後顧的研究により、コリンエステラーゼ阻害剤治療高齢認知症患者では、向精神薬使用は心筋梗塞リスクとして、軽度で、時間限定的に関連性を認めた。
Antipsychotic Use and Myocardial Infarction in Older Patients With Treated Dementia
Antoine Pariente, et. al.
Arch Intern Med. Published online March 26, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2012.28
コリンエステラーゼ阻害剤開始 認知症高齢地域住居者の後顧的コホート解析
37138名のコリンエステラーゼ阻害剤使用患者コホートのうち、10969(29.5%)で向精神薬(AP)使用。
AP開始1年以内に、1.3%で心筋梗塞発症、ハザード比は30日以内 2.19 (95% CI, 1.11-4.32) 、 60日内 1.62 (95% CI, 0.99-2.65)、90日内 1.36 (95% CI, 0.89-2.08、365日内 1.15 (95% CI, 0.89-1.47)
自己対照症例シリーズ研究を新規AP使用者中804名の心筋梗塞発症例で行い、31-60日期間の 発症rate ratioは、 1.67 (95% CI, 1.09-2.56) で、61-90日では 1.37 (95% CI, 0.82-2.28)
論文としての評価は、後顧的研究なんで、AP利用の理由に関する寄与要素補正が行われているかどうかが問題。
非定型抗精神病薬より以前の抗精神病薬の方が死亡リスク高い 2005年 12月 01日
http://intmed.exblog.jp/2743476/
非定型向精神薬のアルツハイマー病への治療:メタアナリシス 2006年 02月 21日
http://intmed.exblog.jp/3232695/
非定型抗精神病薬も心臓突然死リスク増加と関連 2009年 01月 15日
http://intmed.exblog.jp/7817314/
向精神薬と血栓塞栓リスク 2010年 09月 22日
http://intmed.exblog.jp/11317501/
“非定型精神病薬”:糖尿病に関する量依存的関係 ジプレキサに特に影響 2012年02月27日
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/02/blog-post_3304.html
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