2015年6月1日月曜日

遺伝子発現の季節性

Seasonal Effects on Gene Expression
Anita Goldinger ,  et. al.
PLOSone Published: May 29, 2015DOI: 10.1371/journal.pone.0126995


心理的問題から心血管疾患まで人間の健康状況の多くが季節変動を伴う。この現象の裏に、分子学的プロセスがあるはずで、606名の健康人を対象に74+94のTranscriptの季節周期を検討


赤血球、血小板、好中球、単球、CD19の12ヶ月周期性変動は有意

遺伝子発現や血液細胞に季節性環境的変動がなされ、健康成人でも重大な変化が存在する





Fig 1. Time series decomposition for TRIM23 (ILMN_1752741) using loess decomposition.
Original = The raw time-series data for the probe.
Seasonal = The regular cyclic component.
Trend = The linear drift over time.
Remainder = The irregular (error) component that is not explained by the seasonal and trend components.
doi:10.1371/journal.pone.0126995.g001







Table 2. Biological enrichment for the 12 month seasonal cycle. doi:10.1371/journal.pone.0126995.t002

COPDクラスター分析:5つのクラスター


ECLIPSE (Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints)  2164名のCOPD患者、主要素13項目の3年間フォローアップ重大アウトカム関連サブグループ解析





http://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1513/AnnalsATS.201403-125OC
Identification of Five Chronic Obstructive Pulmonary Disease Subgroups with Different Prognoses in the ECLIPSE Cohort Using Cluster Analysis
Stephen I.  et. al. ; on behalf of the Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints
Annals of the American Thoracic Society, Vol. 12, No. 3 (2015), pp. 303-312.
doi: 10.1513/AnnalsATS.201403-125OC




  • Cluster A included patients with milder disease and had fewer deaths and hospitalizations.
  • Cluster B had less systemic inflammation at baseline but had notable changes in health status and emphysema extent.
  • Cluster C had many comorbidities, evidence of systemic inflammation, and the highest mortality.
  • Cluster D had low FEV1, severe emphysema, and the highest exacerbation and COPD hospitalization rate.
  • Cluster E was intermediate for most variables and may represent a mixed group that includes further clusters. 




クラスターEが屑箱になっている・・・


喘息、COPDなどでクラスター解析盛んになっているが、要素検討項目やアウトカム項目により左右されるのは必然


Respiratory medicine Which patients with chronic obstructive pulmonary disease benefit from the addition of an inhaled corticosteroid to their bronchodilator? A cluster analysis
BMJ Open 2013;3:e001838 doi:10.1136/bmjopen-2012-001838
利尿剤使用せず、FEV1可逆性12%以上のCOPDでは、中等度・重度急性増悪アウトカムに関して、ICS投与でベネフィット有する。一方、利尿剤処方無し・可逆性認めない群ではICS上乗せ効果認めない。利尿剤を処方されてるクラスターは心血管疾患合併の可能性高い
上記如く、処方選択に関わるプラクティカルなクラスター分析もあるアレルギー炎症示唆所見に過ぎないのかもしれない(http://intmed.exblog.jp/13601892/




2015年5月30日土曜日

急性冠症候群・スタチン治療患者:空腹時TG値は短期・長期虚血イベント推定要素

トリグリセライドの臨床的意義は時代により流動的でなんだかはっきりしないというのが個人的感想



急性冠症候群・スタチン治療患者において、空腹時トリグリセライド値は、その後の虚血性イベント再発推定要素となる

週単位・年単位という短期・長期観察期間共に心血管リスク推定因子となる


Fasting Triglycerides Predict Recurrent Ischemic Events in Patients With Acute Coronary Syndrome Treated With Statins
Listen to the Audio Commentary:
Gregory G. Schwartz,  et. al.
J Am Coll Cardiol. 2015;65(21):2267-2275. doi:10.1016/j.jacc.2015.03.544



(左)  Myocardial Ischemia Reduction with Aggressive Cholesterol Lowering trialの初期アトルバスタチン群へのランダム割り付け群でのトリグリセライド値3分位による短期累積イベント頻度
Time 0は、指標ACS後63時間の平均を示す


(右)  dal-OUTCOMES trialでの初期ランダム割り当て時トリグリセライド4分位毎長期累積頻度
Time 0 は、指標ACS後6週間(レンジ 4-12週間)中央値に対応
4分位群毎傾向 p<0 .001="" p="">



トリグリセライドへの二次予防介入はより積極的に行うべき?

