2020年4月17日金曜日

気管支喘息:年間SABA収集数増加すると急性増悪も死亡リスク増加する

様々な理由で、短時間作用Β刺激剤:SABA(メプチンやサルタノールなど)の処方要求が多い症例がある。多いのはコントローラー治療の重要性を再三助言してもSABAに頼る症例で、最大限のICS使用、LAMA併用でもコントロール困難な症例で、Bio製剤適応だが、医療費の問題で困難な事例など・・・


SABA使用がいかにリスキーなのか・・・明確化してくれた報告


以下の論文の序文
過去20年の間に喘息コントロールの改善が見られず 、死亡率は平準化している が、これは吸入コルチコステロイド(ICS)のアドヒアランス不良および/または症状緩和のための短時間作用型β2-アゴニスト(SABA)の過剰使用に関連している可能性がある 。SABAの過剰使用の増加傾向は憂慮すべきものであり、これらの薬剤は症状を悪化させる根本的な炎症性病理に対処していないからである。実際、Global Initiative for Asthma(GINA)の最新の報告書では、SABA単独での治療は推奨されておらず、このような治療法は重度の増悪からは保護されず、定期的または頻繁な使用は実際にそのようなイベントのリスクを増加させると指摘されている。単剤療法としてもICSとの併用療法としても、SABAの過剰使用は増悪のリスクと関連しており、過剰使用(年間11本以上)は喘息関連の死亡リスクの増加と関連している

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

スウェーデンの喘息患者の全国的コホートにおける8年間のSABAの使用状況を記述すること、SABAの過剰使用の人口統計学的および臨床的決定要因を評価すること、およびSABA(過剰)使用と増悪、全死因死亡、呼吸器関連死のリスクとの関連を調査した研究

Overuse of short-acting β2-agonists in asthma is associated with increased risk of exacerbation and mortality: a nationwide cohort study of the global SABINA programme
Bright I. Nwaru, et al.
European Respiratory Journal 2020 55: 1901872;
DOI: 10.1183/13993003.01872-2019
https://erj.ersjournals.com/content/55/4/1901872

背景
短時間作用型β2-アゴニスト(SABA)の過剰使用は、喘息のコントロール不良や健康上の悪影響を示す可能性がある。SABAの使用、危険因子、喘息の増悪および死亡率に対するSABA(過剰使用)の影響に関する現代の集団ベースのデータは乏しく、世界的なSABINA(SABA use IN Asthma)プログラムが開始された。

方法
スウェーデンの国別登録からのデータをリンクすることにより、2006年から2014年の間に2種類以上の閉塞性肺疾患治療薬のコレクションを持っていた12~45歳の喘息患者を対象とした。
SABAの過剰使用は、対象とした後の1年間のベースライン期間に2本を超えてのSABA canisterを収集したものと定義。
SABAの使用は、ベースライン1年あたり3~5本、6~10本、および11本以上のキャニスターにグループ分けされた。
Cox回帰を用いて、SABAの使用と増悪(入院および/または経口コルチコステロイドの請求)および死亡率との関連を検討した。
(www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳)

【結果】
解析は 365324名の喘息患者(平均年齢 27.6歳; 女性 55%);フォローアップ平均 85.4ヶ月、SABA過剰使用 30%、年3-5 canister収集は21%、6-10 canister収集は 7%、11以上は 2%

SABA canister収集数は急性増悪リスク増加と相関
年間 2 canister数以下の患者群に比べたハザード比[HR]

  • 3-5 canister数/年1.26 (95% CI 1.24–1.28)
  • 6–10 canister数/年1.44 (1.41–1.46)
  • 11以上canister数/年 1.77 (1.72–1.83)


SABA使用回数多いほど死亡率リスクも漸増的増加
年間 2 canister数以下の患者群に比べたハザード比[HR]

  • 1.26 (95% CI 1.14–1.39)
  • 1.67 (1.49–1.87)
  • 2.35 (2.02–2.72)


結論 スウェーデンの喘息患者の3分の1は年間3本以上のSABAキャニスターを収集していた。SABAの過剰使用は、増悪と死亡のリスクの増加と関連していた。これらの所見は、SABA使用のモニタリングが喘息管理を改善する上で重要であることが協調される






Kaplan–Meier plot of overall survival by baseline short-acting β2-agonist (SABA) use.






