2015年11月19日木曜日

小児近視:低濃度アトロピン

アトロピン点眼の適応外使用で、小児近視の進行を抑えられるかも・・・


6−12歳5年間フォローアップ
0.01%濃度のアトロピン vs 高濃度のアトロピンで同等効果
高濃度での副作用みとめず 



2年後
・0.5%群 −4.6D
・0.1%群 −4.8D
・0.01%群 -4.9D

Nearsightedness Progression in Children Slowed Down by Medicated Eye Drops

Researchers present findings on five-year clinical trial of low-dose atropine for myopia at AAO 2015, the American Academy of Ophthalmology’s annual meeting

http://www.aao.org/newsroom/news-releases/detail/nearsightedness-progression-in-children-slowed-dow



日本、UKでも低用量アトロピントライアルスケジュール化とのこと

女性無症候性細菌尿への抗生剤投与の危険性:有症状感染症増加・耐性増加

反復尿路感染女性では無症候性細菌尿(asymptomatic bacteriuria (AB))へルーチン治療がなされることがある
この治療により結果抗生剤耐性生じる可能性がある

ランダム化
グループA:非治療群
グループB:治療群


Asymptomatic Bacteriuria Treatment Is Associated With a Higher Prevalence of Antibiotic Resistant Strains in Women With Urinary Tract Infections
Tommaso Cai, et. al.
Clinical Infectious Diseases Volume 61, Issue 11Pp. 1655-1661.


673名の女性、123名フォローアップ期間受診無し

フォローアップ(6ヶ月毎基本受診)終了時、再発率 グループA 97(37.7%)、グループB 204(69.6%)


グループBからの大腸菌分離では、アモキシシリン/クラブラン酸 (P = 0.03)、トリメトプリム/サルファメトキサゾール (P = 0.01)、シプロキサン耐性菌がグループA群 (P = 0.03)のそれより多い



"group B experienced statistically significantly more symptomatic UTIs than group A":治療群であるB群の方が、非治療群であるA群より有症状尿路感染症が多い・・・一見矛盾する事実



アクトスなどチアゾリジン系:女性骨折リスク増加は中止後減衰

アクトスなどチアゾリジンは、女性において骨折リスク増出させるが、中止後の影響は不明であった

ACCORD-Bone研究の長軸観察コホート研究で、終始後各2−4ヶ月クリニック受診フォロ−アップ、時間変位共役指数モデル化評価



Effects of TZD Use and Discontinuation on Fracture Rates in ACCORD Bone Study
Ann V. Schwartz, et. al.
JCEM :DOI: http://dx.doi.org/10.1210/jc.2015-1215


平均年齢 62.4 (SD, 6.6) 歳; 糖尿病罹病期間平均 11.1 (SD, 7.8) 歳
Rosiglitazone 74%、 pioglitazone 13%
フォローアップ平均期間 4.8 (SD, 1.5)年間
非椎体骨折1回以上経験 男性 262、 女性 287名

女性において骨折率は、非使用に比べ、TZD使用1−2年で高率  (ハザード比 [HR] = 2.32; 95% 信頼区間 [CI], 1.49, 3.62) or TZD使用 > 2年間(HR = 2.01; 95% CI, 1.35, 2.98)

骨折率は、非使用者比較で、TZD使用中止後1−2年間で減少  (HR = 0.57; 95% CI, 0.35, 0.92) or 中止後>2年間  (HR = 0.42; 95% CI, 0.24, 0.74)

TZD使用と中止は、男性において非椎体骨折と関連性認めず


アクトスは添付文書見ると販売1999年で、ジェネリック多数存在
発売してかなり経過しているのに、未知の副作用が明らかになる
糖尿病治療薬に関して明確なアウトカムベネフィットを示す薬剤すくないため、副事象・副作用の存在は意義が大きい

利権にしか興味の無い学会のお偉いさんたちは、こういった副作用に関して興味が無いのだろう・・・



こっそりと副作用「骨折」記載
https://www.takedamed.com/content/medicine/newsdoc/130410act.pdf

季節性情動障害:認知行動療法 > Light Therapy

季節性情動障害:Seasonal Affective Disorder(SAD)への、認知行動療法 vs Light Therapy(光療法)のランダム化比較




Outcomes One and Two Winters Following Cognitive-Behavioral Therapy or Light Therapy for Seasonal Affective Disorder
Kelly J. Rohan, et. al.
Am. J. Psychiatry
http://dx.doi.org/10.1176/appi.ajp.2015.15060773

