2013年3月11日月曜日

金を賭けると、減量効果的 ・・・ 

金を賭ければ痩せる

 預託金:deposit contracts (DC)を預け、減量しなければ没収というインセンティブ有効
Financial Incentives for Extended Weight Loss: A Randomized, Controlled Trial
J Gen Intern Med. 2011 June; 26(6): 621–626.

こういう報告があったが、やっぱ人間は金をかけると減量効果あるようだ

ACCで報告のやり方は、経済的インセンティブの有無にて1年間調査
 "Lose It!"という介入で、インセンティブ群は、月20$を預託し、成功者へのボーナスとする

18-63歳の BMI30-39.9の2×2区分デザイン

Driver S, et al. "Financial incentives for weight loss: A one year randomized controlled clinical trial"
J Am Coll Cardiol. 2013;61(10_S):. doi:10.1016/S0735-1097(13)61459-X



経済的インセンティブ群では、対照群より参加率維持し、より減量
完遂率は、インセンティブ群 vs 非インセンティブ群で、有意差   (62% vs. 26%, p<0 .001="" span="">

ITT解析をプライマリアウトカムである1年後体重減少で施行。

体重減少、インセンティブ群 9.08ポンド、非インセンティブ群複合では2.34ポンド 。

two-way ANOVAで、インセンティブによる推計効果は6.5ポンド SE 1.92, p< 0.001)

この"Lose It!"というインセンティブによる、体重減少効果は2.36(SE 1.90, p=0.22)ポンド 
 

52週の研究で9.08ポンド(4.12kg)減量
20米ドル×12ヶ月だから、 4kgの減量に2万3千円あなたの体重は、kgあたり5千円

抗ADPアンタゴニスト Changrelor:PCI後ベネフィット改善

PCI中の抗血小板治療にとってPCI関連虚血性合併症は重要な要素で、Cangrelorは、強力な静脈内投与ADP受容体アンタゴニスト製剤で、迅速に効果、急激に可逆性に働く。
Cangrelor、ADPアンタゴニストのトライアルといえば、CHAMPION研究(American Heart Journal Volume 163, Issue 2 , Pages 182-190.e4, February 2012)


"Effect of Platelet Inhibition with Cangrelor during PCI on Ischemic Events"
Bhatt DL, et al 
N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMoa1300815.

2重盲験プラシーボ対照化トライアルで、11145名の待機的PCI

・ cangrelor bolus and infusion
・ クロピドグレル付加投与600mg、300mg投与

プライマリ有効性エンドポイントは、48時間後死亡・心筋梗塞・虚血による血管再建、ステント血栓

 プライマリ有効性エンドポイント
・cangrelor 群 4.7%
・clopidogrel群 5.9%

(補正オッズ比 0.78; 95%信頼区間[CI], 0.66-0.93; p=0.005)


ステント血栓発症 0.8% vs 1.4%(オッズ比 0.62;95% CI, 0.43-0.90; p=0.01)

副作用は両群少ないが、cangrelor群では、一過性呼吸困難多い(1.2% vs 0.3%)
ベネフィットが多因子事前層別横断的に一致

Additional source: New England Journal of Medicine
Source reference:
Lange RA, Hillis LD "The Duel Between Dual Antiplatelet Therapies" N Engl J Med 2013.


呼吸困難という副作用に関して詳細説明がなされてない。

2013年3月9日土曜日

カリーユニ・カタリン点眼・・・白内障治療エビデンス無しと話題になってから10年以上放置する日本医療行政

2002年当時、話題になり、カリーユニ・カタリンってのが世の中から消えてくれるものだと思っていた。

http://www.nms.ac.jp/jnms/2002/06904404j.pdf

白内障薬物療法には,白内障の治療どころか進行防止においてもその有効性に関する十分なエビデンスがないという結論に達する.
すなわち,効くのか効かないのかが不明であり,EBM の考え方では,現在の認可薬物も使用できない,あるいは,有効性は不明であることを十分に説明し,インフォームドコンセントを得た上で処方するということになる.
では,再々評価してはどうか.




