2012年3月22日木曜日

男性型脱毛症:PGD2、PGD2-GPR44系の役割 ・・・ 治療ターゲットとして有望

テストステロンは男性型脱毛症と関連があり、AGA:アンドロゲン過剰症性脱毛症と称せられてはいるが、毛髪現象のメカニズムは不明。
脱毛症の場合、prostaglandin D2 synthase (PTGDS)は、脱毛症の無い場合に比較して、mRNA、蛋白レベルで増加。PTGDS enzyme activity産生産物、PGD2も同様に増加。

マウスの毛包サイクル中、Ptgds、PGD2値は、regression phaseに先行し増加、毛髪成長の抑制的影響を示唆する。PGD2が毛髪の成長を抑制することが、ヒトでも、マウスでも認められた。


毛髪成長抑制には、PGD2受容体G蛋白(heterotrimeric guanine nucleotide)–coupled receptor 44 (GPR44)は必要だが、 PGD2 receptor 1 (PTGDR)は要しない。
K14ーPtgs2がprostaglandin-endoperoxide synthase 2皮膚発現をターゲットとしていることをトランスジェニックマウスで見いだし、皮膚のPGD2増加が禿、毛包縮小、皮脂腺過形成というAGAの所見につながることを見いだした。

AGAの毛髪成長抑制因子としての、PGD2役割を見いだし、PGD2-GPR44経路が治療のターゲットとしての可能性を見いだした。


Research ArticleHair Loss
Prostaglandin D2 Inhibits Hair Growth and Is Elevated in Bald Scalp of Men with Androgenetic Alopecia
Sci Transl Med 21 March 2012:  Vol. 4, Issue 126, p. 126ra34 Sci. Transl. Med. DOI: 10.1126/scitranslmed.3003122

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