2012年11月26日月曜日

医師会がエパデールOTCに反対する理由が分からない・・・

日本医師会、生活習慣病の自己管理懸念―エパデールOTC化で見解
http://www.qlifepro.com/news/20121126/self-management-concerns-of-lifestyle-related-diseases-sefaranchin-of-the-otcs-view.html

医師会側のOTC化反対理由は、

・ "「生活習慣病の患者が自己判断で医薬品を使用することは非常に危険。エパデールを認めれば、アリの一穴になる可能性がある」と懸念"

。 “医薬品は医師の管理下で服用すべき」とし、安易な購入が食事・運動療法の取り組みを後退させ、結果的に症状の発現や悪化につながると懸念を示した。”

今更、OTC反対しても・・・


そもそも、EPAの動脈硬化疾患への臨床効果に疑問があるわけで、医薬品として維持するほうが、問題なのでは?

システマティック・レビュー:ω3多価不飽和脂肪酸は死亡率・心血管系リスク減少と関連せず 2012/10/31
http://kaigyoi.blogspot.jp/search?q=EPA#!/2012/09/blog-post_3104.html


不整脈予防のためのアップストリーム治療と宣伝もされたが、いつまでも、まともなエビデンスなんて出てこない。
 


科学的エビデンス無視した、トクホを野放しにしている現状を考えれば、既に、“蟻の一穴”は既成事実

参考:横行する「トクホ」食品の嘘普遍的でない「健康効果」
http://www.sentaku.co.jp/category/culture/post-1809.php

“ トクホの申請に必要なことは、実験手法が科学的であることだけだ。効能については、誰にでも確認できる普遍的なものは求められていない”

具体的事項とみれば、某メーカーのトクホ・サプリの宣伝資料を見ると、現況最強降圧剤を凌駕する効果が示されている矛盾を国(消費者庁、厚労省・・・)は放置している。


で、こういう事態がおきる  
 ↓
特保ペプシ:科学的根拠が薄いのに日本国行政が認め推奨したと全米が驚いた 2012/1119
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/11/blog-post_19.html#!/2012/11/blog-post_19.html

TPPとやらで、”トクホ”とか無くなれば・・・ TPPとやらも良いのかもしれない
日本の文化は崩壊するけど・・・ 無くなっても良い文化=”トクホ”と“産官学癒着”

治療抵抗性高血圧:心血管死、卒中増加

治療抵抗性高血圧(Resistant hypertension) を、利尿剤を含む3剤以上の薬剤を使用してもなお、ベースライン 140/90 mmHg以上の血圧(糖尿病、腎障害の場合は130/80以上)と定義

その比率は、international REACH (Reduction of Atherothrombosis for Continued Health)研究で、12.7%

治療困難患者は、4年間フォローアップにて、心血管疾患死亡、心筋梗塞、卒中、有意に増加 (18.9% versus 14.2%; HR 1.11, 95% CI 1.02 ~ 1.20)


Resistant hypertension: a frequent and ominous finding among hypertensive patients with atherothrombosis
Eur Heart J (2012) doi: 10.1093/eurheartj/ehs368 First published online: November 9, 2012
http://eurheartj.oxfordjournals.org/content/early/2012/11/08/eurheartj.ehs368.abstract

プライマリアウトカムは、4年時点での、心血管死、心筋梗塞、卒中の組み合わせで、53530名の高血圧患者を含む

治療抵抗性高血圧頻度は 12.7%
(3剤 6.2%、 4剤 4.6%、 5剤以上 1.9%) (平均: 4.7 ± 0.8)


利尿剤に追加前提で話を進めると
ACE阻害剤/ARB 90.1%、β遮断剤 67.0%、カルシウム拮抗剤 50.8%の順に使用頻度多い。

治療抵抗性高血圧患者はプライマリエンドポイント多変量解析リスク[ハザード比(HR) 1.11, 95%信頼区間(CI) 1.02-1.20; P=0.017]
非致死的卒中リスク増加 (HR: 1.26; 95% CI: 1.10–1.45; P = 0.0008)
うっ血性心不全入院も多い (P < 0.0001)
3剤以下の患者に比べ、5剤以上の患者はプライマリエンドポイント補正リスク高い (P = 0.03)



