2014年6月5日木曜日

125万名調査:高血圧と12の心血管疾患の関連性




Blood pressure and incidence of twelve cardiovascular diseases: lifetime risks, healthy life-years lost, and age-specific associations in 1·25 million people
Eleni Rapsomaniki ,et. al.
The Lancet, Volume 383, Issue 9932, Pages 1899 - 1911, 31 May 2014
doi:10.1016/S0140-6736(14)60685-1Cite or Link Using DOI


中央値5.2年間、心血管疾患最小リスクは、収縮期血圧90-114 mmHg、拡張期血圧 60-74mmHgで、それ以下での、いわゆる、J-shapedリスク増加エビデンスはみられない。

高血圧の影響は、心血管疾患エンドポイントでばらつき有り、強い影響から、影響無しまで。
収縮期血圧高値は、ICH(頭蓋内出血)、SAH(くも膜下出血)、安定狭心症、AAA(腹部動脈瘤)と関連(ハザード比  1·44 [95% CI 1·32—1·58]、1·43 [1·25—1·63]、1·41 [1·36—1·46]、1·08 [1·00—1·17])

拡張期血圧に比べ、収縮期血圧の方が、より影響大きいのは、狭心症、心筋梗塞、末梢血管疾患。だが、拡張期血圧の方が影響があるのは、AAA。

脈圧と、AAAは逆相関性 (HR per 10 mm Hg 0·91 [95% CI 0·86—0·98]) 、PAD (1·23 [1·20—1·27])で最もその影響がある。

高血圧患者(血圧 140/90 mmHg以上)あるいは降圧剤服用者は、包括的心血管疾患の生涯リスクは30歳で、63·3% (95% CI 62·9—63·8)、正常血圧  46·1% (45·5—46·8)で、5 (95% CI 4·8—5·2)年早く心血管疾患発症することに相当。

安定・不安定狭心症が、指数年齢30歳で、43%を占め最も多い。一方、心不全、安定狭心症は80歳を指数年齢とすると最も多いが、ともに19%程度。

2014年6月3日火曜日

ヨガの喘息での効能:プラシーボ効果

ヨガは高血圧でも、喘息でもsham-placebo比較だと、効果エビデンス乏しくなる。


高血圧患者:自宅ヨガで降圧効果・自己評価QOLも改善 vs 教室・インストラクター介入では効果認めず 2013/12/30


喘息に関して・・・

Yoga for asthma: a systematic review and meta-analysis
Holger Cramer ,et. al.
Annals of Allergy, Asthma & ImmunologyVolume 112, Issue 6, Pages 503–510.e5, June 2014


14RCT、824名。喘息症状、QOL、PEF、FEV1/FVC比にて通常ケアと比較してその有効性エビデンスあり (RR, 10.64; 95% CI, 1.98 to 57.19; P = .006、SMD, −0.37; 95% CI, −0.55 to −0.19; P < 0.001、MD, 0.86; 95% CI, 0.39 to 1.33; P< 0.001、SMD, 0.49; 95% CI, 0.32 to 0.67; P <; 0.00、SMD, 0.50; 95% CI, 0.24 to 0.75; P< 0.001)

心理学的介入に比較してヨガの優位性は、QOL、PEFにて認める( SMD, 0.61; 95% CI, 0.22 to 0.99; P = .002、SMD, 2.87; 95% CI, 0.14 to 5.60; P = .04)

だが、shamヨガ、呼吸運動との比較では、エビデンス認めず
あらゆるbiasを否定されたエビデンスはない

ヨガは重大副事象を認めない


Yogaの効果のほとんどがプラシーボだとしても、それを利用する手もあるのかもしれない


この現象の否定 → "Obesity Paradox": 肥満の包が卒中死亡少ない



Body Mass Index and Death by Stroke No Obesity Paradox
Christian Dehlendorff et. al.
JAMA Neurol. Published online June 02, 2014. 
doi:10.1001/jamaneurol.2014.1017

BMIと卒中後死亡率の送管を検討
選択バイアス対策のため、初回卒中1ヶ月内に死亡発生したらindex strokeとして、卒中死亡統計とすることにした。
デンマークの全入院の Danish Stroke Registerを用いた。

71617名の患者中、7878(11%)初月内死亡、死亡の原因が卒中であるのは5512(70%)
BMIの情報利用可能な患者の家、9.7%が低体重、正常体重39.0%、過体重34.5%、肥満 16.8%。
BMIと、発症年齢は逆相関 (P < 0.001)
初月卒中死亡率リスクについて、正常体重(参照症例)と過体重で有意差無く、肥満とも有意差認めない (hazard ratio, 0.96; 95% CI, 0.88-1.04  1.0; 95% CI, 0.88-1.13)
1週後の死亡リスクも同様。

結論:卒中患者のobesity pardoxのエビデンス無し

BMI高値ほど若年者に生じ、そのため、卒中症例若年化傾向がある
故に、統計上の外観上、肥満・過体重の方の死亡率がひくくなるのではないか・・・という結論


2014年6月1日日曜日

非小細胞肺癌:VEGF受容体2標的ヒト型モノクローナル抗体(Cyramza)+ドセタキセル併用で OS, PFS延長効果

標準セカンドライン抗がん剤(ドセタキセル(タキソテール))・分子標的薬剤(ramucirumab (Cyramza) )にて生存期間延長効果



Medpage: http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ASCO/46083

Source reference: Perol, M, et al. "REVEL: A randomized, double-blind, phase III study of docetaxel (DOC) and ramucirumab (RAM; IMC-1121B) versus DOC and placebo (PL) in the second-line treatment of stage IV non-small cell lung cancer (NSCLC) following disease progression after one prior platinum-based therapy" ASCO 2014;Abstract LBA8006.