ピノレキシン(カタリン点眼液,カリーユニ点眼液)
水晶体の混濁は,可溶性蛋白が,トリプトファンやチロシンなどの代謝異常で生じたベンツキノンカルボン酸やイミンカルボン酸の結合によって,不溶性蛋白となり凝集するために生ずる.本薬剤は,この結合と競合することで,蛋白の不溶化を阻止する.

pubmed で、"pirenoxin, cataracta"で、検索しても、それ以降、トライアルがなされてる形跡がない。


日本の医療政治って、ホントに無駄なところは放置して、 クソ役人たちがテキトーに気づいたところを形だけ改定してお茶を濁すことに終始している。超高齢者へもまんべんなく公費によるがん検診どころか糖尿病検診したり

エビデンスに疑問ある薬剤を、10年以上も放置している日本の医療


軽薄な政治家や経済関係著名人は「医療のコスト削減=ジェネリックで解決」というワンパターンレスポンスを繰り返す。真にコスト削減をめざすなら、こういう無駄無益な薬剤を追放すべきだろう。そして、「真のエビデンス」を提示できてない漢方薬の大多数も公費負担医薬品から追放すべき。
大手製薬メーカーの利益は温存し、医療コスト削減などというのは矛盾である。

視力障害に関わるうつへの影響は、客観的視力障害にあらず、本人の視覚障害自覚に依存

うつスケール(9項目・Patient Health Questionnaire)によるうつ指標と、アンケート視力機能評価、実際の視力検査との関連性

視力障害に関わるうつへの影響は、客観的視力障害にあらず、本人の視覚障害自覚に依存

Association Between Depression and Functional Vision Loss in Persons 20 Years of Age or Older in the United States, NHANES 2005-2008
Xinzhi Zhang, et. al.
JAMA Ophthalmol. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamaophthalmol.2013.2597. Published online March 7, 2013
 2005-2008年、9項目PHQ(10点以上)のうつの粗発生頻度は11.3%
視力障害自己報告有る場合 11.3% (95% CI, 9.7%-13.2%) 、 無い場合 4.8 (95% CI, 4.0%-5.7%)   

測定視力障害例(良視力眼球側 20/40より悪化)では、10.7%(95% CI, 8,0%-14.3%) 、正常では6.8%(95%CI, 5.8%-7.8%)

年齢、性別、人種/民族、結婚状態、独居/非独居、教育、収入、雇用状況、保険状況、BMI、喫煙、飲酒、一般的健康状況、視力への苦悩、重大慢性疾患補正後、
自己報告視力機能障害は、有意にうつと関連(包括オッズ比、 1.9 [95%CI, 1.6-2.3)持続、一方、実際の検査場の視力障害とうつは統計学的に有意差認めず
 

統合失調症:ビタミン療法にて陰性症状改善 ・・・ 効果は個別遺伝子変異に依存

ビタミンB12・葉酸サプリメントで、統合失調症・陰性症状改善効果を示すことは驚き、しかも、葉酸吸収に関わる遺伝子異常のある患者で有効という、いわゆる、テーラーメイド治療につながる知見



Randomized Multicenter Investigation of Folate Plus Vitamin B12 Supplementation in Schizophrenia
Joshua L. Roffman, et. al.
JAMA Psychiatry. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.900

 統合失調症の陰性症状は、慢性的で障害を伴い、高コストとなっているため、より効果的な治療が必要とされている。葉酸代謝関連低機能変異遺伝子を有する場合、葉酸濃度減少が、この負の徴候と関連するということで、葉酸サプリメントの可能性を検討。

平行群・ランダム化・二重盲験・プラシーボ対照化臨床トライアル;葉酸 2mg/ビタミンB12 400μg 16週間
3つの地域メンタルヘルスセンター(米国内学術センター関与)

