2013年10月21日月曜日

HORIZONS-AMI trial <STEMI・PCI>: ヒルログ(ビバリルジン)死亡率減少効果は血液系副事象減少以外の効果によるもの ・・・新たな臓器保護作用を示唆

直接トロンビン阻害剤である、ヒルログ(ビバリルジン)(angiomax)
参考:http://www.3nai.jp/weblog/entry/40501.html


HORIZONS-AMI: ST上昇型MI患者において,bivalirudinの安全性と有効性を、heparin+GPI(glycoprotein IIb/IIIa inhibitor)併用療法と比較
参考・http://www.ebm-library.jp/att/detail/61505.html
日本で使用されている選択的トロンビン阻害薬アルガトロバンに比較してヒルログは可逆性が少ないという特徴がある。

STEMI患者において、ビバルリジンは、重大出血による影響以外の効果により、3年時点での心疾患死亡率減少効果を認めたという報告


・ビバリルジン:2.9%
・heparin+GPI併用:5.1%
ハザード比 0.56 (95% CI 0.40-0.80)

重大出血、血小板減少、最高速といった影響を補正後もリスク減少同等
ハザード比 0.57 (95% CI 0.39-0.83)


介入早期30日目から、それ以降長期続くベネフィットは、心外膜タンポナーデ、不整脈、伝導障害、卒中、施術合併症、他要素寄与によるもので、従来は重大出血による死亡率減少効果と考えられてきたが事実とは異なるものであった。

重大出血をビバルリジンで減少させ、5.8% vs 14.6% ( p  = 0.025)であったが、多要素多変量解析後重大出血では心臓死亡率減少を示せず。

非血液学的効果の検証がなされるべきであるという報告。

Source reference:
Stone G, et al
"Reduction in cardiac mortality with bivalirudin in patients with and without major bleeding: the HORIZONS-AMI trial"
J Am Coll Cardiol 2013; DOI: 10.1016/j.jacc.2013.09.027.


トロンビンの生体内作用への効果なのか、この薬剤特有のクラス別効果なのかまでは、解説ではよくわからない

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note