2012年2月14日火曜日
メタアナリシス:アスピリン一次予防 効果は主に非致死性心筋梗塞 有害性考慮下の使用必要
メタ/アナリシスにて、アスピリンによる一次予防のベネフィットは主に非致死的心筋梗塞減少によるもので、心血管死やがん死亡減少を示せない。さらに、出血イベントなどの有害性増加が認められ、一概に是とすべきでなく、症例毎にその必要性が考慮されなければならない。
Effect of Aspirin on Vascular and Nonvascular Outcomes
Meta-analysis of Randomized Controlled Trials
Sreenivasa Rao Kondapally Seshasai, MD, MPhil; Shanelle Wijesuriya, MA, MBBChir; Rupa Sivakumaran, MA, MBBChir; Sarah Nethercott, MA, MBBChir; Sebhat Erqou, MD, PhD; Naveed Sattar, MD, PhD; Kausik K. Ray, MD
Arch Intern Med. 2012;172(3):209-216. doi:10.1001/archinternmed.2011.628
アスピリンのCVD・非血管疾患イベントへのネットの一次予防ベネフィットは、そのインパクト(安全性を含め)は不明。
10万被験者平均(SD) 6.0(2.1)年間フォローアップ間
アスピリン治療は、総CVDイベントを10%減少 (OR, 0.90; 95% CI, 0.85-0.96; number needed to treat, 120)、それは、主に、非致死的心筋梗塞減少によるもの (OR, 0.80; 95% CI, 0.67-0.96; number needed to treat, 162)。
CVD死亡、がん死亡に有意差無し (OR, 0.99; 95% CI, 0.85-1.15、 0.93; 95% CI, 0.84-1.03)
だが、非軽症出血イベントリスク増加 (OR, 1.31; 95% CI, 1.14-1.50; number needed to harm, 73)
有意なheterogeneityが冠動脈疾患、出血アウトカムで見られ、これらは住民統計学的補正、被験者特性では説明不能であった。
解説記事(http://www.theheart.org/article/1338803/print.do)が先月出版されている。
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