地域居住成人、大うつ、季節性パターン反復、n=177を1−2の冬フォローアップ後ランダム化認知行動療法 n=88、Light therapy n=89前向きフォローアップ受診、各1月もしくは2月、大うつ状態は10月と12月初年電話評価プライマリアウトカム: Structured Interview Guide for the Hamilton Depression Rating Scale-Seasonal Affective Disorder Version (SIGH-SAD)の冬季うつ反復状態他のアウトカムは、SIGH-SADうつ重症度項目、Beck Depression Inventory-Second Edition (BDI-II)、大うつ所見


フォローアップ1年間ではすべてのアウトカム、治療群の差認めず

第2冬期、CBT-SADは、SIGH-SAD再発患者比率低下 (27.3% compared with 45.6%)、両測定項目とも重症度低下、BDI-IIスコア8以下定義再発低下大幅低下  (68.3% compared with 44.5%)

 CBT-SAD群において、次の冬季非再発は第2冬季非再発と相関 (relative risk=5.12) 、Light Therapyでは relative risk=1.92





2015年11月18日水曜日

小児反復重度下気道感染:アジスロマイシンの早期予防的アジスロマイシン投与有効

抗生剤乱用・薬剤抵抗性問題など抗生剤使用に関しては自制的使用が望まれる。だが、抗生剤使用には大いなるベネフィットがあ。


マクロライド系少量持続療法に関して、浅学な医療関係者の無責任な発言で、その使用を止めてしまった患者さんたちもいる。昨日のNHK(治る病気が治らない!? ~抗生物質クライシス~)の放送内容に偏りは無かったのだろうか?

さらに、薬剤耐性に関しては、医療機関側の問題だけではないことも示唆される。


下気道感染(LTI)のうち、重度反復症例という限られた症例に限っての話だが・・・就学前児童・繰り返し重度下気道感染対象者に対して、重度下気道感染発症前のアジスロマイシン投与開始でその発症を予防できるか?


Early Administration of Azithromycin and Prevention of Severe Lower Respiratory Tract Illnesses in Preschool Children With a History of Such Illnesses
A Randomized Clinical Trial
Leonard B. Bacharier, et. al.; for the National Heart, Lung, and Blood Institute’s AsthmaNet
JAMA. 2015;314(19):2034-2044. doi:10.1001/jama.2015.13896.





デザイン・セッティング・被検者  ランダム化、二重盲検、プラシーボ対照、平行群トライアル、9ヶ所の米国内学術医療センター( National Heart, Lung, and Blood Institute’s AsthmaNet network)、2011年4月登録開始、2014年12月までフォローアップ完遂。12歳の子供607名、71ヶ月間反復、重度下気道感染病歴、障害日差変動のすくない症例

介入  ランダム割り付け・アジスロマイシン (12 mg/kg/d for 5 days; n = 307) ・マッチング・プラシーボ (n = 300)個別アクションプランにしたがい、事前定義RTI期間早期(LRTI発症前徴候・症状)に治療開始、12−18ヶ月間。

主要アウトカム・測定項目  プライマリアウトカム測定は、医療機関での経口ステロイド処方トリガーとなるであろう、重度LRTIに至らないRTI数、RTIのレベル測定副事象イベントとともに、口腔咽頭サンプルでのアジスロマイシン耐性菌の存在をセカンダリアウトカムとする

結果  RTI治療総数937名(アジスロマイシン群, 473; プラシーボ群, 464)で、重度LTRIs 92を含む事例 443 名 (アジスロマイシン群, 223; プラシーボ群, 220)アジスロマイシン群では、プラシーボ群比較で、重度LRTI発症リスク減少 (ハザード比, 0.64 [95% CI, 0.41-0.98], P = .04; 初回RTI絶対的リスク: 0.05 for azithromycin, 0.08 for placebo; リスク差, 0.03 [95% CI, 0.00-0.06])アジスロマイシン耐性細菌誘導・副事象イベントは頻回に見られず

結論と知見  反復重度LRTIsの病歴小児において、アジスロマイシンを臨床的明確なRTI早期に使用することは、プラシーボ使用に比べ、重度LRTI尤度減少を示す。この戦略に於ける抗生剤耐性発症に関してはさらなる情報が必要