研究の問題点として、選択バイアスの可能性指摘され、使用薬剤名不明、特異的作用の関与不明などが問題。

日本では、β遮断剤の出番が少ない
http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
故に、“利尿剤+ACR阻害剤/ARB+CCB”となることが多い。

次の一手はどの薬剤を追加するか、“アルドステロン・エスケープ”など理論宣伝は派手だが降圧効果は今一つのアルドステロン阻害作用薬剤か、副作用で話題のラジレスか・・・







降圧剤ARB:癌促進性関連? エポキシエイコサトリエン酸  2011年 12月 20日

システマティック・レビュー:障がいと暴力行為

成人の約15%が障がいを持つ、暴力リスク頻度が多いと多く報告されている。
しかし、この問題での定量的研究は乏しい。

そこで、障がい成人での定量性報告


精神疾患群での暴力リスクが目立つが、全般的に、暴力性リスク増加は存在する

Prevalence and risk of violence against adults with disabilities: a systematic review and meta-analysis of observational studies
The Lancet, Volume 379, Issue 9826, Pages 1621 - 1629, 28 April 2012


リファレンス 10663のうち、26を除外、21557が障がい者関連データ

暴力頻度のメタアナリシスとして適するとした21の研究、暴力リスクに関する10のメタアナリシス


身体的、性的、 親密関係者間の直近の暴力頻度は、
メンタル疾患群 24.3%(95%CI 18.3-31.0)
知的障がい群 6.1%(95% CI 18.3-31.0)
特異的障がい群 3.1%(2.5-4.1)


多くの頻度推定に関してheterogeneityを認める( I2 >75%)

累積リスク推定に関して、不確定さ大きい。

すべての研究とりまとめとして非障がい者と比べると 暴力リスクの累積粗オッズ比は、1.50(95% CI 1.09-2.05)
内訳
非特異的障がいでは 1.31(0.93-1.84)
知的障がい 1.60(1.05-2.45)
メンタル疾患 3.86(0.91-16.43)






気分の処理や対人関係処理がうまくいかないことなど関連すると思うが、 犯罪率だけで議論されている日本では、この問題が表にでることが少ない。暴力行為被害側人権配慮の問題はとりあげられることは少ない。

男性思春期:筋力のない人は若年死の可能性高い

100万人コホート研究:男性思春期の筋力と、若年死亡の関連性

Muscular strength in male adolescents and premature death: cohort study of one million participants
BMJ 2012; 345 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e7279 (Published 20 November 2012)


【結果】
24年フォローアップ中央値24年、26145名の死亡
自殺が最も死因として多く、22.3%
心血管疾患 7.8%、 がん 14.9%

思春期では、膝進展力・握力評価の筋力強力なほど、全原因死及び心血管による早期死のリスクを20-35%ほど低下(BMI、血圧ど独立)

がん死亡率に関しては死亡率との関連性認めず

筋力強い思春期の子供は自殺死20-30%リスク軽減、そして、精神疾患診断(統合失調症、気分障害)16-65%リスク軽減

筋力最小10分位思春期成年は、様々な原因での死亡リスクが最も高くなる。

全原因死亡率(10万人年あたり)は、最弱、最強で、122.3 vs 86.9の差がある

心血管疾患に関しては9.5 vs 5.6 
自殺死亡率では 24.6 vs 16.9


【結論】筋力が弱い思春期成年は、若年期の主要死亡原因すべてのリスク要素となっており、その全原因死亡率へのeffect sizeは、確立したリスク要素であるBMIや血圧と同等

