2013年12月13日金曜日

システマティック・レビュー:腰痛のred flag

 全世界、特に高所得国家で、腰痛が障害の主要原因となり、医療上の支出としてかなりを占めることとなる。プライマリケアでの管理として良性とされるべき非特異的な腰痛に起因することが大部分で確定的な診断を提示することが困難という側面があり、医療・非医療において不要な個人支出や時間的消費がなされている。だが、特異的原因としては「悪性、感染、骨折、強直性脊椎炎と他の炎症性疾患」といった重篤な病的状況、悪性腫瘍や、脊椎に関連する重篤な病態も存在することは確かで、それを効率的にふるい分けするかが大きな課題となっている。


 red flagに基づき、ふるい分けする仕組みが提唱されているが、この部分にも不確かな部分が多い。


骨折あるいは悪性腫瘍を赤信号:red flagとする診断的主要研究を登録論文としたシステマティック・レビュー

red flag  53項目を評価した、14研究(主テーマ 8つ、副テーマ 2つ、三次副題テーマ 4つ)

結論から言えば、いくつかの候補があるが、候補徴候のうち、ごく一部しか確定できてない状況でまだまだ・・・


Red flags to screen for malignancy and fracture in patients with low back pain: systematic review
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f7095
(Published 11 December 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f7095

検査後確率最高red flag
骨折:高齢(9%, 95% 信頼区間, 3% to 25%)、 ステロイド治療長期(33%, 10% to 67%)、重度外傷(11%, 8% to 16%)、挫傷・打撲傷(contusion)あるいは擦過傷(abrasion)(62%, 49% to 74%)

脊椎骨折は、red flag多い場合、確率高い(90% ,34% to 99%)

脊椎悪性疾患検出検査後確率最高のred flagは、悪性疾患既往(33% , 22% to 46%)

【診断正確性】
Diagnostic accuracy of red flags for spinal fracture included in American College of Physicians (ACP) guideline




Diagnostic accuracy of red flags for spinal fracture excluded from American College of Physicians (ACP) guideline.




Diagnostic accuracy of red flags for spinal malignancy included in American College of Physicians (ACP) guideline.




Diagnostic accuracy of red flags for spinal malignancy excluded from American College of Physicians (ACP) guideline..




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