2012年3月19日月曜日

老人医療:医療情報リテラシーはその後の死亡率と関連する

英国では、老人の1/3が、基本的な記載情報に関連した医療上の知識読み取り・理解能力に欠けており、その能力低下は高死亡率と関連する。リテラシー能力低下は、高齢者の医療サービス提供・デザインに関し重要な意味を持つ

Research
Association between low functional health literacy and mortality in older adults: longitudinal cohort study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e1602 (Published 15 March 2012) Cite this as: BMJ 2012;344:e1602


 University College London studyで、高齢者health literacyと死亡リスクへの関連

アスピリン錠剤服用記載項目に関する理解度評価4つの項目試験


Health literacy を高(最高スコア 67.2%)、中等(1つの過誤 20.3%)、低(2つ以上の過誤)に分ける

フォローアップ平均5.3年間で、621名死亡

リテラシー 分けで、高カテゴリーでは321(6.1%)、中間 143(9.0%)、低 157(16.0%)

個別特性、社会経済的ポジション、ベースライン健康状況、健康行動補正後、全原因死亡率は、低health literacyでは、高リテラシー群に比べ、死亡ハザード比  1.40 (95% 信頼区間 1.15 ~ 1.72)、中間health literacyでは、 1.15 (0.94 to 1.41)

認知能力補正後で、低health literacyのハザード比減少 1.26 (1.02 ~ 1.55)。


 高齢者にわかりやすい、薬物を含めた医療情報パンフレットや動画などを利用した情報提示が必要。患者自身が自分の健康管理をおこない、ポジティブなライフスタイル選択を行うよう誘導するために、わかりやすい、理にかなった情報提供を常に行う必要がある。

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