AHA/ASA脳内出血管理ガイドライン

特発性頭蓋内出血マネージメントガイドライン

AANの神経学専門家への教育ツールとしてのガイドライン

Guidelines for the Management of Spontaneous Intracerebral Hemorrhage
A Guideline for Healthcare Professionals From the American Heart Association/American Stroke Association
Endorsed by the American Association of Neurological Surgeons, the Congress
of Neurological Surgeons, and the Neurocritical Care Society
J. Claude Hemphill III, et. al. ;
on behalf of the American Heart Association Stroke Council, Council on Cardiovascular and Stroke Nursing, and Council on Clinical Cardiology
http://stroke.ahajournals.org/content/early/2015/05/28/STR.0000000000000069.full.pdf+html




Class I 推奨

緊急診断・評価

  • ICH患者初期評価の一部としてベースライン重症度スコア評価なされるべき (Class I; level of evidence B; new recommendation)
  • CTもしくはMRIによるRapid neuroimaging がICHと虚血性卒中鑑別のためなされるべき (Class I; level of evidence A; unchanged from the previous guideline)


止血法(Hemostasis)、凝固障害、抗血小板剤、深部静脈血栓予防

  • 重度凝固因子欠乏あるいは重度血小板減少の患者では、適切な因子補充療法、血小板補充をそれぞれに従い投与されるべき  (Class I; level of evidence C; unchanged from the previous guideline).
  • ビタミンK拮抗剤(VIKAs)のためINR増加しているICH患者ではVKAを中止し、ビタミンK依存因子補充し、INRを補正し、静脈内ビタミンK投与を行うべき  (Class I; level of evidence C; unchanged from the previous guideline)
  • ICH患者では深部静脈血栓塞栓予防のため、入院日その日から、intermittent pneumatic compression(間歇的空気圧迫治療)を行うべき (Class I; level of evidence A; revised from the previous guideline)






「肺血栓塞栓症予防管理料」305点というふざけた値段設定をどうにかした方がよい!


日本のメディアが本格的に報道しない間に、韓国から中国へ拡大をみせる、MERS

MERS Spreads to China from Korean Outbreak
http://www.nbcnews.com/storyline/mers-mystery/mers-spreads-china-korean-outbreak-n366826



日本のメディアは最大限の報道すべきでは? 「隣国」韓国MERS拡大
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/05/mers.html







今頃(6月4日)こういう通達が・・・日本医師会から〜








空気対応を!
http://www.cdc.gov/coronavirus/mers/infection-prevention-control.html

・・・というのは正しかった?


文亨杓(ムン・ヒョンピョ)保健福祉相は5日、最初の患者が入院して多数の感染者が発生したのは、ソウル南方の「平沢(ピョンテク)聖母病院」(京畿道平沢市)だと初めて公表。5月後半にこの病院を訪れた人に保健当局へ連絡するよう呼びかけた。また、同病院の病室のエアコンフィルターからウイルスを検出したと明らかにした。エアコンを介し他の病室に広がった可能性があるとしている

韓国MERS感染 感染者41人に 朴大統領はソウル市長に苦言「混乱招く」

産経新聞 6月5日(金)23時52分配信





病院の密閉空間でMERS空気感染の可能性=韓国

2015年06月06日09時17分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]



京畿道(キョンギド)平沢(ピョンテク)聖母病院の感染原因が、制限された形態の空気伝播である可能性が初めて提起された。これまで知られた飛沫感染ではないということだ。

  防疫当局の関係者は5日、「平沢聖母病院7、8階の疫学調査の結果、最初の患者(68)からのエアロゾル(唾液の微粒子)形態のウイルスが病室中に高濃度で浮遊していて、出入り口の外に出て感染を起こしたと推定される」と述べた。最初の患者が入院した病室には換気口と排気口がなく、窓は下に開く小さな形態だった。

  この関係者は「エアロゾル形態のウイルスは床に落ちず空気中に浮遊していて、これが部屋中を満たした状態で出入り口を開いた時に病室の外に出ていき、他の患者と保護者を感染させた」と説明した。

  当時、天井のエアコンは稼働していなかった。エアロゾル形態のウイルスがエアコンに上がり、3つのエアコンフィルターでウイルスが検出された。

  東国大予防医学科のイ・グァン教授は「患者の体から排出されたウイルスがエアロゾル形態で病室の中を満たしている状態で、ドアが開いて気圧の差が生じる瞬間、流れ出る可能性がある。痰の吸引などの医療行為をすると、ウイルスがエアロゾル形態で排出されたりもする」と説明した。

  一方、平沢市はこの日、公務員300人を動員し、先月15-28日に同病院の7、8階に入院した患者175人の家庭を訪問し、発病がないかどうか夜通し調査した。ソウル市は大型病院の医師感染者(38)が参加した再建築組合総会の出席者1565人に対しては1対1の調査をした。



新興感染症がトピックスとなると、いいかげんな聞きかじっただけの情報が飛び交い、普段まともだと思ってるジャーナリスト・世情批評家もとんでもない記事や発言をばらまく。
ひどいなぁとおもったのは、ニッポン放送のラジオで、保守系といわれる御仁 「MERSはそのへんのかぜウィルスの一種で騒ぎすぎるのは良くない」という趣旨の発言・・・耳を疑った。新型インフルエンザも循環している季節型インフルエンザと同じように扱えってか?
「メルス」ウィルスと報道したテレビ局もありました・・・



