頭部外傷意識障害に関して使用長期間の効果はないが、4週間ほどの使用に関してはその効果に関し、有意な差があるようだ。
Placebo-Controlled Trial of Amantadine for Severe Traumatic Brain Injury
Joseph T. Giacino et. al.
N Engl J Med 2012; 366:819-826March 1, 2012
塩酸アマンタジンは、外傷性頭部外傷の遷延性意識障害患者へ最も処方されている薬剤。
予備研究にて、機能的回復促進示唆報告がある。
184名の植物状態或いは意識レベルが極めて低下している頭部外傷後4-16週の被験者
4週間アマンタジンとプラシーボへランダム割り付け
4週間にわたるDisability Rating Scale (DRS; range, 0 to 29, with higher scores indicating greater disability)と2週間washout期間で機能回復率をmixed-effects regression mode(変量効果モデル)lにて比較
4週間の治療期間中、アマンタジン群の方が回復率有意に早く、DRS
score (スロープ差、 0.24 point / 週; P=0.007)、プライマリアウトカム測定に関してベネフィットを示唆する。
事前特異化サブグループ解析にて、治療有効性は植物状態と意識状態極小状態患者で同様。
治療後2週間アマンタジン群の改善率緩徐化(weeks 5 and 6) し、プラシーボ群より有意に緩徐となる (スロープ差, 0.30 point / 週; P=0.02)
DRSスコア全般改善に関して、ベースラインと6週目の差は両群同様(治療中止後2週間め)
重大副事象発生に関して有意な差は認めない。
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