糖尿病患者において、高リスクでは、治療アウトカム評価において、FMDを使うことには注意必要。
肥満において、スタチンのFMD改善効果乏しい
・・・ 果たして、FMDが真に血管内皮機能を反映しているのか?はたまた、肥満において血管内皮機能可逆性がそこなわれていることをあらわしているのか? 解釈は二通り。
Meta-analysis of the effects of statin therapy on endothelial function in patients with diabetes mellitus
Atherosclerosis
Volume 223, Issue 1 , Pages 78-85, July 2012
PubMed、 Cochrane、 Embaseで、スタチンのランダム化対照化トライアルを検索。
FMDの変化報告トライアルのみ検討。
10のスタチン研究(845名)をメタアナリシス
スタチン治療は、糖尿病患者で有意にFMDを改善 [weighted mean difference (WMD): 0.94%; 95% CI: 0.38%, 1.5%; P<0.001].
トライアル間のheterogeneity (I2: 67%)だが、出版バイアスは有意でない。
サブグループ分析では、BMI>27.6 kg/m2では、スタチン治療にベネフィット無し 2 (four trials; I2: 0%; WMD: 0.11%; 95% CI: –0.47%, 0.70%; P=0.70)
しかし、FMDはBMI≦27.6kg/m2では有意に改善 (five trials; I2: 14%; WMD: 1.52%; 95% CI: 1.19%, 1.85%; P<0.001)
1型糖尿病、若年者、ベースラインの脂質・血圧低値は、FMD改善と関連。
メタ回帰解析でも同様。
「動脈硬化のステージが最終章へ近づくにつれ、血管内皮機能も損なわれてくる。故に、FMDを調べれば、動脈硬化進行具合もわかり、より予防的介入の必要性も明確になる」って考え・・・
これってペテン
FMD値に関しては個体差あり、臨床的イベント予測には使えない!
個体内変化の指標は、臨床的イベントと関連性あり、その後の予後を推測可能。
Association of improvement of brachial artery flow-mediated vasodilation with cardiovascular events
Vascular Medicine 2006; 11: 239–244
http://vmj.sagepub.com/content/11/4/239.full.pdf
横断的な検査で、「あんたは動脈硬化準備状態、あんたは大丈夫」みたいな検診されている地域があるが、あれは詐欺
こういうのって、担当や相談受けた医療関係者ってなんにもかんがえてないんだろうなぁ・・・
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