2013年4月10日水曜日

2型糖尿病患者肥満治療:6年後、完全寛解24%、部分寛解 26%という報告


"NHKが放送した”糖尿病が手術で治る” ・・・ 明らかに間違い 2012/11/29"とは矛盾しないと思うが、2型糖尿病に関して、肥満手術が一つの治療法ではある。

NHKの問題点は、エビデンス限定的であると、手術肯定的記載が目立つ、American Association of Clinical Endocrinologistsのガイドラインでさえ警告をしている。
公共放送であるはずの、NHKが、一線を踏み出して、一部の研究者だけの主張で、Pro &Con無視して放送するその姿勢に問題があるのだ。


以下の報告だって、治癒とは書かれてない、あくまでも寛解なのだ・・・

IDFステートメント(2011)では、2型糖尿病の肥満手術に関して・・・

Type 2 diabetes. It is an effective, safe and cost-effective therapy for obese Type 2 diabetes. Surgery can be considered an appropriate treatment for people with Type 2 diabetes and obesity not achieving recommended treatment targets with medical therapies, especially in the presence of other major co-morbidities

賛否意見:観点:技術上観点、長期栄養問題合併症、減量初期効果・持続効果、肥満関連合併症への影響、個別的患者選択・手術選択の問題
Quick fix or long-term cure? Pros and cons of bariatric surgeryF1000 Med Rep. 2012; 4: 19.
Published online 2012 October 2. doi:  10.3410/M4-19


肥満治療で、2型糖尿病患者が、6年後も完全・部分寛解維持しているという報告。

2004−2007年、肥満手術2型糖尿病 217名

完全寛解定義(HbA1c 6%未満、空腹時血糖 100 mg/dL 1年間以上持続、合併症なし)該当は 、24%
部分寛解定義(HbA1c 6%-6.4%、空腹時血糖 100-125 mg/dL、抗糖尿病薬なしで1年以上持続)該当は、26%

現時点では、2型糖尿病というだけでは、肥満治療の適応でなく合併症としての2型糖尿病対象研究。IDFは、BMI 30-35・糖尿病患者に適応を推進している状況。
American Association of Clinical Endocrinologistsのガイドライン、Obesity Society, and the American Society for Bariatric and Metabolic Surgery でも、エビデンスはまだ少ないという警告付きで、これらの患者への適応を許可している。



Brethauer SA, et al "Can diabetes be surgically cured? Long term metabolic effects of bariatric surgery in obese patients with type 2 diabetes" ASA 2013.

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