Association between baseline short-acting β2-agonist (SABA) use and risk of mortality.
a) Overall mortality;
b) asthma-related mortality;
c) respiratory-related mortality.

Adjusted for treatment step, Charlson Comorbidity Index, sex and age. ≤2 canisters: patients collecting two or fewer SABA canisters during the baseline year; ≥3 canisters: patients collecting three or more SABA canisters during the baseline year; HR: hazard ratio.





吸入ステロイド療法が普及して無かった時代
べロテックだけを悪者にしたジャーナリストや薬害を煽る団体がいた
http://rods777.ddo.jp/~s002/tokusyuu/berosoukatu/berosoukatu.html


一方で、デポ注や経口ステロイドを混ぜて“名医”とされる医者もいっぱいいた





ATSガイドライン:サルコイドーシス診断と発見

ATSの臨床ガイドラインで、人種的にphenotype異なるので日本とはことなるのだろうが・・・色々示唆されることもある


心臓サルコイドーシス疑う場合は心臓MRI 優先 不能な施設なら、PETという順番(おそらく日本ではこの順番は通常ないのでは)
PHが疑われる場合のみ経胸壁心エコーというのも日本ではどうだろう?



Diagnosis and Detection of Sarcoidosis. An Official American Thoracic Society Clinical Practice GuidelineElliott D. Crouser , et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.202002-0251ST       PubMed: 32293205
 American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine  Volume 201, Issue 8
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.202002-0251ST

臨床所見、病理組織学、代替診断の除外についてまとめた。利用可能な証拠に基づいて、専門家委員会はベースライン血清カルシウム検査に対する強力な勧告を1件、条件付き勧告を13件、ベストプラクティス・ステートメントを1件行った。すべてのエビデンスの質は非常に低かった。



Summary of Recommendations
リンパ節生検
1サルコイドーシス (e.g., Löfgren症候群, びまん浸潤型皮膚病変(lupus pernio), or Heerfordt 症候群)を臨床的に強く疑う患者では、リンパ節のサンプリングに関してNOTを示唆 (conditional recommendation, very low- quality evidence). 
Remarks: リンパ節サンプリング施行しない患者では、臨床的に密なフォローアップ必要
2. 無症候性、両側肺門リンパ節症患者において、リンパ節生検に関し for or againt推奨しない 
Remarks:リンパ節サンプリングしない場合、代替手段としての密な臨床的フォローアップは合理的
3. サルコイドーシスが疑われ、縦隔 and/or 肺門リンパ節症が疑われ、組織サンプリングが必要であると判断された患者に対しては、最初の縦隔および/または門部リンパ節のサンプリング手順として、縦隔鏡検査ではなく、endobronchial ultrasound (EBUS)-guided lymph  node samplingを提案(conditional recommendation, very low-quality evidence).

Screening for Extrapulmonary Disease
1. 眼症状を伴わないサルコイドーシス患者には、眼サルコイドーシスのスクリーニングのためのベースライン検査を推奨(conditional recommendation, very low-quality evidence).

2. 腎症状がなく、腎サルコイドーシスが確立していないサルコイドーシス患者に対しては、腎サルコイドーシスのスクリーニングのために、ベースラインの血清クレアチニン検査を行うことを推奨する。  (conditional recommendation, very low- quality evidence). 
3. 肝症状がなく、肝サルコイドーシスが確立していないサルコイドーシス患者に対しては、肝サルコイドーシスをスクリーニングするために、ベースラインの血清アルカリホスファターゼ検査を行うことを推奨する。 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
4. 肝症状がなく、肝サルコイドーシスが確立していないサルコイドーシス患者に対しては、ベースラインの血清トランスアミナーゼ検査の推奨も反対もしていない。
5. 高カルシウム血症の症状や徴候がないサルコイドーシス患者には、カルシウム代謝異常のスクリーニングのために、ベースラインの血清カルシウム検査を推奨します。 (strong recommendation, very low-quality evidence).
6. サルコイドーシス患者において、ビタミンD replacementが必要かどうかを判断するためなど、ビタミンD代謝の評価が必要と考えられる場合には、ビタミンD交換前に25-と1,25-OHの両方のビタミンD濃度を測定することを推奨 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
7. サルコイドーシス患者には、血液学的異常をスクリーニングするために、ベースラインの完全血球数検査を受けることを推奨する(conditional recommendation, very low-quality evidence). 
8. 心臓の症状や徴候がない心外サルコイドーシス患者に対しては、心臓病変の可能性をスクリーニングするためにベースライン心電図を実施することを推奨 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
9. 心臓症状や徴候のない心外サルコイドーシス患者に対し、心臓の異常可能性をスクリーニングするためのルーチンの経胸壁心エコー(TTE)や24時間携帯市電図(Holter)モニタリング施行に対しNOT示唆 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
Remarks:心臓サルコイドーシスのスクリーニングにTTEまたはホルターを使用することに伴う低リスクattendantだと認識している。したがって、これらの検査はケースバイケースで検討されるべきであると委員会は認識

