NHAP患者の超過死亡は、病原細菌パターンの違いから由来するものではなさそうで、合併症や後遺症から関与する。肺炎は、ターミナルイベントとして考慮すべき、マネージされるべきものと考えられる。
Nursing-home-acquired pneumonia in Germany: an 8-year prospective multicentre study
Thorax 2012;67:132-138 doi:10.1136/thoraxjnl-2011-200630
人工呼吸頻度は同等で、抗生剤併用は少ない。
病因的には臨床的差が無く、肺炎球菌がどちらの群でも最も多く、多剤耐性病原菌は極めて少ない (<5%)
NHAP群では黄色ブドウ球菌が多い (n=12, 2.3% of the total population, 3.1% of those with microbial sampling compared with 0.7% vs 0.8% in the CAP group).
短期・長期死亡率は、65歳以上患者に関し、NHAP群でCAP群より高い (26.6% vs 7.2% and 43.8% vs 14.6%, respectively)。
しかし、超過死亡と多剤抵抗性病原に関して相関認めず
日本では、”介護老人医療施設”という存在があり、”医療・介護関連肺炎”という形になった。
2005年の医療ケア関連肺炎(HCAP)に対して”医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン” http://www.jrs.or.jp/home/modules/glsm/index.php?content_id=51
NHCAPの定義 | |
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以上の,(1)―(4)のいずれかに当てはまる肺炎をNHCAPとする。 *精神科病棟も含む。 **介護の基準:PS 3(限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす)以上をめどとする。 |
”治療区分とは,患者の社会的背景や倫理面,家族の意向を基に,患者・家族と話し合って決定する治療レベルの分類”が記載されているのが・・・NHCAPの特徴
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