1995年から2010年の間に、終末期腎障害高齢者アプローチは、ESA(赤血球造血刺激因子製剤)使用頻度増加し、静注鉄補給も増加するが、輸血も増えている。
だが、ESAの使用ピークは過ぎている。
Trends in Anemia Care in Older Patients Approaching End-Stage Renal Disease in the United States (1995-2010)
Wolfgang C. et. al.
JAMA Intern Med. Published online March 03, 2014. doi:10.1001/jamainternmed.2014.87
ESA(造血刺激薬剤)使用患者466,803名解析
全てのESA使用ESRD(終末期腎障害)発症比率は、1995年3.2%から2007年40.8%をピークに増加
その後、ESA使用は 2010年35.0%へ減少(1995年比較、 PR, 9.85 [95% CI, 9.04 - 10.74)]
ESA処方患者中、初回ESA仕様記録からESRDの期間中央値は1995年120日間から、2010年337日へ増加。
鉄剤注射使用は1995年1.2%から2010年12.3%へ増加 ; PR, 9.20 [95% CI, 7.97-10.61])
輸血比率は1995年20.6%から2010年40.3%と増加 ; PR, 1.88 [95% CI, 1.82-1.95])
平均ヘモグロビン濃度は、1995年9.5g/dL、2006年ピークで10.3g/dL、2010年9.9g/dL
腎性貧血ガイドライン(http://www.jsn.or.jp/ckd/pdf/CKD06.pdf)
1 腎性貧血の疾患概念
CKDでは比較的早期から,腎でのエリスロポエチン産生が低下し,腎性貧血を発症するため, 定期検査による早期発見が必要である
2 腎性貧血治療の意義
腎性貧血の ESA(erythropoiesis stimulating agent 赤血球造血刺激因子製剤)による治療は, CKD に伴うさまざまな合併症予防・治療に有効であり,皮下注射にて早期に開始すべきであ る.
3 腎性貧血治療の目標
① 保存期慢性腎臓病の腎性貧血目標 Hb 値は,11 g/dL 以上とし,ESA の投与開始基準は複数回の検査で Hb値11 g/dL未満となった時点とする.
② 貧血の過剰な改善は ESA 高用量投与による弊害など,生命予後の悪化をもたらす可能 性があるので,13 g/dL超をESA 減量・休薬基準とする.すでに心血管合併症を有する患者や, 医学的に必要と考えられる患者の上限は 12 g/dLにとどめる.
4 鉄剤の補給
保存期 CKD患者の鉄剤の補給は,原則経口投与とするが,不十分な場合には静注投与を行う.
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