2013年4月15日月曜日

米国10代の性行為開始年齢、避妊具使用、妊娠報告

米国のteen(10−19歳)の性行為開始、避妊具使用、妊娠に関する報告

Sexual Initiation, Contraceptive Use, and Pregnancy Among Young Adolescents
Pediatrics peds.2012-3495

12歳未満の性行為・妊娠はまれ、多くは非合意。
17−19歳では性的活動性高く、15−16歳で約30%が性行為経験
妊娠率はかなり低く12歳では1万あたり1未満
避妊薬使用は15歳までと、それより年長年齢群と同様
14歳以下で性行為経験した女性は、初体験での使用率少なく、避妊服用開始長期となりやすい。

2013年4月14日日曜日

トラゼンタ有効性安全性:pIIIトライアルプール解析

トラゼンタの腎・心血管疾患高リスク状態患者2型糖尿病への有効性・安全性6つのpIII臨床トライアルプール解析


糖化ヘモグロビン低下効果: HbA1c治療前値は、トラゼンタ群 8.3%、プラシーボ群 8.4%
前値との差は、 - 0.57%と今ひとつのような気がする。

スイニーとともに、安全性重視型DPP4阻害剤としての意義はあるのだが・・・


Efficacy and safety of linagliptin in type 2 diabetes subjects at high risk for renal and cardiovascular disease: a pooled analysis of six phase III clinical trials
Cardiovascular Diabetology 2013, 12:60 doi:10.1186/1475-2840-12-60




高血圧・微量アルブミン尿を有する2型糖尿病患者へのトラゼンタ投与は、血糖コントロール改善し、耐用性良好

2013年4月13日土曜日

NEJM:"新型"トリ・インフルエンザH7N9

Human Infection with a Novel Avian-Origin Influenza A (H7N9) Virus
Rongbao Gao, et. al.
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1304459?query=featured_home
N Engl. J. Med. April 11, 2013


中国内で流行している"新型"トリインフルエンザウィルス
臨床的、疫学的、ウィルス学的データで、以前報告のあった同種のインフルエンザA subtype H7ウィルスよりビルレンスがあるようだ。

NEJMに、アトランタにあるCDCに、H7N9ウィルス試料が到着し、level 2(最高危険レレベルは3)として扱った。
real-time RT-PCRにて、ウィルス培養配列解析

ウィルスの全ての遺伝子はトリ起源で、トリインフルエンザH9N2ウィルスの6つのinternal geneを有していた。HA遺伝子の210-loopで、A/Anhui/1/2013  A/Shanghai/2/2013 viruでは、Q226L*H3 numbering)の置き換えあり、A/Shanghai/1/2013ではこの置き換え見られずHA遺伝子 150-loopでのT160A遺伝子変異あり
neuraminidase (NA) stalk 領域での5つのアミノ酸欠損あり


アジアのヒトで観察されてないsubtypeで、家禽類感染が主なsubtype 7で、今まではヒトに感染しても軽症で、ほ乳類、ヒトへの感染は稀だった。さらに、subtype N9のヒトへの感染は確認されてなかった。

遺伝子配列データによりH7N9ウィルスはヒトの受容体に結合しやすく変異し、空気感染もしやく変異していた。


ARDSとなった3名全員、発熱・咳嗽が主。急激医悪化し、1名は発症前2週間に鳥との接触無く、1名は生きた鳥を扱うマーケットで仕事をしていたが、直接は取り扱い無し。

ニューラミニダーゼ阻害剤及び受容体結合阻害薬剤の有効性、早期投与での治療奏功の可能性が示唆されている。

遺伝子異常認めない家族性高コレステロール血症:多遺伝子異常集積

家族性高コレステロール血症は、3つの既知遺伝子異常が知られる常染色体優性疾患で、イギリスのガイドラインで推奨されているのはDNA-based cascade testingであるが、60%ではこの遺伝子異常検出できず。 これを説明するために、LDLコレステロール増加smal effect alleleの集積によるという仮説

12のコモンなLDL-C増加alleleを用い、遺伝子スコア分布を対照比較



Use of low-density lipoprotein cholesterol gene score to distinguish patients with polygenic and monogenic familial hypercholesterolaemia: a case-control study

The Lancet, Volume 381, Issue 9874, Pages 1293 - 1301, 13 April 2013

遺伝子変異無し 321名ベルギー 451遺伝子異常変異有り 319ベルギー 273対照 3020

加重平均LDL-C遺伝子スコア(0-90 , SD 0.23)、LDL-C濃度と相関 (p=1·4 × 10−77; R2=0·11)

遺伝子変異陰性英国患者はWHII対照群より加重LDL-Cスコア有意に高値  (p=4·5 × 10−16)
そして、遺伝子陰性ベルギー患者でも (0·99 [0·19]; p=5·2 × 10−20)
スコアは英国人(0·95 [0·20]; p=1·6 × 10−5) ベルギー人 (0·92 [0·20]; p=0·04)遺伝子陽性患者同様に有意高値 
遺伝子異常陰性英国患者は、WHII加重LDL-C遺伝子スコア分布 10分位上位3分比率は 167/321(52%)で、10分位最小3分位まで比率は35(11%)

遺伝子異常みとめない家族性高コレステロール血症患者の一定比率以上で、多遺伝子的原因でLDL-C濃度高値となる。

気胸再発減少:ミノマイシン胸膜癒着術

単純吸引穿刺・ドレナージが特発性肺気胸の標準初期治療
しかし、気胸再発が多く、ミノマイシンによる胸膜癒着術追加で再発率減らせるか?

