2012年11月12日月曜日

鼻アレルギーのための鼻スプレーも合剤

季節性アレルギー性鼻炎に対し、ステロイド、抗ヒスタミン剤単独より合剤の方が効果あったという・・・


"Efficacy of MP29-02 (intranasal azelastine/fluticasone propionate) compared to commercial and non-commercial formulations of azelastine hydrochloride and fluticasone propionate for the treatment of seasonal allergic rhinitis (SAR)"
Carr W, et al.
ACAAI 2012;abstract P328.

承認のためのFDAからの要求に応えた治験結果

フルチカゾン50mcg+アゼラスチン 137mcg合剤1日2回点鼻
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ACAAI/35883


http://www.fda.gov/downloads/Drugs/DevelopmentApprovalProcess/DevelopmentResources/UCM304582.pdf

2012年11月11日日曜日

ぶどう糖のうがいは、自己コントロール改善をもたらす ・・・ 

自己コントロールパフォーマンスを、レモネード糖化飲料と、Splenda-sweetened lemonade(カロリーなし甘味料)によるうがいで比較。

タスクは、統計学本のページを熟読するもの、その後、スクリーンに点滅する様々な言葉の色の名前をスペルアウトする、Stroop効果試験を行うもの

The Gargle Effect: Rinsing the Mouth With Glucose Enhances Self-Control Psychological Science 0956797612450034, first published on October 22, 2012 

“資源不足モデル”によると、自己コントロールは作業期間後欠如したリソース不足による。
自己コントロールはブドウ糖代謝に依存し、ブドウ糖補給は自己コントロールリソースを満たすことことで、一致したエビデンスが存在する。
5つの実験で、口腔内のブドウ糖が自己コントロール不足による有害的影響に対し効果を認めるか、代替的仮説を検証した。
ブドウ糖口腔洗浄を、プラシーボとしての人工甘味料比較で比べると、欠如後の自己コントロール改善をもたらす。
 研究1−3で、タスク施行困難被験者で、ブドウ糖口腔洗浄を受けた後、自己コントロールタスクに対しプラシーボ口腔洗浄に比較して、優位な影響をもたらした
研究4−5で、これらの所見が再現され、さらに、ブドウ糖口腔洗浄は、非衰弱被験者には、影響認めなかった。

自己コントロールのブドウ糖補給への影響として、メタボリックメカニズムより神経的な影響が考えられる。

Glucose Mouth Rinse Really Does Enhance Self-Control
http://www.psychologicalscience.org/index.php/news/glucose-mouth-rinse-really-does-enhance-self-control.html#.UJ9ciIXjGu4


Self-control need a boost? Gargle sugar water, researchers say
http://www.boston.com/lifestyle/health/2012/11/09/self-control-need-boost-gargle-sugar-water-researchers-say/4Fw3dY48OJNUmSgrSNU0pI/story.html

ブドウ糖は、情緒的な部分を促進し、目的への注意を喚起し、周辺の変化への注意喚起をもたらす ・・・ 機序はなんだかよくわからない

2012年11月10日土曜日

システマティックレビュー;変形性膝関節症による疼痛への理学療法

変形性関節症は運動障害の主たる原因である。非手術的治療として最初のステップが理学療法。
それに関わるシステマティック・レビュー

Physical Therapy Interventions for Knee Pain Secondary to Osteoarthritis: A Systematic Review
Shi-Yi Wang et. al.
Ann Intern Med. 6 November 2012;157(9):632-644

84RCTのメタアナリシス
13の疼痛介入1 (58 RCT)
肺機能 (36 RCT)
運動機能障害 (29 RCT)


メタアナリシスとして・・:・

弱度エビデンスで、好気的(11 RCT) 、水柱(3 RCT)運動で運動機能改善、好気的運動(19 RCT)、強化運動(17 RCT)、超音波(6 RCT)にて疼痛軽減・機能軽減が示された。

Comparative Effectiveness of Physical Therapy Interventions in Adults With Knee Osteoarthritis

いくつかの個別RCTにて、好気的運動による疼痛・運動機能に対し臨床的に意義有る改善の報告が見られた。

他のPT介入では、持続的ベネフィットを認めず

個別的RCTでは、好気的運動、水柱運動、強化運動に関して同様のベネフィットが示されている。
副事象は通常無く、持続治療からの被験者ではっきりしない






電気刺激法;“Electrical Stimulation”に関して、短期効果はあるが、3ヶ月時点で怪しくなる。
・・・除痛介入に関する保険診療打ち切りの目安では?