精神科学的安定・抗精神治療に関わらず症状持続慢性統合失調症外来患者
16-68歳、向精神薬6ヶ月以上治療・6週間超の安定投与量、60以上の Positive and Negative Syndrome Scale

140名をランダムに、葉酸+ビタミンB12 vs プラシーボ 

主要アウトカム測定:陰性症状変化(  Scale for the Assessment of Negative Symptoms [SANS])、 positive and total symptoms (Positive and Negative Syndrome Scale))

【結果】
葉酸+ビタミンB12は、プラシーボに比較し、有意に陰性症状改善(群差、週毎SANSスコア -0.33、95% CI, -0.62〜-0.05) と、genotypeを考慮した場合は有意差求めるが、除外時は認めない

治療による FOLH1(rs202676)の 484C>%変異介入が観察された(p=0.02)
484% alleleがhomozygousの時のみ実有意な治療ベネフィットを示した  (週毎 SANSスコア変化 −0.59 ; 95% CI, −0.99 to −0.18).

平行して、ベースラインの赤血球濃度と、484C allele loadの逆相関が見られ(p=.03)、 治療8週後までその効果は持続する。
治療群毎、陽性症状、総症状変化とも差認めず

結論:葉酸+ビタミンB12サプリメントは、統合失調症の陰性症状改善するが、葉酸吸収の遺伝子変異によりその治療効果は影響大きく受ける
個別化医療の必要性を示唆する



2013年3月8日金曜日

SMART的使用法:ベクロメタゾン/ホルメテロール定期・頓用使用 vs 発作時サルブタモール比較

"The Lancet Respiratory Medicine”というのが発刊らしい。

SMART療法というと、製薬会社のプロモーションがひどすぎて、なんだか訳がわからなくなってきてる。 本来は、as-neededとして、即効性・持続性のあるホルメテロール含有の吸入ステロイドを使用すれば、抗炎症効果が同時に、そして、β受容体作用と吸入ステロイドの相乗作用なども期待できるという代物だった。

今回のas-needed治療として使用されているの、ベクロメタゾン/ホルメテロール製剤

これでの検討・・・SMART療法なる名称は使えない・・・

一応、有意差はでているものの急性悪化回数の差は1日もない。
呼吸機能や頓用使用の回数も有意差でてない。
BUD/FOMも同様だが、宣伝ほどの差は無いのだ・・・



Beclometasone—formoterol as maintenance and reliever treatment in patients with asthma: a double-blind, randomised controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, Volume 1, Issue 1, Pages 23 - 31, March 2013 
Alberto Papi et. al.

ICSとしてBDP(ベクロメタゾン)と、立ち上がり迅速・長時間作用のフォルメテロールを含む超微細併用吸入と、短時間作用型サルブタモールをレリーバ使用する戦略を


ヨーロッパ諸国14ヶ国、183センター、48週間に及ぶ二重盲験トライアル、完全なコントロールにない18歳以上喘息(run in 2週間、FEV1予測値 < 60%)
この期間中に、BDP100 μg/ FOM6μg × 2 の定期吸入 + サルブタモール100μg(要求時)
レリーバとして
BDP100μg+ホルメテロール6μg
サルブタモール 100μg
1:1比で割り付け
プライマリアウトカムは、重症急性増悪までの期間(病院受診・ED受診、3日連続以上のステロイド全身投与)
セカンダリアウトカムは、重症急性増悪回数(年間100名の患者あたりのイベント)、軽症急性増悪までの期間・回数、追加急性増悪変数、肺機能、症状スコア、喘息コントロール
【結果】
1714名の患者を、必要時割り付け、ベクロメタゾン/ホルメテロール:BDP/FOM(n=857)、 サルブタモール:SAL(n=857)で、解析は852、849