MERS問題から韓国の医療事情が浮かび上がってきた


http://www.aichi-iryou-tsuyaku-system.com/manual/manu_iryo_4.htm

入院の場合は、患者さんには必ず家族の1人が付き添うことが求められ、ほぼ24時間身の回りの世話をします。ただ、家族が忙しくて付き添えない場合には、お金を払って介護人を雇います。最近では、多忙で付き添えない人で、かつ介護人を雇うお金が無い人のために国から援助が出るようになったと聞きます。
 大きな総合病院の多くは、院内に霊安室が併設されていて、そこで葬儀も行われます。葬儀は、それぞれの信仰に合わせて行われます。霊安室は主に地下に設置されていますが、最近では病院の最上階に設けて雰囲気も明るくするなど、傾向が変わってきているようです。


かつては日本でも見られた風景。家族による付き添い義務・・・ 韓国では未だ残ってたことを確認した。院内感染の面から見れば、感染知識・技倆の無い家族に介護・看護を任せるのは即中止すべきである。

こう見ると、韓国メディカルツーリズムがかなりの危険をはらむと認識される




MERS確定診断受けた30人中24人、当初隔離対象ではなかった=韓国
中央日報日本語版 6月4日(木)10時56分配信



最初の患者を除く29人は、病院内で感染したことが確認された。患者(14人)に劣らず家族(12人)も多く感染した。韓国医療の問題点がここに大きく表れている。米国や欧州では看護者が患者を看病するが、韓国では看病が家族の役割であるためだ。家族が病院に滞留する時間が多かったことから、京畿道B病院で最初の患者(68)と接触する機会が多く感染が拡大した。

感染者のうち医療スタッフは3人で、最初の患者を診療した医師と看護師だ。感染が集中的に発生した京畿道B病院では看護師1人が感染した。おかしなことに、この病院の全体感染規模に比べて医療スタッフの感染が非常に少ない。この病院で集団感染が発生した理由が正確に分からないため、医療スタッフの感染が少ない理由も伝えられていない。



New York Times風刺

2015年5月29日金曜日

米国FDAも遅ればせながら、LAMへのシロリムス使用承認

日本では関係各位のがんばりで、肺リンパ脈管筋腫症:LAMへのシロリムスについてその薬事承認後、2014年9月保険収載なされている
http://rapalimus.jp/general/

89名の患者にてプラシーボ比較研究、12ヶ月の治療期間、12ヶ月の観察期間を経て
米国FDA承認されたという報告

FDA approves Rapamune to treat LAM, a very rare lung disease
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm448523.htm


The U.S. Food and Drug Administration today approved Rapamune (sirolimus), to treat lymphangioleiomyomatosis (LAM), a rare, progressive lung disease that primarily affects women of childbearing age. This is the first drug approved to treat the disease.


主に女性の疾患で、TSC1遺伝子あるいはTSC2遺伝子の変異に起因するもので、異常な平滑筋様細胞が進展し嚢胞を形成、肺組織を破壊。世界で500万名の罹患疾患と推定されている。


シロリムスのmTOR阻害作用がその治療機序である
参考:Respir Med. 2010 Jul; 104(Suppl 1): S45–S58.

中国・上海:空気清浄機48時間で炎症性・血栓形成バイオマーカー改善、血圧・NO呼気濃度も改善

屋内空気浄化が正しいのか?
中国のようなPM2.5高濃度の状況では、空気清浄機で心臓呼吸器防御的に!


48時間空気清浄機を使っただけで、バイオマーカー改善という効果


 Cardiopulmonary Benefits of Reducing Indoor Particles of Outdoor Origin A Randomized, Double-Blind Crossover Trial of Air Purifiers
Renjie Chen, et. al.
J Am Coll Cardiol. 2015;65(21):2279-2287. doi:10.1016/j.jacc.2015.03.553


35名の上海の学生、2群に分けて、空気清浄機とシャムプラシーボ 48時間
2週間のWashout期間を設けて交差検証

平均的に、 空気清浄機にて、操作時間内で、PM2.5濃度 57%減少し、96.2 → 41.3 μg/m3


空気清浄にて、いくつかの血中炎症性・血栓形成バイオマーカー幾何平均減少;
monocyte chemoattractant protein-1 17.5%
interleukin-1β 68.1%
myeloperoxidase 32.8%
soluble CD40 ligand 64.9%


さらに、収縮期血圧、拡張期血圧、FeNOは有意に減少;それぞれ 2.7%、 4.8%、 17.0%
肺機能、血管痙攣バイオマーカーでもベネフィット認めたが、統計学的有意性は示せず。


日本ではPM2.5極端な健康被害状況はいまだ明らかにされてないと思う。中国のようなひどい環境限定の話なのか?

日本でもPM2.5 40以上ってのがめずらしくないので、他人事ではないのかもしれない


シャープなどがオゾン発生装置をマイナスイオン産生装置として出してから空気清浄機への信頼性地においた。ついでにシャープという会社自体も存亡の危機らしいが・・・


余計な機能の無い、良質な空気清浄機を

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...