糖尿病初期治療:SU剤はメトホルミンに比べ心血管リスク増加させる

日本の糖尿病専門家達が如何に誤った選択をしてきたか・・・ 
彼らは、UKPDSトライアルを無視し、ビグアナイド系薬剤の危険性だけを過剰に意識して、SU剤に偏った治療を推進し続けてきた。



糖尿病死亡の多くは心血管死である。血糖コントロール選択閾値と関連する心血管イベントリスクの関連性は評価されているが、糖尿病薬特異性は明らかでない。
プラシーボやacitve comparator比較して、チアゾリジン系薬剤のCVDリスク増加が認められている。


メトホルミン・SU剤は未だはっきりしてなかった。


この報告にて、心血管系リスクを考えれば、治療開始薬剤は、メトホルミンということになる。


Comparative Effectiveness of Sulfonylurea and Metformin Monotherapy on Cardiovascular Events in Type 2 Diabetes Mellitus: A Cohort Study FREE
Christianne L. Roumie,  et. al.
Ann Intern Med. 6 November 2012;157(9):601-610

治療開始症例253690名(SU剤 98665名、 メトホルミン 155025名)のうち、複合粗発生率は
SU剤 1000人年あたり 18.2
メトホルミン 1000人年あたり 10.4
(補正ハザード比[aHR] 1.21[CI 1.13-1.30]

結果は、CVD病歴、年齢、BMI、アルブミン尿サブグループにおいて、glyburide(aHR, 1.26 [CI, 1.16 to 1.37]) 、glipizide (aHR, 1.15 [CI, 1.06 to 1.26])でも同様
propensity scoreマッチ化コホート解析、感度分析でも同様。




Examination of the proportional hazards assumption using log(log survival) plots.




現在日本の糖尿病診療は、DPP-4阻害剤偏重になりつつある。
臨床的アウトカム結果が未だ確立してないにもかかわらず・・・

日本では、EBMが根付かなかった・・・

2012年11月9日金曜日

FDA辛くも承認: 超持効型溶解インスリンアナログ インスリン デグルデク

次世代の超持効型溶解インスリンアナログ インスリン デグルデク(IDeg)およびIDegと超速効型インスリンアナログ インスリン アスパルト(IAsp)との配合製剤であるインスリン デグルデク/インスリン アスパルト(IDegAsp)(参考:http://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_11_07.asp)

insulin degludec (Tresiba)
insulin degludec/aspart(Ryzodeg)

FDA諮問委員会が8:4というところが気にかかる

通常ならこの種の薬剤は圧倒的多数の承認になるはずなのに・・・

24時間持続のはずのランタス・レベミルがそれ以下のパフォーマンスしか無いため、変わる薬剤が必要であることは認識されているはず、だが、それ以上に心血管疾患リスクに対する懸念があるということらしい
http://www.medpagetoday.com/Washington-Watch/FDAGeneral/35854


FDA資料
http://www.fda.gov/downloads/AdvisoryCommittees/CommitteesMeetingMaterials/Drugs/EndocrinologicandMetabolicDrugsAdvisoryCommittee/UCM327017.pdf

Insulin Degludec/Insulin Aspart Administered Once Daily at Any Meal, With Insulin Aspart at Other Meals Versus a Standard Basal-Bolus Regimen in Patients With Type 1 Diabetes: A 26-week, phase 3, randomized, open-label, treat-to-target trial
Irl B. Hirsch, et. al.
Diabetes Care November 2012 35:2174-2181; published ahead of print August 28, 2012



資料を見ると、MACE(心血管疾患重大副作用)に関し軽度だがリスク増加が見られている。

製薬会社の言い分だけを聞くのでは無く、心血管疾患リスクに関して、臨床医は、留意しておく必要がある・・・ってこと

喘息:アクションプランなしのケアは臨床的アウトカム、医師患者関係の質悪化につながる

Asthma action plan (AAP)こそ、喘息ガイドラインの根幹だと思うが、

シムビコートという薬剤のSMART療法などといういい加減な吸入指導を製薬会社(特に、アステラス)が勧めるため、なんだか、むちゃくちゃになってきた昨今の喘息治療の体系。

身近で見聞きする限り、製薬会社側の薬剤宣伝にかなり問題が有ると思う

 初診患者や、重症度判定もなされて無い患者や、自覚症状と呼吸機能上重症度や臨床重症度に乖離ある患者では、SMART療法を導入することは困難なはず ・・・

なのに、患者任せの薬剤投与がなされている事態を見聞きしている。



自覚症状だけで、吸入量を患者意志だけで決定するというなら、アクションプランを義務づけるべき


以下の報告は、 アクションプラン無しの指導は、女性において、 ・医師との十分な話し合いが行われてない ・処方薬剤遵守性低下 ・ピークフロー測定がなされない ケア満足度も低く、医師・患者の関連性、臨床的アウトカム低下にもつながる・・・というもの

Asthma Action Plans and Patient Satisfaction Among Women With Asthma
Minal R. Patel, et. al.
CHEST. 2012;142(5):1143-1149. doi:10.1378/chest.11-1700

