高齢者一般住民調査でかなりの比率で存在し、認知症発症、死亡率増加と関連する。
Preclinical Alzheimer's disease and its outcome: a longitudinal cohort study
The Lancet Neurology, Volume 12, Issue 10, Pages 957 - 965, October 2013
311名の認知機能正常の地域住民ボランティア:65歳以上、認知機能正常(clinical dementia rating [CDR]=0)対象
脳脊髄液アミロイドβ1−42、Tau濃度、記憶複合スコア分類評価を評価
さらに、アルツハイマー病 stage 1-3と、 suspected non-Alzheimer pathophysiology (SNAP, abnormal injury marker without abnormal amyloid marker)
臨床前状態を3つに分ける
・認知機能正常だが、アミロイドマーカー異常所見のみ:cognitively normal individuals with abnormal amyloid markers (stage 1)
・アミロイド・神経学的異常マーカー所見あり:abnormal amyloid and neuronal injury markers (stage 2)
・異常アミロイド・神経学的異常マーカーあり、認知機能軽度異常:abnormal amyloid and neuronal injury markers and subtle cognitive changes (stage 3)
プライマリアウトカムは、臨床前アルツハイマー病比率、セカンダリアウトカムは、0.5を最小値とするCDRへの発症比率
311名のうち、正常 129(41%)、 stage 1 47(15%)、 stage 2 36 (12%)、 stage 3 13(4%)、 SNAP 72(23%)、分類不能 14(5%)
CDR 0.5以上スコア発症比率、アルツハイマー病有症状発生は、正常者と分類された被験者の2%。同様に、stage 1:11%、 stage 2: 26%、 stage 3: 56%、 SNAP 5%
正常と分類された場合と比較すると、臨床前アルツハイマー病被験者では、共役要素補正後死亡率リスク増加 (hazard ratio 6·2, 95% CI 1·1—35·0; p=0·040)
この臨床症状発症前アルツハイマー病という病態の同定には、脳脊髄液検査が必要なため、一般的な検討は簡単ではない。より非侵襲的安価な検査が代用できるか、また、なにより予防的介入が存在するか、開発可能かが課題。
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