肺外病変示唆の診断評価
1. 心外サルコイドーシスで心臓病変が疑われる患者に対しては、診断と予後の両方の情報を得るために、ポジトロン断層撮影(PET)やTTEではなく、心臓磁気共鳴画像(MRI)を用いることを推奨する。 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
2. 心外サルコイドーシスがあり、心臓MRIが使用できない環境で管理されている心臓病変が疑われる患者に対しては、診断・予後情報を得るためにTTEではなく専用のPETを推奨 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
3. 肺高血圧症(PH)が疑われるサルコイドーシス患者に対しては、TTEによる初期検査を推奨する。 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
Remarks: “PH が疑われる”ということは以下の臨床的所見(労作時胸痛 and/or 失神、prominent P2 あるいは S4の検査所見、6分間歩行距離減少、労作時酸素飽和度、DLCO低下、下行大動脈と比較し肺動脈直径拡大(e.g. CT scan所見)、BNP増加、 and/or 線維化肺病変)を含むこと 
4.PHが疑われるサルコイドーシス患者で経胸腔内心エコー検査でPHが疑われる場合には、PHを確定的に確認または除外するために右心カテーテル検査を行うことを推奨 (conditional recommendation, very low-quality evidence). 
5. PHが疑われるサルコイドーシス患者で経胸腔心エコー図がPHを示唆しない場合、右心カテーテル検査の必要性はケースバイケースで判断されるべきである (best practice statement).

2020年4月16日木曜日

COVID-19の約60%はレントゲン所見正常である。ACPは感染防御予防検査を評価

そろそろゲームチェンジの時期では?

中国の臨床データを規範とする現在の感染防御戦略だが、多くが見落とされていた
One widely cited modelling study concluded that up to 86% of cases might have been missed in China,4 and reports of patients with unusual presenting symptoms are rising worldwide.:広く引用されているあるモデリング研究では、中国では最大86%の症例が見落とされている可能性があると結論づけられています

Clinical features of covid-19
BMJ 2020; 369 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m1470 (Published 17 April 2020)
Cite this as: BMJ 2020;369:m1470

https://www.bmj.com/content/369/bmj.m1470.short?rss=1

問題は、このウィルス感染症の特徴でもある、無症状・軽度症状、非呼吸器症状などの存在


SARS-CoV-2感染のための広範な集団スクリーニング、接触者追跡や隔離による確定症例の隔離と社会的距離を置くこと、そして大規模な血清学的研究が、covid-19の感染拡大を遅らせるために重要となる

診断上やはり迅速性が要求されるのでPCRなどのウィルス抗原検出が重要
IgM・IgG抗体など抗体産生反応が確実ではないという話もあるが一般的には感染既往の証拠を示す抗体検査は集団免疫上の評価として重要なのだろう


臨床診断のきっかけとしての自覚症状による評価が心許ないとしたら・・・より簡便な発見法が求められる。
CXRが頼りになれば・・・と 淡い期待




通常の胸部レントゲン写真について・・・

COVID-19患者の「単純X線所見」を調べ、「今日までで最大の観察研究」と説明し、 以前の研究では主にCT画像に焦点を当てていたが、「コストと実用的な考慮事項」から、通常のレントゲンについてフォーカスしたも研究とした

CT所見との対比が必要だが・・・


"Chest x-ray findings in 636 ambulatory patients with COVID-19 presenting to an urgent care center: A normal chest x-ray is no guarantee"
Weinstock MB, et al
Journal of Urgent Care Medicine 2020.
https://www.jucm.com/documents/jucm-covid-19-studyepub-april-2020.pdf/



