糖尿病無しの場合は、禁煙によるベネフィットがはるかにそれを凌駕する。
しかし、糖尿病ある場合は・・・微妙。
Association of Smoking Cessation and Weight Change With Cardiovascular Disease Among Adults With and Without Diabetes
Carole Clair, et. al.
JAMA. 2013;309(10):1014-1021. doi:10.1001/jama.2013.1644.
意味合い 禁煙は、心血管疾患(CVD)リスク軽減するが、体重増加により禁煙によるCVDベネフィットを減弱する可能性がある
目的 禁煙に基づく体重増加は、糖尿病有無にかかわらず成人の禁煙ベネフィットをゲンジャクするものではないとの仮説検証
デザイン, セッティング,被験者 前向きコミュティーベース・コホート( Framingham Offspring Study 1984-2011年)
各4年毎に、喫煙状態自己報告を評価し、喫煙者、直近禁煙者(4年以下)、長期禁煙者(4年超) に分類。プール化Cox比例ハザードモデルで、禁煙と6年CVDイベントの関連性推定し、禁煙後体重4年間変化が、禁煙とCVDイベントへの相関に影響を与えるかの検討。
主要アウトカム測定 6年間における総CVDイベント数(冠動脈性心疾患、脳血管疾患イベント、PAD、うっ血性心不全)
結果 25(SD, 9.6)年後、登録者 3251名中 631のCVDイベント。
4年間体重増加中央値は、長期禁煙者に比べ、直近禁煙者(糖尿病無し・有り)で多い (2.7 kg [中間四分位 {IQR}, −0.5 〜 6.4])、 (3.6 kg [IQR, −1.4 〜 8.2])
長期禁煙者は、糖尿病無し 0.9 kg [IQR, −1.4 〜 3.2] 、糖尿病有り 0.0 kg [IQR, −3.2 to 3.2],P < .001)
糖尿病無しの被験者で、 年齢・性別補正CVD発生率(100人・検査あたり)
喫煙者 5.9 (95% CI, 4.9-7.1)
直近禁煙者 3.2 (95% CI, 2.1-4.5)
長期禁煙者 3.1 (95% CI, 2.6-3.7)
非喫煙者 2.4 (95% CI, 2.0-3.0)
CVDリスク要素補正後、喫煙者比較でみると、
直近禁煙者では、 0.47(95% CI, 0.23-0.94)これらの相関は体重補正後の変化は最小的
長期禁煙者では、 0.46(95% CI, 0.34-0.68)
糖尿病被験者中、統計学的有意差到達しない同様にポイント推定値であった。
結論と新知見 このコミュニティベースコホートにおいて、禁煙は、糖尿病無し群において、CVDイベントリスク減少と相関し、禁煙後体重増加はこの相関性に影響を与えない。これは、禁煙の心血管系へのネットのベネフィットを支持する知見で有り、禁煙後の体重増加とは関連しない
0 件のコメント:
コメントを投稿