・併用療法にて、包括的生存期間(OS)を1.4ヶ月間( 9.1→10.5ヶ月間)延長、 p = 0.23

・併用療法にて、無進行生存期間(PFS)を1.5ヶ月間( 3.0→4.5ヶ月間)延長、 p < 0.0001

・客観的奏功率は、ドセタキセル単独の14%→併用の23%と増加 p < 0.001

・併用療法、grade 3以上の副作用イベントの多くは、 好中球減少症、有熱性好中球減少、易疲労、白血球減少、肺炎

・死と直結する治療緊急性必要なイベント率は、群間で同等




Ramucirumab(IMC- 1121B)は、腫瘍に血液を供給するプロセスの血管新生を抑制するよう設計されています。具体的には、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体2を標的に特 異的に阻害することで、腫瘍に血液を供給する血管形成及び維持に係わるシグナル伝達を遮断するよう設計されているヒト型モノクローナル抗体
 https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/news_2014_003.aspx

小児の長引く細菌性気管支炎:IL-1β経路活性化が特徴

子供の、長引く細菌性気管支炎(PBB: protracted bacterial bronchitis)には、充分改名されてない。 IL-1経路と好中球発現特性を検討

 
Mediators of neutrophil function in children with protracted bacterial bronchitis
Katherine J. Baines, et. al.
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-0131 

実験コホート:BAL採取  症例21例、対照33例
二次確認コホート:PBB 36例、対照 11例

有症状PBBでは、IL-1β、α−defensin遺伝子及びその産物有意増加

好中球ケモカイン受容体 CXCR2発現も高値

だが、IL-1RA:IL-1β比はPBBで低下

確認コホートにて、IL-1β及びα-defensin 1-3の蛋白・遺伝子発現高値、IL-1経路メンバー・CXCR2の遺伝子発現高値 も 確認
治療・症状改善と共に、IL-1β及びα-defensin 1-3は低下。

再発PBB小児では、IL-1βシグナル化分子 pellino-1、IL-1受容体関連kinase 2も高値

IL-1β蛋白レベルは、BAL好中球高値 と関連し、咳嗽症状期間・重症度と相関。
IL-1βおよびα-defensin 1-3レベルは補正される。


結論:PBBは、IL-1β経路活性化により特徴付けられ、IL-1βおよび関連メディエータは、BAL好中球増加、咳症状、疾患再発性と相関。このことは小児遷延化咳嗽の機転解明に役立つだろう。



関係ないけど 共感するなぁ ・・・ 周辺の医療機関「メイアクト」だらけ

経口三世代セフェムへの決別(フロモックス、メイアクト、トミロン、バナン、セフゾンなど)、もちろん経口カルバペネムも http://goo.gl/ueEDLj


耳鼻科・小児科・内科・なんちゃって内科・なんちゃって小児科・・・・


これらの治療方向のあやまりもPBBの一因かもしれない

2014年5月31日土曜日

肥満・過体重経歴は心血管系発現型へ累積的悪影響をもたらす。ただ、減量維持経歴で軽減。

 The National Survey of Health and Development Study

36歳、 45歳、53歳、60-64歳時で正常体重・過体重・肥満に分類
多変量解析にて、横断的な関連性をcIMTと共役要素を検討


示唆的内容である。肥満経歴はその後の 動脈硬化・代謝系への悪影響見られる。ただ、減量が維持できなくても、一度減量成功するとその動脈硬化性変化や代謝系へ効果持続が見られる。




Lifelong patterns of BMI and cardiovascular phenotype in individuals aged 60—64 years in the 1946 British birth cohort study: an epidemiological study
The Lancet Diabetes & Endocrinology, Early Online Publication, 21 May 2014

1273名/2856名(45%)   2006—10年 (年齢: 60—64 歳)

正常体重に比較して、過体重、肥満は、cIMT(0.029 mm, 95% CI 0.014 - 0.043)、収縮期血圧(7.95 mm Hg , 5.86 - 10.0))の増加と関連。


cIMT増加、収縮期血圧増加、レプチン増加、糖尿病発症率増加、アディポネクチン低値が、成人肥満暴露季刊と関連性をもつ ( p < 0.0001)


小児期の過体重は、追加的影響を認めず。

成人期のBMIカテゴリー低下により、 cIMT (- 0.034 mm, -0.056 to -0.013)低下、レプチン濃度 (-0.4 ng/mL, -0.47 to -0.32)と低下、この変化が維持できてなくても、減量経歴がない場合に比べ減少した。

米国FDA診断検査承認:原発性膜性糸球体腎炎(pMGN)診断における、抗PLA2R抗体

原発性膜性糸球体腎炎(pMGN)診断のための、Euroimmun Anti-PLA2R IFA blood testFDA承認


腎生検でなければ診断できなかった。ただ、この存在のみで診断するべきではなく、症状と検査データと合わせ診断確認のため行うべき

サンプル560名にて、症例中陽性確率77%、 偽陽性 1%未満

 http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/GeneralEndocrinology/46072



日本人膜性腎症患者の抗PLA2R抗体保有率は諸外国のデータと比較して低い https://www.iyaku-j.com/iyakuj/system/M2-1/summary_viewer.php?trgid=25763

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...