11名の放射線パネルのレントゲン所見

Characteristics of the Radiographic Findings Reported by the Panel of 11 Radiologists Who Re-Read CXRs of COVID-19 Patients Seen in Greater NYC UC Centers from March 9 to 24, 2020. (N=636)

レントゲン特性カテゴリーn(%) of total
重症Normal371 (58.3%)
Mild195 (30.7%)
Moderate65 (10.2%)
Severe5 (o.8%)
浸潤影の型Interstitial151 (23.7%)
Ground Glass Opacities (GGO)120 (18.9%)
Consolidation34 (5.3%)
部位Lower215 (33.8%)
Upper128 (20.1%)
Diffuse6 (0.9%)
FocalityMultifocal154 (24.2%)
Focal 71 (11.2%)
外側Bilateral133 (20.9%)
中心性Peripheral225 (35.4%)
Central45 (7.1%)
Effusions2 (0.3%)
Lymphadenopathy2 (0.3%)
Note: Numbers do not add to 100% as some patients had more than one finding.


UCに来院したCOVID-19の確定診断済みおよび症候性患者から得られたCXRは、58.3%の症例で正常、89%の症例では正常または軽度の異常しか認められなかった。
異常が認められた場合、最も一般的な所見は下葉に認められ、そのパターンは間質性 and/or 多巣性であった。胸水やリンパ節腫脹はまれであった。



<hr>

REVIEWS 
Diagnostic Testing for Severe Acute Respiratory Syndrome–Related Coronavirus-2: A Narrative Review
Ann. Int. Med.  13 APRIL 2020
Matthew P. Cheng, et al.


COVID-19パンデミックは、伝染病の制御における診断法の本質的な役割を実証している。
呼吸器検体中のSARS-CoV-2を検出するための実験室ベースの分子アッセイがCOVID-19診断の現在の基準となっているが、 Point-of-Care 技術および血清学的イムノアッセイが急速に出現している。
症例発見のための SARS-CoV-2 診断法の早期の大規模な導入は、いくつかの国での流行の抑制に役立った。
現在、緊急の臨床および公衆衛生上のニーズが、検査能力を高めるための前例のない世界的な取り組みを推進している。



 




そろそろ時相がかわったのでは?

市中感染期は歩いて緯度の臨床症状・リスク対象者に検査を受けさせるべき時期になってきていると思う。
某朝日系および某医師主張のような節操のない検査は以前否定したいが・・・







Covid-19と凝固障害関連

ヘパリンとコロナウィルスとの関連
surface plasmon resonance とcircular dichroismにて、SARS-CoV-2 Spike S1 protein receptor binding domain (SARS-CoV-2 S1 RBD) とヘパリンの結合のinteraction
The 2019 coronavirus (SARS-CoV-2) surface protein (Spike) S1 Receptor Binding Domain undergoes conformational change upon heparin binding
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.02.29.971093v1


ヘパリンの治療有用性については初期から注目されている
preliminary tests for the ability of the SARS-CoV-2 S1 RBD to bind
heparin
, an important prerequisite for the underpinning research related to the development of SARS-CoV-2 heparin-based therapeutic.

https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.02.29.971093v1.full.pdf


anticardiolipin IgA とanti-β2-glycoprotein I IgA と IgGの存在報告
Coagulopathy and Antiphospholipid Antibodies in Patients with Covid-19
DOI: 10.1056/NEJMc2007575
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2007575

血管内皮傷害からの凝固障害も考察され・・・



Anticoagulation Guidance Emerging for Severe COVID-19
— Pragmatic choices dominate as guidelines are shaping up
by Crystal Phend, Senior Editor, MedPage Today April 8, 2020
https://www.medpagetoday.com/infectiousdisease/covid19/85865

以下はこの論説


COVID-19に入院しているすべての患者は、ICUに入院していない患者であっても、禁忌(活動性出血および血小板数<25 font="">である。

International Society on Thrombosis and Haemostasis の最近の推奨
https://clotconnect.wpcomstaging.com/2020/03/26/covid-19-and-coagulopathy-two-management-guidance-documents-for-health-care-professionals/

イギリスでは、高リスクでのVTE予防と突然の酸素飽和度低下・呼吸困難・血圧低下時肺塞栓を考慮すべきと推奨
DOACやビタミンK拮抗剤使用患者を含め経口抗凝固薬よりLMWHを推奨
https://thrombosisuk.org/downloads/T&H%20and%20COVID.pdf




