2013年9月4日水曜日

冠動脈疾患・高血圧前症・・・ラジレス:動脈硬化進展抑制示せず

ラジレス(アリスキレン) これもがっかり薬剤の一つだなぁと・・・確かに、prehypertensionで臨床的有意差でにくい状況なのは同情するが、ただ、その利用に活路を見いだそうとしているわけで、この薬剤の限界を感じる。


二重盲験ランダム化多施設トライアル
AQUARIUS:Aliskiren Quantitative Atherosclerosis Regression Intravascular Ultrasound Studyトライアル

冠動脈疾患、収縮期血圧 125−139(prehypertension)、2つの心血管リスク要素
IVUS施行
アリスキレン 300mg n=305 vs プラシーボ n=308  x104週間
IVUS再施行:72週超過後

主要アウトカム測定:ベースラインからのアテローマ容積比率(PAV)変化、セカンダリ有効性パラメータ指標は、総アテローマ容積(TAV)と動脈硬化病変退縮比

458名の被験者、74.7%でベースライン・フォローアップでの画像データ評価可能

プライマリIVUS効果指標であるPAVではアリスキレン群とプラシーボの差認めず (−0.33%; 95% CI, −0.68% to 0.02% vs. 0.11%; 95% CI, −0.24% to 0.45%) (between-group difference, −0.43% [95% CI, −0.92% to 0.05%]; P = .08)

セカンダリIVUS有効性指標である、TAVでも差認めず (−4.1 mm3; 95% CI, −6.27 to −1.94 mm3 vs −2.1 mm3; 95% CI, −4.21 to 0.07 mm3) (between-group difference, −2.04 mm3 [95% CI, −5.03 to 0.95 mm3]; P = .18)

PAV退縮比率でも差認めず (56.9% vs 48.9%; P = .08)
TAV退縮比率でも同様 (64.4% vs 57.5%; P = .13) 



Effect of Aliskiren on Progression of Coronary Disease in Patients With Prehypertension
The AQUARIUS Randomized Clinical Trial
Stephen J. Nicholls, et. al.
JAMA. Published online September 03, 2013. doi:10.1001/jama.2013.277169


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