製薬会社のいうがままの、呼吸器系医師たちに最大の問題があるとは思いますがね・・・


SMART療法の臨床的効果の急性悪化数減少効果は、急性増悪回数比較で、対照維持療法 0.5に対し、0.3回、すなわち、0.2回/年の程度の差しかない。

心血管系のアウトカムは、“死亡・血管再建・集中治療入院”などのハードなアウトカムだが、このイベントは、かなり柔らかな、予定外受診というイベントを含むのである。そんなイベントが1年に0.2回減少は野放図な薬物乱用の免罪符とはなり得ない。


Barnes先生が批判をまとめている
Review:Single maintenance and reliever therapy (SMART) of asthma: a critical appraisal  Thorax 2010;65:747-752 doi:10.1136/thx.2009.128504 Kenneth R Chapman ,Neil C Barnes, Andrew P Greening, Paul W Jones, S Pedersen
SMART療法の意義を述べた報告には
・ 患者選択に偏りが有り
・ 対象者に関し喘息コントロール不良な患者が多い(日本のシムビコート保険適応用法用量では軽症・中等症持続型しか対応できないという矛盾 →日本でのSMART療法容認するエビデンスにはなり得ない)
・ 患者自己判断にたより過ぎておりレスキュー使用のタイミングや用量などの統一性に疑問がある。

そしてなにより長期安全性が確認されてない。また、喀痰中好酸球増加が示され、抗炎症効果が十分かに疑念が残るなど・・・


百歩譲って、SMART療法をおこなうのなら・・・ 保険適応から軽症~中等症事例のみに限るべきで、、薬剤アドヒアランス良好例、正当な喘息重症度自己評価可能な事例のみで行うべき

その際は、かならず、アクションプランを提示し、同意を得ておくこと

不適切例は、
・ 初診
・ 病型・重症度判定固定されてない症例
・ 重症・気道狭窄・肺機能不安定例
・ アドヒアランス不能例、定期受診なされない例
・・・と想定される。

システマティック・レビュー:オンブレスはスピリーバ、1日2回LABAより臨床効果あるというが・・・

オンブレスという薬剤;

COPD:インダカテロール vs チオトロピウム  ・・・ 毒 v 毒?  2011年 10月 21日

インダカテロールCOPD適応承認: 用量減らし、FDA承認の見込み 2011年 03月 08日 

"米国 75mg/日のみ承認なのに、日本では150mg/日という、いまだかつてない用量設定"で販売されている薬剤


以下のシステマティック・レビューは、インダカテロール150μg/日以上を対象としており、上記安全性に関する疑問を払拭するものではない。


Comparison of Indacaterol With Tiotropium or Twice-Daily Long-Acting β-Agonists for Stable COPD: A Systematic Review
Gustavo J. Rodrigo et. al.
 CHEST. 2012;142(5):1104-1110 doi:10.1378/chest.11-2252
インダカテロールの安全性・有効性を
チアトロピウム やbid 長時間持続型β2アゴニスト(TD-LABAs)と比較のシステマティック・レビュー
5トライアル(被験者 5920)を検討

チアトロピウム比較で、インダカテロールは、統計学的・臨床的に有意な、rescue医薬品使用や呼吸困難度減少認めた
 (最小臨床意義差:minimal clinically important difference [MCID]であるtransitional dyspnea index [TDI]の43%増加;  number needed to treat for benefit [NNTB] = 10)

加えて、健康状態MCIDははチオトロピウムよりインダカテロールの方が到達度が高い (OR = 1.43; 95% CI, 1.22–1.68; P = .00001; NNTB = 10)

インダカテロール治療終了時には、Trough FEV1に関し、TD-LABAより有意に高くなる (80 mL, P = .00001)

 同様に、インダカテロールは、TD-LABAより呼吸困難土改善をもたらす (MCID到達TDI尤度 61%増加, P = .008) 、健康状態改善 (MCID到達SGRQ尤度 21%増加, P = .04)

 インダカテロールは、比較薬剤2群と安全性・忍容性同等。


この薬剤を使えない理由は、75-300μg/日と用量設定の各国ばらつきがあること

長期安全性への懸念 そして、治験に喘息コンポーネントを有する対象者を多く含むのではないかという疑念

死亡率や心血管イベントを臨床的アウトカム指標として使う心血管疾患と違い、ソフトな臨床的指標でしか検討されてない呼吸器疾患薬剤・・・真の安全性・有効性が語られるのはいつの日か?

今の現状では、呼吸器医が、循環器医よりレベル低いと言われてもしかたがない。

 製薬会社への疑念が日に日に増す昨今、今日も、全国で薬剤販売促進講演会が行われているのだろう・・・

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