多くの施設では、Dダイマー>1,500ng/mL、フィブリノーゲン>800mg/mLを目安に全身性抗凝固療法を開始するための閾値を選択している。
(Jason Katz, MD, director of cardiovascular critical care at Duke University Health System in Durham, North Carolina)


LMWHは抗炎症作用が少なく、DOACに置いては存在しないとしてLong chain (unfractionated) hepariが理論的には抗凝固薬としては望ましいし、IV unfractionated heparin が出血イベント時すぐ中止できるとういアドバンテージもあるとの主張も紹介
SARS-CoV-2結合にヘパリンが影響することも示唆される

しかし、現実的な問題が優先されることもある。ニューヨーク市では、モンテフィオーレをはじめとする多くの病院がDOACを選択しているとMoll氏は指摘する。"看護師が患者の部屋に入って、1日に2~3回、未分割ヘパリンを投与したり、静脈内の未分割ヘパリンを調整したりすることを望んでいないのだ。膨大な数の患者を抱えて経口抗凝固薬を投与するだけの方がはるかに簡単だ。"












N95マスクなど消毒効果評価の報告:蒸気化過酸化水素:VHPなど

プレプリントで研究査読されていない報告

N95レスピレータは、2~3回の着用程度では機能的な完全性を損なうことなく安全に除染できることが、政府の研究で明らかになった
紫外線とvaporized hydrogen peroxide (蒸気化過酸化水素)は対照のレスピレータに比較して2回の着用と除菌後、SARS-CoV-2ウイルスを死滅させるための基準を満たし、filtrationは2つの手段による方法えの3回め装着でも許容内であった
N95レスピレータは、2~3回の着用程度では機能的な完全性を損なうことなく安全に除染できることが、政府の研究で明らかになった
紫外線とvaporized hydrogen peroxide (気化過酸化水素)は対照のレスピレータに比較して2回の着用と除菌後、SARS-CoV-2ウイルスを死滅させるための基準を満たし、filtrationは2つの手段による方法での3回め装着でも許容内であった

蒸気化過酸化水素:Vaporized hydrogen peroxide (VHP, approximately 1,000 ppm)がより迅速であると Vincent Munster(PhD, chief of the National Institute of Allergy and Infectious Diseases' Virus Ecology Unit in Hamilton, Montana)らは述べている。

許容レベル以下到達時間は、紫外線 (260-285 nm) 約 1 時間に対して、約 10 分でウィルス増殖消失


Assessment of N95 respirator decontamination and re-use for SARS-CoV-2
Robert Fischer, et al.
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.11.20062018v1
medRxiv 2020; DOI: 10.1101/2020.04.11.20062018.





medpagetoday.com 解説では
https://www.medpagetoday.com/infectiousdisease/covid19/85982

CDCはマスク殺菌に関する手段としていずれも承認していないが、
 it "does not intend to object to the distribution and use of sterilizers, disinfectant devices, and air purifiers that are intended to be effective at killing SARS-CoV-2 ... FDA believes such devices will not create such an undue risk, when performance and labeling criteria are met."; FDA は、「SARS-CoV-2 消毒を目的とした滅菌器、消毒器、空気清浄機の流通と使用に異議を唱えるつもりはない... FDAは、性能と表示基準が満たされている場合、そのようなデバイスは、そのような過度のリスクを引き起こすことはないと考えている。"
・・・という曖昧な物言いを含むスタンス
(パラシュート理論・・・ :検証優先破棄現実路線)

同様に、70%エタノールスプレーや 10分間70℃以上熱処理も同様のスタンス
ただ、エタノールは迅速だが、2回目使用のレスピレータ機能検証にパスできなかった

Dry heatは、1時間程度のゆっくりで殺ウィルス閾値に該当し、2回目の機能を温存する

研究者らは、汚染されたマスクをどのように最初に使用するかが、特に紫外線や乾燥熱での処理時間に影響を与えることに注意を促しています。また、「すぐに利用できる定性フィットテストツールを使用して、除染後にN95呼吸器が適切に機能するように細心の注意を払う必要がある」とも述べている。




