2014年2月1日土曜日

運動負荷心拍改善度指標:EHRGスコア ・・・ 死亡率推定ツール


Exercise heart rate gradient: a novel index to predict all-cause mortality
Carlos Vieira Duarte ,et. al.
European Journal of Preventive Cardiology January 27, 2014 
Published online before print January 27, 2014, 
doi: 10.1177/2047487314520784 
maximal cycle cardiopulmonary exercise testを1476名(937名の男性:41-79歳)

HR reverse(HR maximum - HR resting)、 recovery ( HR maximum - HR at 運動終了1-分後)を計算し5分位比較、さらに、exercise HR gradient (EHRG) を2-10にランク付け

フォローアップ平均 7.3年間、44名死亡

EHRGスコアと死亡率に逆相関あり、スコア10から2へ減少毎、1.2%から13.5%と増加する。
EHRG score 2、HR reverseQ1(心拍 <80)もしくは HR回復(< 27/分)は最も効果的死亡予測要素;年齢補正HR : 3.53 (p = 0.011)、 2.52 (p < 0.05)、 2.57 (p < 0.05)。



末梢動脈閉塞症:プレタールは他剤に劣る

コスト効果は、その国の薬価もあるから、まぁそれぞれなのだろうが、効果そのものに関しても、シロスタゾールよりナフチドロフリルの方が良さそうだ

シロスタゾール(プレタール)の宣伝は、ガイドライン推奨を押しつけてるため、今後の大塚MRの対応がおもしろい!


Cost-Effectiveness of Cilostazol, Naftidrofuryl Oxalate, and Pentoxifylline for the Treatment of Intermittent Claudication in People With Peripheral Arterial Disease
Yang Meng, et. al.
ANGIOLOGY March 2014 65: 190-197, 
first published on January 31, 2013 

感度分析も施行。シロスタゾールやペントキシフィリンより、蓚酸ナフチドロフリルがより効果的で、コストも安い。
解析では、ネットワーク分析も施行。
シロスタゾール推奨する以前の報告と反し、ナフチドロフリルが末梢動脈閉塞症に対し唯一vasoactiveな薬剤でコスト効果的である。


欧州:プレタール使用制限推奨
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/03/blog-post_23.html

全身性エリテマトーデス患者:ビタミンD濃度低値は、心血管系リスク、疾患活動性と関連する

 ビタミンD濃度、 25-(OH)-D3欠乏は、一般住民でも心血管リスク要素とされる。ビタミンDが心血管疾患リスクと関連するなら、元々、この病態での死亡率・合併症の主要因なので、その関連性追求は重要。
 研究目的は、ビタミンD濃度と将来の心血管イベント予測関連性を明確にすること


 結論から言えば、表題のごとく




25-Hydroxyvitamin D and cardiovascular disease in patients with systemic lupus erythematosus: Data from a large international inception cohort
Lertratanakl A, et al
Arthritis Care Res 2014; DOI: 10.1002/acr.22291.

25(OH)D濃度4分位・高位グループは、低位グループ比較して、高血圧、脂質異常症少なく、CRP低値、SLE活動性指数 (SLEDAI-2K) 低値

ビタミンD濃度はCVDイベント発生と相関しないが、CVDイベント発生は、ビタミンD濃度高位群に連続的減少が見られる。

2014年1月31日金曜日

医者も、患者も、ドクター・ウィキペディアに相談 ;英語版に比べ、日本語版の貧弱さにも驚き

Doctor Googleから、Doctor Wikipedia・・・


Wikipediaのからくりから考えれば、誤謬性は不可避、信頼性も不確か。でも、米国医師たちの約半数がWikipedia情報を利用し、患者も診断後情報入手のため用いる。まれな疾患も閲覧される状況を生み出しているトップ100記事は平均年間190万回閲覧されている。


Doctor Wikipedia is top medical resource for patients and doctors
By Michelle Starr
January 31, 2014
http://www.cnet.com.au/doctor-wikipedia-is-top-medical-resource-for-patients-and-doctors-339346525.htm




上位トップ検索ページを、英語・日本語比較すると、その質量の差に驚く。


結核


クローン病

肺炎
多発性硬化症

糖尿病

痛風

髄膜炎

ダウン症

結核へのアクセス数比較


日本語版は、英語版の1/10強といったところか!




http://stats.grok.se/ja/201401/ダウン症 は1日50未満が多い。
一方、http://stats.grok.se/en/201401/Down_syndromeは、2桁違う!

