2013年8月13日火曜日

2型糖尿病・無顕性蛋白状態:食事内容とCKDリスク ・・・ 健康食と中等度アルコールで抑制的、塩分摂取・蛋白摂取は比較的許容的

2型糖尿病に於ける食事要素とCKDリスクの関連性

ちょっとイメージと違う結果になっている

健康食と中等度アルコール摂取はCKD発症・進展抑制的に働く
塩分摂取は、ひろい範囲にわたってCKD発症と関連せず、そして、蛋白摂取量は正常内ならCKDと関連せず
塩分摂取や蛋白摂取に関しては許容量が広いようだ。蛋白摂取量が多いほどCKD発症抑制的な部分もある



Diet and Kidney Disease in High-Risk Individuals With Type 2 Diabetes Mellitus 
Daniela Dunkler, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():-. doi:10.1001/jamainternmed.2013.9051.

2型糖尿病と関連するCKDは重大な公衆衛生な問題であるが、2型糖尿病のCKD発症インドと、食事の影響については不明

目的:2型糖尿病患者に於ける、健康食、アルコール、蛋白、塩分摂取、CKD発症・進行の関連性

デザイン・セッティング・被験者:2型糖尿病マクロアルブミン尿無し5213名
Ongoing Telmisartan Alone and in Combination With Ramipril Global Endpoint Trial (ONTARGET) 治験症例

主要アウトカム・測定:フォローアップ5年内の、CKD:新規微量アルブミン尿・マクロアルブミン尿・5%超のGFR減少
食事評価、modified Alternate Healthy Eating Index (mAHEI)
解析は既知リスク要素補正、死亡関与リスク考慮


結果: フォローアップ5.5年間で、CKD発症 31.7%、死亡 8.3%

mAHEIスコア健康的3分位最低群に比較して、最高群3分位では、CKDリスク最も少ない (補正オッズ比 [OR], 0.74; 95% CI, 0.64-0.84) 、そして死亡リスクも少ない (OR, 0.61; 95% CI, 0.48-0.78)

フルーツ週3サービング超摂取では、より少ない群に比べ、CKDリスク低い

総・動物性蛋白摂取最低3分位被験者は、最高3分位に比べCKDリスク増加 (総蛋白  OR, 1.16; 95% CI, 1.05-1.30)

塩摂取は、CKDと相関せず

中等度アルコール摂取はCKDリスク減少 (OR, 0.75; 95% CI, 0.65-0.87) 、死亡リスク減少  (OR, 0.69; 95% CI, 0.53-0.89)





カルシトリオール(ロカルトロールなど)の高齢者・収縮期高血圧への効果認めず

カルシトリオール(ロカルトロールなど)の高齢者・収縮期高血圧への効果認めず


Cholecalciferol Treatment to Reduce Blood Pressure in Older Patients With Isolated Systolic Hypertension
The VitDISH Randomized Controlled Trial
Miles D. Witham,  et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():-. doi:10.1001/jamainternmed.2013.9043.


観察研究にて、低25-OHビタミンD値と血圧・高血圧発生頻度との関連性が示されている。ビタミンDサプリメントの高齢者・収縮期高血圧(ISH)へのトライアル

平行群二重盲験プラシーボ対照化ランダム化トライアル

70歳以上のISH( 収縮期血圧 >140 mmHg、 拡張期血圧 < 90 mmHg)とベースラインの低25-OHビタミンD値( <30ng br="" ml="">
介入:経口cholecalciferol vs マッチング・プラシーボ 各3ヶ月(1年間)

主要アウトカム測定:診察室血圧、24時間血圧、arterial stiffness、血管内皮、インスリン抵抗性、BNP値(12ヶ月間)

結果:総数159名をランダム化(平均年齢、77歳)、平均ベースライン診察室収縮期血圧 163/78 mmHg、 平均ベースライン 25-OHビタミンD値 18 ng/mL
25-OHビタミンD値はプラシーボ群に比べ治療群で増加  (+8 ng/mL at 1 year, P < .001)

平均としては治療効果有意差認めず  (95% CI) 診察室血圧 3ヶ月時点 (−1 [−6 to 4]/−2 [−4 to 1] mm Hg 、治療後包括効果1 [−2 to 4]/0 [−2 to 2] mm Hg )

