2014年3月24日月曜日

妊娠高血圧症薬物治療:成人ガイドライン・クリティカルレビュー

 妊娠と高血圧に関するまとめ
http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_04-130.html

 添付文書と、種々ガイドラインが複雑にからむ世界。


Drug treatment of hypertension in pregnancy: a critical review of adult guideline recommendations
Al Khaja, et. al.
Journal of Hypertension:March 2014 - Volume 32 - Issue 3 - p 454-463


妊娠中・非重症・重症高血圧に関して、経口剤 メチルドーパ(トランデートアルドメット)と、非経口ラベタロールが選択肢。
長時間作動ニフェジピンが、非重症・重症 第1・第2選択薬代替として使用推奨されている。
β遮断剤の安全性において、特にアテノロールが、妊娠早期・後期安全性解決されてない;いつくかのガイドラインでは使用禁忌とされている。
母体・胎児アウトカムにおいて、利尿剤関連有害作用は議論過程であり、妊娠中使用は勧められてない。
 
胎児への副作用リスク最小化のため、 妊娠可能年齢・性的活動状況にある青年期・成人女性のような特定グループの高血圧治療への特異的ガイドライン開発重要。
降圧剤クラス、推奨薬剤、投与ルートなど明らかでないガイドラインもいくつもある。
臨床状況でのガイドラインユーティリティ・信頼性促進のため、将来ガイドライン改訂に関して着眼すべきで、不明の点を明らかにすべき。




・First choice
1) αβ‑blocker トランデート (1:5) 300 ~ 450mg/分 3/day or ローガン (1:1) 40‑60mg/分 2/day
アセタノール and/or ミニプレス (褐色細胞腫など)
2) Ca‑blocker ぺルジピンLA 40‑80mg/分2/day or アダラートCR40‑60mg/分1/day
・ (妊娠 20 週まで) トランデート or アルドメット(一般名:メチルドーパ) , and/or アプレゾリン (一般名ヒドララジン)無効なら 2) 
(2011年12月)
 http://www.jsog.or.jp/PDF/63/6312-261.pdf


「妊娠高血圧症候群(PIH)ガイドライン2014」
http://jsshp.umin.jp/i_7.html

2014年3月20日木曜日

直腸結腸癌検診感度 92%というあたらしい非侵襲性糞便検査


非侵襲的、マルチターゲット便DNA検査(FIT : fecal immunochemical test)は、定量的分子アッセイ(KRAS 変異、 aberrant NDRG4、 BMP3メチル化、βアクチン、+ヘモグロビン免疫アッセイ)を含む



Multitarget Stool DNA Testing for Colorectal-Cancer Screening
March 19, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1311194

9989名被検可能のうち、65(0.7%)で直腸結腸がん、757(7.6%)が、前がん病変(進行性選手、 sessile serrated polyp 1cmを超える最大次元)

直腸結腸癌感度はDNA 検査で92.3%、 FITで 73.8% ( p = 0.002)
進行性前がん状態病変検知感度は DNA検査で 42.4%、 FITで 23.8%


高齢者うつ:視床下部・下垂体・副腎系異常

HPA axis and aging in depression: Systematic review and meta-analysis
Martino Belvederi et. al.
Psychoneuroendocrinology Volume 41, Complete , Pages 46-62, March 2014


うつのバイオロジーの一致性の高い所見として、視床下部・下垂体・副腎(HPA)系活動性変化であるが、この問題に関するデータは、高齢者について検証されてない。
システマティック・レビュー&メタアナリシスにて、60歳超うつ患者では、血中コルチゾール、ACTH、CRHベースに検証し、健康対照者と比較。
20研究にて、HPA系機能指標、総数比較43。
うつでは、コーチゾル基礎量へ有意変化を示す (Hedges’ g)(朝 0.89、 午後 0.83、 夜 1.39)が、持続的コーチゾルへの変化量へは軽度(0.51)
うつの影響は、デキサメサゾン後コーチゾルとして高値 (3.22)、一方、朝ACTH、CRH濃度に関して有意差を認めない。
 サブグループ解析によれば、種々方法論的・臨床的要素で研究結果影響を与えることが示唆される。
 全体的には、うつに悩む高齢者被験者では、HPA系活動性の機能障害程度高度で、若年成人との差を認める。このことは、様々なメカニズム、身体的異常、中枢神経・免疫/婦負分泌系異常を来す状況によることを意味する。さらに、研究が必要で、高齢者HPA系活動性変化について示唆を明瞭にすることで、うつ高齢者病理身体的特徴検証有効となり新しい薬物アプローチにつながり、臨床的アウトカム改善が目指せるかもしれない。