これは、充実度が全然違うためだろう


ロシア人:ウォッカと超過死亡リスクの関連性

ロシアの成人は望外に死亡率が高い。ウォッカにより超過リスク原因として、事故・自殺・暴力といった外因死とアルコール関連性の高い内因性疾患(頭頸部・肝臓腫瘍、結核、肺炎、膵炎など)が考えられる。

冬季オリンピックが開かれ、注目が集まるロシア・・・重度飲酒の問題も注目


Alcohol and mortality in Russia: prospective observational study of 151 000 adults
Zaridze et al.
The Lancet, Early Online Publication, 31 January 2014
doi:10.1016/S0140-6736(13)62247-3


疾患既往無し喫煙男性、57,361名20年間推定死亡リスク
35-54歳
  • 週1ボトル未満 16%(95% CI, 15 - 17)
  • 週1-2ボトル 20% (18—22)
  • 週3ボトル以上 35% (31—39) ; trend p < 0·0001


55-74歳
  • 週1ボトル未満 50% (48—52)
  • 週1-2ボトル 54% (51—57
  • 週3ボトル以上 64% (59—69) ; trend p < 0·0001


両年齢群とも重度飲酒超過死亡は、8つの疾患と強く関連する


自己報告飲酒は変動性;週ウォッカ3ボトル以上数年後再インタビューでは1ボトル以上少なくなってたのが半数:185/321

そのような変動性は、この研究では、重度飲酒ハザードで減衰されるが、自己報告ウォッカ飲酒用でもその後のリスク推定能はやはり強力に残存する。

男性非喫煙・女性では、重度飲酒珍しく、絶対的超過リスクは同様のよう


ズブロッカ (*)、アブソルート (*)、ストリチナヤ (ウォッカ界の黒霧らしい)、バカルディ、スミノフ、スカイ、ベルーガ、ヴァンゴー ・・・ 唐辛子ウォッカ:ペルツォフカ


最重症COPDでも、少量オピオイドは安全に使用できる!

進行期COPD患者に対する緩和治療として、オピオイドが再考されている

ベンゾジアゼピン系や麻薬の添付文書には、「禁忌:重篤な呼吸抑制のある患者」と記載がある。

Review   
Palliation of dyspnoea in advanced COPD: revisiting a role for opioids 
Thorax 64:910-915 doi:10.1136/thx.2009.116699

最上位段階では、モルヒネ投与+不安緩和薬剤が推奨されているのである。


市井には、呼吸抑制があるんだから、モルヒネなどオピオイド使うのは危険という発想が根強くある。患者の症状緩和のため、これをたださなければならない。



Safety of benzodiazepines and opioids in very severe respiratory disease: national prospective study
BMJ 2014; 348 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g445 (Published 30 January 2014)
Cite this as: BMJ 2014;348:g445


最重症COPD患者へのベンゾジアゼピン・オピオイド安全性評価
デザイン 住民ベース長軸連続コホート

セッティング スウェーデンでの長期酸素療法指示センター

患者 2249名COPD長期酸素療法、スエーデン(2005年から2009年、国内Swedevox Register)

主要アウトカム測定 年齢・性別・動脈血液ガス分析・BMI、パフォーマンス状態、入院歴、合併症、併用薬剤補正後ベンゾジアゼピン・オピオイドの入院・死亡への影響

結果 入院:1681 (76%) 、死亡 1129 (50%)
ベンゾジアゼピン・オピオイドは、入院増加と相関せず: ハザード比 0.98 (95% 信頼区間, 0.87 to 1.10) 、 0.98 (0.86 to 1.10)

ベンゾジアゼピンは、死亡率増加と相関 (1.21, 1.05 to 1.39) し、量依存的

オピオイドは、死亡率と量依存的に相関:
低用量オピオイド(モルヒネ換算30mg/日以下)なら、死亡率増加と相関せず (1.03, 0.84 to 1.26) 、高用量では相関 (1.21, 1.02 to 1.44)

ベンゾジアゼピン・オピオイド低用量同時投与も入院、死亡と相関せず (0.86, 0.53 to 1.42) or mortality (1.25, 0.78 to 1.99)

相関性は、薬剤、高炭酸ガス血症にnaiveであり、補正されず




結論 COPD患者において、オピオイド低用量は、入院・死亡リスク増加と関連せず、重度呼吸器系疾患自覚症状改善のため安全であろう



ところが、日本の実情は、非がんCOPD患者の呼吸困難を無視した薬事行政がなされている。患者会などが怒るべき状況なのだ。

担がん患者の呼吸困難治療プロセスでは、モルヒネ投与に、抗不安薬追加が示されている。http://www.jspm.ne.jp/gmeeting/peace3/M-6a.pdf

だが、健保病名適用を見ると・・・

オプソ:中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
モルヒネ注射液:

1. 皮下及び静脈内投与の場合
(1) 激しい疼痛時における鎮痛・鎮静
(2) 激しい咳嗽発作における鎮咳
(3) 激しい下痢症状の改善及び手術後等の腸管蠕動運動の抑制
(4) 麻酔前投薬,麻酔の補助
(5) 中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛 

 呼吸困難に対する適用は存在しない・・・日本の状況。


緩和ケアに、心不全、呼吸不全など内因性疾患を加えるべきだし、終末期ケアと考えられる症例はがんやHIVだけではないことを理解してない行政や施策立案者たちが悪性だ。

閉経後女性ホルモン投与緑内障リスク減少?

網膜ガングリオン細胞はエストロゲン受容体発現し、さらに、閉経後ホルモン投与と、眼球内圧減少の関連性が報告されていた。後顧的研究だと、エストロゲンを含む閉経後ホルモン投与にて、POAGリスク減少の可能性あり



The Potential Association Between Postmenopausal Hormone Use and Primary Open-Angle Glaucoma
Paula Anne Newman-Casey, et. al.
JAMA Ophthalmol. Published online January 30, 2014. doi:10.1001/jamaophthalmol.2013.7618

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...