2015年11月17日火曜日

畜産における非治療的抗生剤使用:小児科へのインパクト

2012年米国内抗生剤販売の総量の約80%は動物使用目的で、そのうち60%はヒト用にも重要な薬品
長期間健康な動物の食品中に抗生剤少量長期使用することで成長を促進し、飼料効果を促進し、疾患予防に役立つとされる。
この報告は、畜産での非治療的抗生剤使用が薬剤耐性にいかに寄与するかのメカニズムの検討



Nontherapeutic Use of Antimicrobial Agents in Animal Agriculture: Implications for Pediatrics
Jerome A. Paulson, Theoklis E. Zaoutis, THE COUNCIL ON ENVIRONMENTAL HEALTH, THE COMMITTEE ON INFECTIOUS DISEASES
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2015/11/11/peds.2015-3630


ヒトへの伝播:農場や加工過程などで感染もしくは混入の可能性
一般住民に比べて、畜産業労働者、農夫、その家族、出入りの訪問者たちは感染リスクが一般より多い(N Engl J Med.1976;295(11):583–588pmid:950974)
糞便、汚水、環境的感染で広まり、病原性・薬剤抵抗性遺伝子の環境保有に繋がる。
野菜、果物へのcross-contaminationは穀物灌水用水からの汚染が生じ、水揚げされる魚も汚染水から暴露される。
実際、表層水や河川土砂にアクティブな抗生剤検出され、豚汚染水に薬剤耐性遺伝子同定され、土壌微生物にも見られた。

・サルモネラ属菌:非チフス・サルモネラの5%が5剤以上の抗生剤耐性、3%に第一選択薬であるCeftriaxone耐性が見られる
・カンピロバクター属菌:シプロキサンへの耐性が見られ、1997年の13%から2011年の25%へ。FDAは子供への適応承認していない状況となった。
・黄色ブドウ球菌:地域に存在するMRSクローンは、家禽と関連し、世界中で認められる。オランダ、デンマークは特にMRSA関連家禽の存在が目だつ。


AAP Highlights Danger to Kids From Antibiotics Use in Food Producing Animals
11/16/2015
https://www.aap.org/en-us/about-the-aap/aap-press-room/Pages/AAP-Highlights-Danger-to-Kids-From-Antibiotics-Use-in-Food-Producing-Animals.aspx




2015年11月16日月曜日

中心性肥満は心血管・総死亡率増加の原因:ウェストヒップ比再び・・・

先祖返り? 腹囲基準って各国で基準が違うし、日本での性差矛盾など、無理筋の基準。

ウェスト径では表現できない、脂肪の体分布


メタボリックシンドローム基準設定はあまりに不可思議なことが多い





ここでは、ウェストヒップ比を指標としている・・・クレバーな選択!



11月9日発表のMayo Clinicの研究者報告の大規模新規研究、平均14年間フォローアップ、the Third National Health and Nutrition Examination Survey (1988–1994) で、8.5 - 24.9の米国での正常BMIで、中心性肥満(WHOウェスト/ヒップ比 女性 0.85以上、男性 0.90以上)では、BMI如何に関わらず脂肪分布均等の場合に比べ生存予後悪い




Normal-Weight Central Obesity: Implications for Total and Cardiovascular Mortality
Karine R. Sahakyan,  et. al.
Ann Intern Med. Published online 10 November 2015 doi:10.7326/M14-2525




18−90歳、15184名成人、女性比 52.3%


男性において、正常体重中心性肥満では、生存率最も悪い

例えば、BMI 22 kg/m2&中心性肥満群では、同じBMI&中心性肥満無し群との比較で、ハザード比 1.87 [95% CI, 1.53 - 2.29)

これは、BMI基準による判断の”過体重・肥満”群の死亡リスク 2倍 (HR, 2.24 [CI, 1.52 to 3.32] and 2.42 [CI, 1.30 to 4.53]



女性において、正常体重・中心性肥満では、正常BMI・非中心性肥満に比べ死亡率リスク高く (HR, 1.48 [CI, 1.35 to 1.62]) 、BMI基準肥満のみに比べても死亡率リスク高い (HR, 1.32 [CI, 1.15 to 1.51])


年齢、BMI補正時、中心性肥満での予測生存率は低い





HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...