2012年7月6日金曜日

ゼチーアに関する作用機序と臨床的アップデート

「ゼチーア」 に関して期待が大きかった分、臨床治験の結果は期待はずれ続く・・・

会社側として、唯一の頼りどころは、「SHARP」のみといったところか・・・それも、但し書きが続く。

考えてみれば、かわいそうな薬で、 「ゼチーア」って、スタチンというスタンダードがあるため、心血管系イベントに対する単純なプラシーボ対照単剤治験が許可されず、姑息なトライアルをどうにか行ってきた薬剤である。そのため、不当な低評価が下されている可能性はある。 


・・・ と、たまには情緒的に「ゼチーア」の肩を持つ。


フリーフルテキスト

Ezetimibe therapy: mechanism of action and clinical update
Vascular Health and Risk Management
Published Date July 2012 Volume 2012:8 Pages 415 - 427



SEAS study

臨床的有効性評価
1873名の軽度から中等度大動脈狭窄症脂質低下適応のない対象者
エゼチミブ(ゼチーア)10mg/日+シンバスタチン40mg/日 vs プラシーボ
プライマリエンドポイントは、大動脈弁置換必要性・心血管イベント複合
LDL低下は61%

だが、エンドポイント改善せず

心血管イベント減少は、重症でない大動脈弁狭窄(逆流ジェット 3分位1か2程度)LDL-Cの程度に比例


この部分は、14のスタチントライアル観察に於ける関連性と一致している。



同様に、SHARP研究での併用も、心血管系ベネフィットの関連性の連続にある・・・という話







ZETELD:スタチン+ゼチーア>スタチン増量 2010年 02月 27日

VYMET研究:スタチン+ゼチーアの効果  2009年 06月 23日
まぁ 肩をもってあげても、この薬剤 主役にはなれそうもないですけどね・・・

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