2012年8月2日木曜日

冠動脈性心疾患患者のうつ: 運動と薬物治療が有効

ファイザー社は関与を否定している報告とのこと、筆者らは、心疾患患者の40%にうつ症状が有り、うつ自体が心臓への悪影響をもたらすとのこと、そして、心不全患者でのうつスクリーニングを推奨するようAHAにはたらきかけるとのこと。


薬物より、運動の重要性があらためて、明らかになったようにおもえるのだが・・・



101名のうつ徴候をもつ心臓疾患患者は週90分以上運動し、かつ、抗うつ薬(ゾロフト)を服用すると有意に、うつ症状及び心血管系バイオマーカーを改善する。



Exercise and Pharmacological Treatment of Depressive Symptoms in Patients With Coronary Heart DiseaseResults From the UPBEAT (Understanding the Prognostic Benefits of Exercise and Antidepressant Therapy) Study
J Am Coll Cardiol. 2012;():. doi:10.1016/j.jacc.2012.04.040


【方法】
 101名の冠動脈性心疾患とうつを有する外来患者を対照に、精神科インタビューと Hamilton Rating Scale for Depressionを測定、 

ランダム化
・ 好気的運動(週3回)
・ sertraline (50–200 mg/day)
・ placebo.

さらに、心血管系バイオマーカー(心拍変動、血管内皮機能、baroreflex sensitivity 、炎症、血小板機能)評価

【結果】
16週後、全群とも Hamilton Rating Scale for Depression score改善。
 好気的運動(平均 -7.5;95%信頼区間:-9.8~-5.0)及びsertralne(平均 -6.1;95%信頼区間:-8.4~-3.9)では、プラシーボ対照群に比べうつ大きく改善 (平均 −4.5; 95% 信頼区間: −7.6 ~ −1.5; p = 0.034)

運動及びsertralineはほぼ同等のうつ症状改善(p=0.607)

運動と薬物はともに、プラシーボより心拍変動減少をもたらし(p=0.052)、運動は薬物より心拍変動を減らす e (p = 0.093)



好気的運動能力とトレッドミル時間


 HAM-D Score




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