2013年8月9日金曜日

咳嗽評価ツール:システマティック・レビュー

 咳回数を計測しようってのは昔から試みられているが、なかなか普及しない。
急性咳嗽や慢性咳嗽診断・治療はもちろん、副作用としての咳嗽が問題になったACE阻害剤は客観的指標なく、主観的指標も明確でないまま、治療中断されていることなどをみるにつけ、咳嗽指標の確立は重要と思っていた。

手動咳嗽カウンティング、他のオーディオ記録デバイス、ビデオ記録デバイス、QOLアンケート、客観的スコア、検査室内咳嗽誘発など検討

成人では、日本版もあるし、LCQが標準的と考えざる得ない


Evaluating Cough Assessment Tools: A Systematic Review
Kristine M. Schmit,  et. al.
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-0310

システマティック・レビューとして、咳嗽回数、成人・若年・小児での、急性・慢性咳嗽での評価 
78研究、8つのRCT、70の観察研究 
全ての年齢群で、オーディオ・ビデオ電子記録デバイスが一番信頼性が高い
しかし、VASスコア、QOLアンケート、咳日記、誘発試験などの他の咳嗽計測との相関性は低い。 
成人・若年者では、 Leicester Cough Questionnaire (LCQ)、Cough-specific Quality of Life Questionnaire (CQLQ) が信頼性あり、再現性あり、クラス内、検査・再検査でも一致率高い。 
小児では、Parent Cough-specific Quality of Life Questionnaire (PC- QOL) とPediatric Cough Questionnaire (PCQ)が再現性が高い。




咳特異的QOL評価法比較:表VIII-5 p100
咳嗽ガイドライン 第2版

CQLQ :28 の質問項目と,6 つのドメイン(身体的訴え,強い身体的訴え,精神・社会的問題,感情の安定,自身 の安全に対する不安,機能障害)から構成される.質問を各ドメインに割り付けた際に各項目の臨床的意義 が考慮されていないという問題点が指摘されてい る 

LCQ  :19 項目,3 ドメイン(身体面,精神面,社会面)か ら構成されている.簡便で使いやすく,再現性,妥当性,反応性が検証されている.慢性咳嗽患者において 咳モニターによる咳嗽数,咳 VAS,包括的 QOL 質問 票(SF36),呼吸器疾患特異的質問票(SGRQ)などとの良好な相関関係が報告されている翻訳も進んで おり,オランダ語版,トルコ語版に続いて日本語版も出版された.

PCQ :記載無し



PC-QOL

Validation of a parent-proxy quality of life questionnaire for paediatric chronic cough (PC-QOL)
Thorax 2010;65:819-823 doi:10.1136/thx.2009.133868

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