2013年2月28日木曜日

制吐剤としてのオンダンセトロン妊娠中使用安全

オンダンセトロンといえば、ゾフラン錠や注射剤を含め、日本では、「抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)」のみ適応 だが、海外では、妊娠中吐気・嘔吐治療に頻用されているとのこと。

胎児安全性に関する報告


Ondansetron in Pregnancy and Risk of Adverse Fetal Outcomes
Björn Pasternak,  et. al.
N Engl J Med 2013; 368:814-823
February 28, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1211035

デンマーク608,385妊娠病歴コホート
1:4でマッチ化対照比較し、propensity-score-matched analysis

オンダンセトロン服用に関し自然流産増加リスクと相関せず
妊娠7-12週での暴露では、1.1% vs 3.7%
(ハザード比 0.49; 95% 信頼区間[CI], 0.27 - 0.91)

妊娠13-22週では、1.0% vs 2.1%
(ハザード比, 0.60; 95% CI, 0.29 - 1.21)

オンダンセトロンは、
胎児死増加リスクと関連せず  (暴露群 0.3% vs 非暴露群 0.4% ; ハザード比, 0.42; 95% CI, 0.10 - 1.73)
重大出産異常と関連せず (2.9% vs 2.9%,; 出現率オッズ比, 1.12; 95% CI, 0.69 - 1.82)
早期産と関連せず  (6.2% vs 5.2%; 出現率オッズ比, 0.90; 95% CI, 0.66 -1.25)
低体重児出産と関連せず  (4.1% vs 3.7%; 出現率オッズ比 0.76; 95% CI, 0.51 - 1.13)
妊娠期間年齢対比低体重出産と関連せず  (10.4% vs 9.2%; 出現率オッズ比, 1.13; 95% CI, 0.89 - 1.44)


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