その後の若年死につながるリスク要素として、肥満、高血圧とならび、心肺系負荷運動量の不足が候補として注目されている。取り組まなければならない課題としてその要素を明瞭化することが重要ということでの研究とのこと



2012年11月22日木曜日

米国乳がん検診 :過剰診断 毎年七万名、総数130万名に及ぶ ・・・

 乳がん検診は早期乳がんを発見はするが、その1/3は命に関わらない疾患で過剰診断といわれても仕方が無い。そして、進行癌を減らしたかというと微妙・・・という、あらためてがん検診へ疑念をもたせる報告
 

結論から言えば、乳がん検診マンモグラフィーで、早期乳がんを多く発見してはいるが、進行期となった状態のがん診断数は減少していない。新規乳がんの31%が過剰診断であり、腫瘍そのものが致死的なものかどうかもはっきりしていない。


Effect of Three Decades of Screening Mammography on Breast-Cancer Incidence
Archie Bleyer, M.D., and H. Gilbert Welch, M.D., M.P.H.
N Engl J Med 2012; 367:1998-2005 November 22, 2012
DOI: 10.1056/NEJMoa1206809

【背景】
検診とは、生命を脅かす疾患を治癒ステージである早期の状態を多く発見し、最終的には死亡率減少を目的とするもの。
故に、有効ながん検診プログラムとは、1)早期発見されるがんの数を増やすこと、2)進行期のがん発見の数を減らすことの2つが必要

【方法】
40歳女性での、早期乳がん(非浸潤性乳管がん(いわゆる DCIS) と 局所疾患(localized disease))と進行期乳がん(領域性(regional)と (distant disease))発生率"Surveillance, Epidemiology, and End Results"1976-2008年のトレンドデータ

【結果】
 米国での 検診マンモグラフィー導入は早期乳がん数が2倍となった。
 女性10万人あたり 112 → 234例 (絶対的増加 10万人あたり 122例)
  


同時に、

 進行期乳がんは減少
 女性10万人あたり 102 → 94例(絶対的減少 10万人あたり 8例)

 疾患の広がりは一定と仮説すると 、早期がん診断により、進行癌予防を防いだのはわずか122例中8例のみとなる。

 ホルモン補充療法による一過性のがん超過リスク除外し、40歳未満の発生率傾向補正すると、乳がんの過剰診断と推定される。

たとえば、臨床的症状出現するはずのない疾患を検診でみつけて喜んでる状態など

その数は直近30年間で130万人の米国女性に及ぶ。

 筆者らは、2008年の乳がん過剰診断は7万名超と推定し、全乳がんの31%に相当すると推定している。

【結論】
 早期乳がん数は検診のおかげで増加したが、マンモグラフィー検診による進行癌の発生率眼症させてるか、その効果はほとんど境界的。
その影響は一定ではないが、新規乳がん診断の三分の一近くが過剰診断であり、検診が健康状況の良いときに行われ、乳癌死に影響を与えないという不均衡の存在が示唆される。 



日本の行政は、“検診=進行がん減少・がん死減少”と決め込んで、税金垂れ流しを続けている。やたらと口数が多い中身空っぽの特定の政治家などが確かにうるさいのだろうが、効果に疑問点のある検診を洗い直すべきである。・・・ 子宮頚部がん、下部消化器系がんしかのこらない気がするが・・・


がん検診で過剰診断された方々は、がんといわれたことに悩み、精密検査のため仕事や家事がおろそかになり、家族に心配をかけることを悩み、趣味や仕事に集中できない・・・多大な遺失利益を生じる。 ・・・そういうことがさっぱり分かってない人たちが多すぎる

税金垂れ流しであり、特定業者・医療者だけが仕事にありつくだけのマイナス部分をもつ事業だということも認識しろ! 

