2013年11月5日火曜日

ランダム対照治験:アルコール依存へのガバペンチン投与 有効

アルコール依存症における承認薬剤の処方比率は、米国内ではアルコール症の9%弱だが、カルシウムチャンネル/GABA関連薬剤である、gabapentinが、一般にはジェネリック処方されている。
断酒率、重度飲酒率、アルコール関連不眠、dysphoria(情動不安)、酒渇望行動への影響

Gabapentin Treatment for Alcohol Dependence: A Randomized Clinical Trial
Barbara J. Mason, et al.
JAMA Intern Med. Published online November 04, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11950

【デザイン・被験者・セッティング】 12週間後、二重盲験プラシーボ対照化、ランダム化用量ばらつきありトライアル
18歳超の150名の男女(現行アルコール依存)
2004年−2010年、1施設、外来クリニック研究施設(一般病院隣接)にて施行

【介入】経口ガバペンチン(投与量 0(プラシーボ)、900mg、1800mg/日)
同時、マニュアル指示カウンセリング

【主要アウトカム測定】  断酒、重度飲酒なしを複合プライマリとし、気分・睡眠・飲酒渇仰をセカンダリとする(12週間研究)

【結果】  ガバペンチンは有意に断酒・無重度飲酒率を改善

禁酒率 :プラシーボ群 4.1%  (95% CI, 1.1%-13.7%)  vs ガバペンチン 900mg/日群 11.1% (95% CI, 5.2%-22.2%)、ガバペンチン1800mg/日 17.0% (95% CI, 8.9%-30.1%) (P = .04 for linear dose effect; number needed to treat [NNT] = 8 for 1800 mg)

重度飲酒無し比率は、それぞれ、 22.5% (95% CI, 13.6%-37.2%) i、29.6% (95% CI, 19.1%-42.8%)、4.7% (95% CI, 31.4%-58.8%) (P = .02 for linear dose effect; NNT = 5 for 1800 mg)

同様の線形用量依存効果が、気分 (F2 = 7.37; P = .001),、睡眠 (F2 = 136; P < .001)、アルコール渇望 (F2 = 3.56; P = .03)でみられる。

薬剤関連副作用イベント認めず、中止につながる副作用(9/150)、研究時期、研究競合など群間差なし

【結論】ガバペンチン(特に、1800mg投与量)では、アルコール依存治療に有効、再発関連症状である、不眠、dysphoria、酒渇望行動に有効。安全性は良好。
アルコール依存に対して薬物的治療、ガバペンチンは重要なベネフィットをもたらすオプションである。


現時点で、日本では、ガバペンチンの効能・効果
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法


gabapentin:アルコール依存へ有望な治療薬の可能性 2008年 05月 29日

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note