2006年12月31日から2012年6月30日まで、214名をランダムに
ミノマイシン群 106
対照群 108

7日間治療不成功率 ミノマイシン群  14、対照群 20
1年時点で、気胸発生率 ミノマイシン群 31/106 (29.2%)、対照群 53/108 *49.1%)
p=0.03

手技関連副作用は両群無し


Simple aspiration and drainage and intrapleural minocycline pleurodesis versus simple aspiration and drainage for the initial treatment of primary spontaneous pneumothorax: an open-label, parallel-group, prospective, randomised, controlled trial

The Lancet, Volume 381, Issue 9874, Pages 1277 - 1282, 13 April 2013


病側気胸?

2013年4月12日金曜日

「新型」インフルエンザに関する法律

無き祖父が名前に「新」をつけると、後々困るぞと、言ってた(嘘)が・・・「新幹線」は未だに「新幹線」・・・ 

「新感染症法」に、「新型インフルエンザ」か・・・ 最近の役人は「新型」がすきらしい。そもそも、新型インフルエンザは「novel influenza」の和訳。CDCのサイトでは、新しく判明したインフルエンザ血清型のを"novel"と表現するようだが、"novel influenza"にそれほど意味合いがあるとは思えないのだが・・・法律となり、法律が施行される。


法律名まで、「新型インフルエンザ等対策特別措置法 (平成二十四年五月十一日法律第三十一号)」
http://law.e-gov.go.jp/announce/H24HO031.html

”感染防止策や医療対策の手順を盛り込んだ行動計画案”



感染症学会であげられた論点・問題点
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/pandemic/topics/201210/527229.html
1.この法律は“新型”インフルエンザが対象か?  
2.そもそも“新型”インフルエンザとは何か? H5N1亜型なのか?  
3.H5N1亜型が本当にパンデミックを起こすのか?  
4.“新型”であれ、死亡が64万人などということは起こり得るのか?  
5.季節性インフルエンザ以下なら発動しないとあるが、発生後直ちに見極められるのか? また、その基準はどのようなものなのか?  
6.検疫(同法第29、30条)は必要なのか? 有効なのか?  
7.臨時の医療施設の開設(同法48、49条)とは「発熱外来」のことか?  
8.外出禁止や集会禁止(同45条)で果たして流行を抑えられるのか?  
9.インフルエンザで、電気やガス、水道が使えなくなるのか(同52条)?  
10.ワクチン対策(同46条)で、プレパンデミックワクチンは有効か? 安全か?  
11.流行の第一波では、抗インフルエンザ薬の早期投与が根本的対策ではないのか?

まとめ:感染症専門家の目から見てこれだけ多くの問題のある法律が、なぜ成立したのかと疑問視する声がほとんどだった。




新型インフルエンザ等対策特別措置法に関する質疑応答集
www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/housei/.../siryou3.pdf

新型インフルエンザとは、その観念としては、
季節性インフルエンザと抗原性が大きく異なるインフルエンザであって、一般に国民が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速なまん延により国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの 
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html 

具体的には

全国的かつ急速なまん延のおそれのある新感染症が発生したことを判断するに 当たっては、厚生労働省が、WHO、国立感染症研究所、研究者ネットワーク等を通じ、 2条1号 発生状況、最新の知見を情報収集し、これをもとに判断することとなる。
要するに厚労省が定義権をもち、官僚が「新型インフルエンザと言えば新型インフルエンザ」ということ。




第31条
(医療等の実施の要請等) 第三十一条  都道府県知事は、新型インフルエンザ等の患者又は新型インフルエンザ等にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者(以下「患者等」という。)に対する医療の提供を行うため必要があると認めるときは、医師、看護師その他の政令で定める医療関係者(以下「医療関係者」という。)に対し、その場所及び期間その他の必要な事項を示して、当該患者等に対する医療を行うよう要請することができる。 2  厚生労働大臣及び都道府県知事は、特定接種を行うため必要があると認めるときは、医療関係者に対し、その場所及び期間その他の必要な事項を示して、当該特定接種の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。 3  医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないときは、厚生労働大臣及び都道府県知事は、患者等に対する医療又は特定接種(以下この条及び第六十二条第二項において「患者等に対する医療等」という。)を行うため特に必要があると認めるときに限り、当該医療関係者に対し、患者等に対する医療等を行うべきことを指示することができる。この場合においては、前二項の事項を書面で示さなければならない。 4  厚生労働大臣及び都道府県知事は、前三項の規定により医療関係者に患者等に対する医療等を行うことを要請し、又は患者等に対する医療等を行うべきことを指示するときは、当該医療関係者の生命及び健康の確保に関し十分に配慮し、危険が及ばないよう必要な措置を講じなければならない。 5  市町村長は、特定接種を行うため必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、第二項又は第三項の規定による要請又は指示を行うよう求めることができる。