雑感:さらばベッド

全く個人的な話ですが、平成7年1月、神戸・淡路地区大地震発生直後、無床診療所として、私のところは、診療所開設しました。変わってると言われたのは、無床診療所ながら、管理栄養士を雇用したことでした。その後平成8年11月に有床診療所としました。
その当時、なんで、ベッドを持つの?という同業者や関連業者からの疑問を投げかけられました。理由は、自分でやりたい医療をするためには入院施設の利用が必要だったこと。例えば、COPD急性増悪で抗生剤点滴すべき症例、糖尿病教育入院必要な症例などです。その後、次第に重症患者もケアするようになり、看取り数も結構な数となっていきました。その後、新幹線居眠り報道の1年前の平成14年睡眠時無呼吸症候群診療のため睡眠ポリグラフィーを導入し、平成17年に非侵襲的人工呼吸のBiPAP導入し、切迫性CO2ナルコーシス状態の重症喘息・COPDの医療も行って参りました。平成18年に呼吸リハビリテーション健保適応なりましたがそれ以前よりリハビリテーションを行い、比較的包括的な呼吸器医療を行ったつもりです。

有床診療所の取り巻く環境は厳しくなっております。高度医療機関と同じニーズを要求されるのは利用者としては当然なのでしょう。行政からの人的基準要求も、施設基準要求も報酬に見合うものではなくなってきております。有床診療所の火災事故、食中毒関連、医療安全問題、感染症対策問題、労災及び雇用受給問題など枚挙にいとま無く、零細事業所管理者としての側面でも大きな負担となってます。

今後、経営者サイドとして、有床診療所をシステミックに残すのなら、チェーンやグループ経営しか将来性はないと私は見ています。1人のスピリッツとして、救急医療や重症患者診療する形態には限界があると身をもって感じました。

そういうことで、私が理事長である医療法人・診療所は、本日を最後に、無床(休床)となります。

支えてくれた、職員のみなさんたち、ありがとう!そして、利用してくれた患者さんたちに感謝。

慢性E型肝炎にリバビリン有効

慢性HEV感染治療として、リバビリン有効

臓器移植患者での後顧的多施設研究

3ヶ月継続にて、SVR 78%という成績

"Ribavirin for chronic hepatitis E virus infection in transplant recipients" 
Kamar N, et al 
NEJM 2014; 370: 1111-20.

高齢者:過体重と死亡率相関性なし、

高齢者でのやせは、かえって、死亡率増加につながる可能性有り。

メタボ健診で、高齢者にまえやせを強要する今のシステムは?



BMI and all-cause mortality in older adults: a meta-analysis
Jane E Winter , et. al.
Am J Clin Nutr March 2014 ajcn.068122
First published January 22, 2014, doi: 10.3945/​ajcn.113.068122

参照クライテリア32の研究;これらには197,940名、12年間平均フォローアップ
BMI 23.0 - 23.9 kg/m2  を参照値として、死亡率リスク増加
BMI 21.0 - 21.9 12%;HR (95% CI): 1.12 (1.10, 1.13)
BMI 20.0 - 20.9 19%;HR (95% CI): 1.19 (1.17, 1.22)]


BMI増加側に関しては、33.0以上で初めてリスク増加 [BMI of 33.0–33.9; HR (95% CI): 1.08 (1.00, 1.15)]

自己測定体型計測、介在要素補正、早期死亡・疾患既往補正後、相関補正著明変化せず、しかし、絶対的非喫煙に関して軽度減衰

2014年3月19日水曜日

タミフル早期治療は死亡率減少寄与 但し、小児では証明されず・・・

抗インフルエンザ薬は、単に熱を1日早く下げるだけ・・・って話もあったが、早期治療に限っては、死亡リスク減少効果が示された。

Effectiveness of neuraminidase inhibitors in reducing mortality in patients admitted to hospital with influenza A H1N1pdm09 virus infection: a meta-analysis of individual participant data
http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(14)70041-41


2009年1月2日から2011年3月14日までの78研究、29234名のデータで、ニューラミニデース阻害剤 vs 無治療比較で、死亡率減少 (補正オッズ比 0.81, 95% CI, 0.70 - 0.93 ; p = 0.024)

治療遅れに比べ早期治療(発症2日間内)では、死亡リスク減少と関連(補正オッズ比 0.48 ; 95% CI, 0.41 - 0.56)
早期治療vs無治療でも、同様減少(補正オッズ比 0.50;95% CI 0.37 - 0.67 p< 0.0001)
 この死亡率減少相関性は、小児では明確でない。日ごと治療の遅れは、その死亡率増加と関連する(1日遅れる毎ハザード比 1.23、 1.18−1.28)

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...