重症急性増悪 251名、48週での最低1回の急性増悪は 99 vs 152
BDP/FOM頓用、維持・レリーバ使用でのBDP/FOMでは、SAL頓用に比べ、有意に急性増悪までの日数増加( 209 日 vs 134 )、差は75日、でリスク減少36%(ハザード比 0.65 [95% CI, 0.49-0.82]; p = 0.0005)、推定確率12%と18% p=0.0003)
BDP/FOM頓用の方が、SAL頓用より軽症喘息急性増悪日数は、少ない  (56.04 日数/患者・年数 vs 65.11 日数/患者・年数; 0.86 [0.76 - 0.98]; p=0.021)
run-in periodから48週までの症状改善(BUD/FOM頓用 平均 変化差 -1.59 [-1.94 〜 -1.25] 、-1.44[-1.78 〜 -1.10]、差は -0.15[-0.60 〜 -.37] p=0.507
喘息コントロール日数比率  (9.5% [7.3 〜 11.8]% vs 10.9%[8.7-13.1%])、差は-1.4[ -4.3〜 1.6] p=0.357
1714名の患者を、必要時割り付け、ベクロメサゾン/ホルメテロール:BDP/FOM(n=857)、 サルブタモール:SAL(n=857)で、解析は852、849
重症急性増悪 251名、48週での最低1回の急性増悪は 99 vs 152

BDP/FOM頓用、維持・レリーバ使用でのBDP/FOMでは、SAL頓用に比べ、有意に急性増悪までの日数増加( 209 日 vs 134 )、差は75日、でリスク減少36%(ハザード比 0.65 [95% CI, 0.49-0.82]; p = 0.0005)、推定確率12%と18% p=0.0003)

BDP/FOM頓用の方が、SAL頓用より軽症喘息急性増悪日数は、少ない  (56.04 日数/患者・年数 vs 65.11 日数/患者・年数; 0.86 [0.76 - 0.98]; p=0·021)


run-in periodから48週までの症状改善(BUD/FOM頓用 平均 変化差 -1.59 [-1.94 〜 -1.25] 、-1.44[-1.78 〜 -1.10]、差は -0.15[-0.60 〜 -.37] p=0.507

喘息コントロール日数比率  (9.5% [7.3 〜 11.8]% vs 10.9%[8.7-13.1%])、差は-1.4[ -4.3〜 1.6] p=0.357

 レリーバ使用  ー0·29 [- 0.38 〜 - 0.20] vs - 0.27 [- 0.36 〜 - 0.19]、差は −0.02 [—0.13 〜 0.10]; p=0.794)

 肺機能 (FEV1, 0.090 [0.060 〜 0.120] vs 0·090 [0.060〜0.120]、その差は 001 [—0.040 〜 0.040]; p=0.969)

 耐用性良好 (重度副作用, 32 [4%]、 41 [5%])




SMART療法について・・・
Single inhaler as maintenance and reliever therapy—is it SMART?

The Lancet Respiratory Medicine, Volume 1, Issue 1, Pages 2 - 3, March 2013 
 





神経性食欲不振症:梁下帯状回脳深部刺激療法 第1相試験

梁下帯状回への脳深部刺激療法(英: Deep Brain Stimulation; DBS)治療

Subcallosal cingulate deep brain stimulation for treatment-refractory anorexia nervosa: a phase 1 pilot trial
Nir Lipsman et. al.
The Lancet, Early Online Publication, 7 March 2013doi:10.1016/S0140-6736(12)62188-6

DBS は重篤な引く作用と関連し、手術後2週でプログラミン中けいれんで重篤
他に、手術後パニック発作
吐気・空気塞栓・疼痛

9ヶ月後の時点で、病歴ベースラインよりBMI増加・維持達成 3/6

DBSは、4例の気分、affective regulation、食欲不振症関連妄想・衝動脅迫改善と関連。
3名の6ヶ月後のQOL改善と関連。

臨床的ベネフィットは、脳の糖代謝(PETスキャン;ベースラインから6ヶ月後比較)変化を伴い、前帯状、島、側頭葉の病的異常の改善 

いまでは、神経性食欲不振症では、Maudsley modelと呼ばれる、family based treatmentが新しいスタンダードらしい。adolescent-focused therapy(AFP)から家族へというのは当然の帰結。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...