システマティック・レビューをみると、効果に疑問が残る。
予想されていたとは言え、効果の割に売れすぎ! ・・・ と、現時点では結論づけできるだろう。
しかし、日本では、メトホルミン・バッシングもあり、GLP-1アゴニストも注射剤、SU剤は二次無効・インスリン感受性悪化ということで、現実には無難な選択となる。
dipeptidyl peptidase-4 (DPP-4) 阻害剤の有効性安全性評価に関わるシステマティック・レビューとメタアナリシス
Dipeptidyl peptidase-4 inhibitors for treatment of type 2 diabetes mellitus in the clinical setting: systematic review and meta-analysis
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.e1369 (Published 12 March 2012)
19研究27の報告、DPP-4阻害剤へランダム化割り付け、他の血糖降下薬剤への割り付け6745名の比較
プライマリアウトカムのバイアス包括的リスクはレポート群では少なく、9つで不明、14ではメトホルミンを単剤比較。
DPP-4阻害剤はHbA1cの減少軽度 (荷重平均差 0.20, 95% 信頼区間 0.08 ~ 0.32) 、体重への減少も軽度(1.5, 0.9 ~ 2.11)。
セカンドライン治療としては、HbA1c低下比較では、DPP-4阻害剤はGLP-1よりは劣る (0.49, 0.31 ~ 0.67)、そして、ピオグリタゾンと同様 (0.09, −0.07~~ 0.24) 、しかし、HbA1c低下を目標とする場合のSU剤を上回ることは無い (risk ratio in favour of sulfonylureas 1.06, 0.98 ~ 1.14)
DPP-4阻害剤はSU剤、ピオグリタゾンに比べ、体重特性に関し良好 (weighted mean difference −1.92, −2.34 ~ −1.49、 −2.96, −4.13 ~ −1.78)、だが、GLP-1アゴニストとは比較できない (1.56, 0.94 ~ 2.18).
どの治療群でも、DPP-4は、単剤比較としてのメトホルミン比較、あるいは、セカンドラインとしてのピオグリタゾン、GLP-1アゴニストとの比較でも、低血糖に関して最小限
メトホルミン併用の、DPP-4阻害剤 vs SU剤比較の 大多数のトライアルで、SU剤より低血糖リスク増加。
ピオグリタゾンよりDPP-4阻害剤は重篤な副作用頻度は少ない。
吐気、下痢、嘔吐頻度はメトホルミン併用やGLP-1アゴニスト併用で多い。
咽頭喉頭炎、上気道感染、尿路感染リスクは、DPP-4 阻害剤と他の比較要素に関し差は認めない。
多剤との比較だが、ピオグリタゾン+メトホルミンの方が、DPP-4阻害剤+メトホルミンより良好なのが目立つ。
0 件のコメント:
コメントを投稿