2013年7月10日水曜日

スタチン:耐用性・有害性がすくないのはシンバスタチン・プラバスタチン ・・・だが有用性は・・・

ほぼ25万名の解析で、スタチンはやはり耐用性良好であると結論づけ

糖尿病や、館酵素増加のオッズ増加と関連するとされるが、筋痛、がん発症、CK増加、副作用中止に関しては差を認めない

個別スタチン比較で、シンバスタチン(リポバスなど)、プラバスタチン(メバロチンなど)は最良の安全特性を有し、臨床上優先されるべきという・・・
でも、シンバスタチンは、用量依存的副事象尤度増加薬剤として指摘されてる。


それに、後段再掲したが、スタチンポテンシャルとともに、副事象が多いのではという報告があり、耐用性・有害性指標のみで薬剤選択するのも非対称的な気がする。

Comparative Tolerability and Harms of Individual Statins
A Study-Level Network Meta-Analysis of 246 955 Participants From 135 Randomized Controlled Trials
Huseyin Naci, et. al.
CIRCOUTCOMES.111.000071Published online before print July 9, 2013,doi: 10.1161/​CIRCOUTCOMES.111.000071


ランダムトライアル 135 - プラシーボ対照 55、active comparator 80
心血管疾患有無不問 246,955名

対象は、アトルバスタチン、フルバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン(クレストール)、
ピタバスタチン(リバロ)は、post hoc解析(承認時点でプロトコール締め切ってたため)

スタチンvsプラシーボのメタアナリシスでは、副作用イベントのための薬剤中止率 (OR 0.95, 95% CI 0.83-1.08)、 筋痛 (OR 1.07, 95% CI 0.89-1.29)、  creatine kinase 増加 (OR 1.13, 95% CI 0.85-1.51)、がん (OR 0.96, 95% CI 0.91-1.02)で差を認めず。

先行研究と比較すると、スタチン使用者は、プラシーボ比較で、糖尿病率多く (OR 1.09, 95% CI 1.02-1.16) 、transaminase増加 (OR 1.51, 95% CI 1.24-1.84)多い

個別スタチン毎の比較では、一般的に、シンバスタチンとプラバスタチンの安全性が認められた。
具体的には、シンバスタチンは、アトルバスタチン (OR 0.61, 95% CI 0.42-0.89) やロスバスタチン (OR 0.49, 95% CI 0.27-0.88)とのがちんこ対決で、副作用中止尤度低く、薬剤レベル内ネットワークメタアナリシスでは対アトルバスタチン・中止オッズが低いのは、プラバスタチン  (OR 0.68, 95% CI 0.52-0.91) と、シンバスタチン (OR 0.75, 95% CI 0.59-0.95) 

スタチン投与量の影響も調査し、アトルバスタチンは高用量ほど副作用による中止尤度高い。
transaminase増加の尤度は、高用量ほど高いのは、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン

CK増加において、高用量ほど多いのは、ロバスタチンとシンバスタチン

ミオパチーや横紋筋融解症に関しては情報少なすぎて、スタチン間検討困難



スタチンの種類と、糖尿病新規発症リスク ・・・ポテンシャルの高いスタチンほど糖尿病発症リスク高い 2013/05/24

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