 95% CI 0.81 〜 1.14) 、24-時間尿中コルチゾール値(平均差 1.15 nmol/mmol, 95% CI 0.07 〜 2.23)
エビデンスの質は、喘息症状に関しては「軽度」、急性悪化アウトカムは「極低」、シクレソニド vs フルチカゾン副事象(用量比 1:1)に関しては「低い」と判断
アウトカムから低いと判断
シクレソニド vs フルチカゾン(投与量 1:2)比較では、喘息症状アウトカムは「引く」、急性増悪・副作用イベントに関しては「極低」
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