2013年8月6日火曜日

2型糖尿病:低炭水化物ダイエットの方がコントロール改善、薬物必要量を減少できる

肥満2型糖尿病患者での低炭水化物ダイエットvs低脂肪ダイエット比較

体重減少効果同等でも、低炭水化物ダイエットの方が糖尿病コントロール改善し、服薬量も減少できる。

Two Diets with Different Hemoglobin A1c and Antiglycemic Medication Effects Despite Similar Weight Loss in Type 2 Diabetes
Stephanie B. Mayer ,et. al.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/dom.12191/abstract;jsessionid=D044D9FF395FBAE793B784571618A583.d02t04


体重減少トライアル(n=146)内の2型糖尿病被験者(n=46)の、低炭水化物ダイエット(LCD n=22)と低脂質食+lrlistat(LFD+O; n=24)の比較

ベースラインでは、平均BMI 39.5 kg/m2(SD 6.5)、 HbA1c 7.6% (SD 1.3)
介入によりBMI同じく減少(LCD -2.4 kg/m2; LFD+O -2.7 kg/m2 , p = 0.07)

LCDの方がよりHbA1c 改善 :  LCD  -0.7%  vs. LFD+O +0.2%   (差 -0.8%, 95% CI= -1.6, -0.02; p = 0.045).

LCDは、薬物の潜在力・トータルの日々投与量ベースの新しいmedication effect score(MES)により、著明な血糖降下治療薬減少をもたらした ; MES減少50%以上比率  LCD群 70.6%  vs. LFD+D群 30.4%  (p = 0.01)


食事性炭水化物減少は、血糖コントロールを体重減少効果以上にもたらし、糖尿病治療薬の必要量を減少させる。




わたしも、糖尿病学会のおえらいさんたちには不信をもってるが、低炭水化物ダイエット至上主義は行き過ぎだと思うので、それを諫める学会には同意する。「極端な糖質制限は「現時点では勧められない」」の「極端」を除いて、批判する文面を目にしたり、不当に批判されている部分もある。

そして、以下のごとく、確かに、長期的には、心血管リスクをもたらす場合がある。
低炭水化物・高蛋白食は心血管疾患リスク増加をもたらす 2012/06/28/


ただ、糖尿病・肥満診療に当たって、糖質制限・炭水化物制限を全てを否定する状況じゃなくなっている。糖尿病診療・肥満に関わる生活関連疾患に関わる診療上このことは忘れてはいけないと思う。


糖尿病治療への効果・心機能への効果あり:極端でない「低炭水化物」ダイエット (vs 「低脂肪」ダイエット) 2013/04/25 

週2回低炭水化物ダイエットは、標準ダイエットより体重・インスリン抵抗性改善2011年 12月 09日  

”高炭水化物食は、側座核を活性化し、新たな食欲を創造する” 2013/6/28

ブドウ糖やショ糖など吸収の早いものを、口にすれば、インスリン分泌が間に合わない場合、血糖を繰り返し増加させ、膵臓ラ氏島β細胞疲弊させ、さらなる食欲増進に働いているとしたら・・・グルコース指数を考慮した炭水化物への食事指導が正しく行われることこそが大事だと思うのだが・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note