2012年11月21日水曜日

糖尿病検診の意義薄い ・・・ 某国は検診むちゃくちゃやってるが・・・

日本の検診システムってのは、地域住民検診・職域検診から“人間ドック”まで非科学性の集大成

臨床的アウトカム改善が証明された検診サービスなど存在せず、提供側がやりたいことやおもいつきをやり、臨床的アウトカムの実証存在しない。

もともと根拠無きメタボ健診は、今、地域によっては、糖尿病検診、CKD検診に化けている。

CKDそのものが否定的な流れなのに・・・
USPSTF勧告:CKD検診ベネフィット・リスク結論づけできず 2012/08/28

慢性腎臓病(CKD) 検診・治 療は エビデンスに乏しい メタボ+CKD検診なんて詐欺に詐欺を重ねてるようなモノ  2012年4月19日



糖尿病検診に関して・・・ハードなアウトカムを指標にすればその意義は薄い


「UKの大規模サンプルでは、リスク増加状態にある2型糖尿病検診は必ずしも全原因死亡率、心血管疾患、糖尿病死亡率減少と相関しない。検診のベネフィットは小さく、限定されるべきである。」

Screening for type 2 diabetes and population mortality over 10 years (ADDITION-Cambridge): a cluster-randomised controlled trial
Rebecca K Simmons et. al.
The Lancet, Volume 380, Issue 9855, Pages 1741 - 1748, 17 November 2012


東イングランドでなされたプラグマティック平行群、クラスターランダム化トライアル

強化的多区分治療
・糖尿病診断(n=15)
・検診+国内ガイドラインに従ったルーチン糖尿病ケア(n=13)
・非検診対照群 (n=5)

40-69歳(平均58歳)の20184名、次善評価リスクスコアによる未糖尿病診断高リスク状態対象者

検診は、段階的プログラム
ランダム毛細血管血糖、HbA1c、空腹時毛細血管血糖、確定のためのOGTT

プライマリアウトカムは、全原因死亡率

検診実施は、16047名の高リスク対象者
強化検診プログラムへ参加呼びかけ 15089(94%)、受診 11 737 (73%)、糖尿病診断 466 (3%)
対照 4137

フォローアップ184057人年中(期間中央値 9.6年[IQR 8.9—9.9])

検診群 1532名

対照群 377名

(mortality hazard ratio [HR] 1.06, 95% CI 0.90—1.25)

心血管疾患 (HR 1.02, 95% CI 0.75—1.38)、 がん (1.08, 0.90—1.30)、糖尿病関連死亡率(1.26, 0.75—2.10)

高齢者:降圧剤治療後45日間は股関節骨折リスク4割増加

睡眠薬と違い、特定の薬剤ということではないようだ 

アステラスとベーリンガーの違いは無いってのは冗談だが・・・




降圧剤開始高血圧老人は、開始後45日間で、股関節骨折リスク43%増加する
(頻度相対リスク 1.43;95%信頼区間 1.19-1.72)

The Risk of Hip Fracture After Initiating Antihypertensive Drugs in the Elderl
Debra A. Butt, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-6. doi:10.1001/2013.jamainternmed.469.

降圧治療開始後、起立性低血圧生じ安くなり、めまい、ふらつき、失神さえ生じる。その結果、転倒・骨折リスク増加することが考えられる。

平均年齢81歳(女性 81%)、股関節骨折既往 6%
10年間調査、1463名の大腿骨近位骨折

一般的に、すべての降圧剤種類で、IRR 1.33-1.58
ACE阻害剤 1.53 95%CI 1.12-2.10
β遮断剤 1.58 95%CI 1.01-2.48

ACE阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、ラミプリル)は、初期投与低血圧が記載され、静脈拡張に伴う静脈プーリングが著明となり、心拍出量低下、過度の低血圧を生じるものと思われる。

β遮断剤はアゴニスト・アンタゴニストともβ受容体数減少のため、高齢者にはもともと有効性乏しい。しかしながら、副作用は生じ安い。

日本で頻用されているARB、CCBに関しては検討が乏しい。



医家としては、高齢者の降圧剤治療開始時、転倒リスクに言及しておくことが必要

noteへ実験的移行

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