2020年4月15日水曜日

Covid-19肺炎 vs インフルエンザ肺炎の臨床所見

米国と比べるとやはり日本の移動規制の効果は乏しい



https://www.apple.com/covid19/mobility


このまま、COVID-19収束遷延すれば行政の対応遅延批判は免れないだろう
当初から、厚労大臣の顔や声が全く見えない


地域によっては現時点では臨床的判断での即時検査必要な時期になっていると思う・・・
phase が変わったことに迅速に対応できてるとは思えない現行行政


以下、インフルエンザ肺炎との病態・病像比較報告







本研究では、ARDS患者におけるCOVID-19とインフルエンザA(H1N1)肺炎の異なる臨床症状について検討した。レトロスペクティブ症例対照研究は、COVID-19(n = 73)またはH1N1(n = 75)のいずれかに感染したARDS患者の2つの独立したコホートを比較するように設計された。これらの患者の臨床症状、画像診断の特徴、治療法、予後を分析し、比較した。H1N1患者と比較して、COVID-19患者の年齢中央値は高く、COVID-19コホートでは男性の割合が高かった。COVID-19とH1N1のいずれかに感染したARDS患者の臨床症状には多くの違いが見られた。COVID-19に感染したARDS患者は、H1N1患者に比べて、発症時の重症度スコアが低く、SOFAスコア調整死亡率が低かった。


Comparison of Hospitalized Patients With ARDS Caused by COVID-19 and H1N1
Xiao Tang,  et al.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2020.03.032
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(20)30558-4/pdf

背景:2019年12月に中国でコロナウイルス疾患2019(COVID-19)が発生して以来、その解明にかなりの注目が集まっている。しかし、臨床医や疫学者がCOVID-19をインフルエンザウイルスなど他の呼吸器感染症と区別することも重要である 。

RESEARCH QUESTION:本研究の目的は、ARDS患者におけるCOVID-19とインフルエンザA(H1N1)肺炎との間の異なる臨床症状を探ることであった。

研究デザインおよび方法:この分析は、レトロスペクティブな症例対照研究である。COVID-19(n=73)またはH1N1(n=75)のいずれかに感染したARDS患者の2つの独立したコホートを対象とし比較。それらの臨床症状、画像の特徴、使用された治療および予後を解析し比較検討した。

結果:COVID-19患者の年齢中央値はH1N1患者よりも高く、COVID-19コホートでは男性の割合が高かった(P < 0.05)。
COVID-19患者は、H1N1患者よりも非湿性咳嗽、疲労およびGI症状の割合が高かった(P < 0.05)。
H1N1患者は、COVID-19問6の患者よりもSequential Organ Failure Assessment (SOFA) scoreが高かった(P<0.05)。

PaO2/FIO2比は、COVID-19の方がH1N1コホートより高く 198.2 mm Hg vs 107.0 mm Hg  (P < .001)
すりガラス状陰影はCOVID-19でH1N1より多い  (P <.001).



 COVID-19患者に投与された抗ウイルス療法の種類が多かった H1N1 患者と比較して、COVID-19 患者の院内死亡率は 28.8%であった。
COVID-19患者の院内死亡率は28.8%であった。一方、H1N1患者の死亡率は34.7%(P = .483)であった。

 H1N1患者のSOFAスコア調整死亡率はCOVID-19患者よりも有意に高く、その比率は2.009(95%CI、1.563-2.583;P <0.001)であった。


知見:COVID-19 と H1N1 のいずれかに感染した ARDS 患者間では、臨床症状に多くの違いがあった。H1N1患者と比較して、COVID-19に感染したARDS患者は、提示時の重症度スコアが低く、SOFAスコア調整死亡率が低かった。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。




テレビで医療機関内部の事情を報道していたが、ちょっと気になった【すりガラス状陰影】と称していた場面でのCT画像あれは末梢優位コンソリデーションだったと思う。

用語のコンセンサス一致させていた方が良い

この論文の図はBの表記が無いが、一応、コンソリデーションとGGOの読影には納得

2020年4月14日火曜日

Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)薬物的治療 JAMAレビュー

アビガン( 一般名, ファビピラビル. 欧文一般名, Favipiravir)は ほぼ蚊帳の外
アメリカに限らずだが、他国開発の薬剤をネグレクトするところがあるから・・・
一応、扱われてることは扱われてはいる