「医療関係者の範囲」は、今後の検討会議で決めるらしい。
「医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないとき」の「正当な理由」とは「接種医師自身が新型インフルエンザ罹患」とのことを想定らしい。

損失補償・実費弁償(62条)、損害賠償(63条)
第五章 財政上の措置等 (損失補償等) 
第六十二条  国及び都道府県は、第二十九条第五項、第四十九条又は第五十五条第二項、第三項若しくは第四項(同条第一項に係る部分を除く。)の規定による処分が行われたときは、それぞれ、当該処分により通常生ずべき損失を補償しなければならない。 2  国及び都道府県は、第三十一条第一項若しくは第二項(第四十六条第六項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による要請に応じ、又は第三十一条第三項(第四十六条第六項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による指示に従って患者等に対する医療等を行う医療関係者に対して、政令で定める基準に従い、その実費を弁償しなければならない。 3  前二項の規定の実施に関し必要な手続は、政令で定める。 (損害補償) 
第六十三条  都道府県は、第三十一条第一項の規定による要請に応じ、又は同条第三項の規定による指示に従って患者等に対する医療の提供を行う医療関係者が、そのため死亡し、負傷し、若しくは疾病にかかり、又は障害の状態となったときは、政令で定めるところにより、その者又はその者の遺族若しくは被扶養者がこれらの原因によって受ける損害を補償しなければならない。 2  前項の規定の実施に関し必要な手続は、政令で定める。
上記、「特定接種」・「登録事業者」及び労務・施設確保に関する質問が多い。

そして、法律上の「正当な理由」に関する具体的な事項を聞きたがってるのがわかる。


指定(地方)公共機関は自治体に労務、施設、設備、物資の確保について応援を求 めることができ、正当な理由がない限り拒めないとされているが、具体的にどのような 内容を想定しているのか。


厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合に、協力を拒むことができる「正当な理由」とは、具体的には どのような理由を想定しているのか。
厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合、登録事業者、都道府県、市町村は、正当な理由がない限り 拒否できないが、これは法定受託事務か。費用弁済はされるのか。 


厚生労働大臣が、特定接種、登録事業者の登録に関し、労務又は施設の確保等 必要な協力を求めた場合、登録事業者、都道府県、市町村は、正当な理由がない限り 拒否できないが、これは法定受託事務か。費用弁済はされるのか。 
「新型インフルエンザ等にかかっていると疑うに足りる正当な理由」とは、臨床症状 に加えPCR検査結果陽性も含まれるのか。





「医療関係者が正当な理由がないのに前二項の規定による要請に応じないとき は、」とあるが、正当な理由については、医師の不在などが考えられるが、ここで想定し ている正当な理由は具体的にどのようなものか。 
応援を拒むことができる「正当な理由」とは、具体的にはどのような理由を想定して いるのか。
「正当な理由」「必要があると認めるとき」とは、具体的にどのような場合か。(停留施設の使用等、医療などの実施要請、他の治療公共団体への応援要求、感染防止のための協力要請、 土地等の使用,緊急物資の運搬
 



日本消化器がん検診学会: 血清ピロリ抗体とペプシノゲン組み合わせリスクへの批判

ヘリコバクター・ピロリ除菌療法に関する理事会声明
一般社団法人日本消化器がん検診学会
http://www.jsgcs.or.jp/02news/notice60.html

胃内視鏡などの画像診断を割愛する検診法の批判とABC検診(血中ピロリ抗体と血中ペプシゲン値組み合わせのリスク評価への批判がなされている。


リスクの高い集団に集中的に内視鏡検査を実施していくという方式の胃がん検診(いわゆるABC検診)を、標準法であるX線検査に代わる検診として導入する動きが一部であります。この検診により一般集団から容易にピロリ菌感染者を拾い上げ、除菌治療に誘導することが可能なことから、除菌治療による胃がん予防を標榜してこの検診を拡大していく可能性があります。この血清マーカーを用いた検診については、実施方法そのものが確立されたとは言い難いものであり、死亡率低減効果等、有効性のエビデンスが得られていないことから、対策型検診としては推奨されていない現状を踏まえますと、除菌治療を組み込んだこの検診を計画的な比較試験等による適正な評価を経ることなく拡大していくことは、看過できない大きな問題であると考えます。




内視鏡をスルーしたH.pylori検査を検診側が勧めることで、医療保険ルールや現存医学的エビデンスをを無視した除菌につながる可能性がある。

いまでも、検査機関側から勧められて、わけのわからないまま、H.pylori検査を組み込む事業者が存在する。


今回の、学会側の対応は、素直に評価できる。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...