カモスタットメシル酸も一応触れられている



Pharmacologic Treatments for Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)
A Review
James M. Sanders, et al.
JAMA. Published online April 13, 2020.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2764727
doi:10.1001/jama.2020.6019
April 13, 2020

ClinicalTrials.govで「COVID OR coronavirus OR SARS-COV-2」という検索語で検索した結果、有効な試験は351件で、2020年4月2日時点でCOVID-19に特化した試験は291件であった。
これら291試験のうち、約109試験(未募集、募集中、活動中、終了していない試験を含む)では、成人患者のCOVID-19に対する薬理学的治療が含まれていた。
これら109試験のうち、82試験は介入試験であり、29試験はプラセボ対照試験である。
試験の説明によると、第4相試験が11件、第3相試験が36件、第2相試験が36件、第1相試験が4件。22試験は、フェーズ別に分類されていないか、該当しない試験であった。


選択された再利用薬剤のレビュー
Chloroquine and Hydroxychloroquine
Lopinavir/Ritonavir and Other Antiretrovirals
Ribavirin
Other Antivirals

  • Oseltamivir, a neuraminidase inhibitor approved for the treatment of influenza
  • Umifenovir (also known as Arbidol) is a more promising repurposed antiviral agent with a unique mechanism of action targeting the S protein/ACE2 interaction and inhibiting membrane fusion of the viral envelope

Miscellaneous Agents

  • Interferon-α and -β 
  • Nitazoxanide, traditionally an antihelminthic agen
  • Camostat mesylate


選択的検討薬剤のレビュー

  • Remdesivir
  • Favipiravir



  • Adjunctive Therapies
  • Corticosteroids
  • Anticytokine or Immunomodulatory Agents
  • Immunoglobulin Therapy


現在の臨床治療の経験とおすすめポイント

公表されている臨床治療の経験は、言及されているいくつかの臨床試験を除いて、ほとんどが中国やその他のパンデミックの初期に影響を受けた国からの記述的報告と症例シリーズから構成されている。したがって、症例死亡率を含むアウトカムは、交絡因子や選択バイアスの存在、人口統計学、検査、治療法の変化を考慮して慎重に解釈しなければならない。表2は、初期に報告されたCOVID-19症例シリーズの臨床重症度、合併症、治療法、および臨床転帰をまとめたものである。

疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)の現行のCOVID-19患者の臨床ケアに関するガイダンス(2020年3月7日現在)では、COVID-19に対する特定の治療法はないことが強調されており、管理には「推奨されている感染予防・管理措置の迅速な実施と合併症の支持的管理」が含まれるべきであることが強調されている96。研究用治療薬、特にレムデシビルは、思いやりのある使用または進行中の臨床試験のいずれかの選択肢として言及されています。

同様に、現在の世界保健機関(WHO)の臨床管理ガイダンス文書(2020年3月13日現在)では、「COVID-19が確認された患者に対して、特定の抗COVID-19治療を推奨するエビデンスは現在のところ存在しない」97と述べられている。このガイダンスでは、軽症の場合の対症療法から、ARDSのためのエビデンスに基づいた人工呼吸器管理、重症患者における細菌感染症や敗血症の早期発見と治療に至るまで、重症度に応じた支持療法の役割が強調されている。彼らは、「臨床試験以外ではウイルス性肺炎の治療のために全身性コルチコステロイドを日常的に投与しないこと」を推奨し、「治験的な抗COVID-19治療薬は、承認された無作為化比較試験でのみ使用すべきである」と述べている。この点に関して、WHOは最近、SOLIDARITYと呼ばれる世界的なmega-trial試験を開始する計画を発表した。この試験では、確定症例を標準治療群と4つの有効な治療群(レムデシビル、クロロキンまたはヒドロキシクロロキン、ロピナビル/リトナビル、またはロピナビル/リトナビルとインターフェロン-β)のうちの1つに無作為に割り付ける計画である。

Box1は、臨床治療に関する米国および国際的な主要なガイダンス文書へのリンク、および薬物-薬物相互作用および特別な集団におけるガイダンスのためのその他の有用なリソースを提供している。


Box 1.

Clinical Treatment Guidance and Other Useful Resources

International and Select National or Institutional Clinical Management Guidance
Clinical Trials Registries/Resources
Drug-Drug Interaction Websites
Guidance for Special Populations

Box 2では、COVID-19患者の臨床管理に関する臨床医からのよくある質問に回答している。



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