セカンダリアウトカムに関して治療効果有意差無し(24-時間血圧、endothelial function、コレステロール値、血糖値、歩行距離)

治療群で副事象イベント超過認めず、転倒総数において、ビタミンD治療群で非有意ながら低下認める (36 vs 46, P = .24)


小児ICU:細気管支炎:低ナトリウム血症と予後の関連性

後顧的解析にて、低ナトリウム血症は死亡、ベンチレーター期間、ICU滞在期間と関連するという報告

原因と影響の関連性は不明だが、ICU入室24時間内の水分管理、入室前の低張性水分投与など配慮必要かも


Hyponatremia in Children with Bronchiolitis Admitted to the Pediatric Intensive Care Unit Is Associated with Worse Outcomes
Luu R, et al
J Pediatr 2013; DOI: 10.1016/j.jpeds.2013.06.041

若年発症認知症:原発性進行性失語症 ・・・ 左側頭葉萎縮と有名人の顔の名を言えないことの関連性

文化的・世代的に有名な人の名前を言えないことが、若年発症認知症・発症のリスクに関わる。


Naming vs knowing faces in primary progressive aphasia
A tale of 2 hemispheres
Tamar Gefen, et. al.
Neurology August 13, 2013 vol. 81 no. 7 658-664

文化的精通した年齢にあったアイテムを用いる新しい計測法を用い、ネーミングと顔認識の解剖学的相関を計測する、Northwestern University Famous Faces (NUFFACE) テスト、原発性進行性失語症(primary progressive aphasia)、進行性言語障害を特徴とし、ワードや客観的描写にとって重要な皮質領域の萎縮と関連する症候群での検討


NUFFACEを、PPA30名(平均年齢 62歳)、対照(平均年齢 62.3歳)27名に行った
PPA患者ではNUFFACEテストに有意障害を認め、若年発症認知症患者での有名人同定測定法が有益
PPA群での萎縮分布進行にかかわらず、顔呼称の障害は左側頭葉前部の萎縮と相関し、、顔認識障害は両側頭葉萎縮と相関





ヒトの顔を覚えられない私は・・・すでに認知症なのかしら?

システマティック・レビュー:リウマチ疾患へのヨガ ・・・ エビデンスレベル低し

リウマチ疾患への付随的介入としてのヨガ推奨のエビデンスの質と強度に関する報告


Yoga for rheumatic diseases: a systematic review
Holger Cramer ,et. al.
Rheumatology (2013) doi: 10.1093/rheumatology/ket264 First published online: August 9, 2013

8つのRCT、総数559名で、2つのRCTでバイアス低リスク
FM(fibromyalgia:線維筋痛症)症候群での2RCTで疼痛効果に関してエビデンスきわめて低く、障害への効果に関してエビデンス低い

OA(変形性関節症)での3つのRCTで、疼痛・障害へのエビデンスきわめて低い

2つのRCTに基づくと、関節リウマチへの疼痛に関して、エビデンスはきわめて低い

CTS(Carpel tunnel syndrome:手根管症候群)に関しては、一つのRCTでは、疼痛への効果認めない

安全性に関して明確なRCT報告無し




線維筋痛症におけるヨガの効用:マインドフルネス向上・コーチゾル値改善2011年 07月 28日


2013年8月12日月曜日

高齢者:ココア摂取により神経血管カップリング改善、そして認知機能改善


Neurovascular coupling
脳の局所においては血液循環と脳の代謝が極めて密接に結びついています。すなわち、脳実質の神経細胞の活動性亢進は同部位に限局した血流量の増加を起こします。この神経活動と血液循環との、時間的・空間的に緊密な関係はneurovascular couplingと呼ばれ、その構成要素はneurovascular unitと呼ばれています。neurovascular unitは脳の微小循環の維持・調節や様々な病態に大きく関与しています。(参考
論文中では、「Neurovascular coupling was measured from the beat-to-beat blood flow velocity responses in the middle cerebral arteries to the N-Back Task. 」ということで、計算課題に対する心拍毎・中脳・脳血流量測定にてNeurovascular couplingを測定。


ココア摂取で、高齢者において、Neurovascular couplingと認知機能改善効果が見られるとう報告。


Neurovascular coupling, cerebral white matter integrity, and response to cocoa in older people
Farzaneh A. Sorond,et.al.
Published online before print August 7, 2013,
doi: 10.1212/WNL.0b013e3182a351aa
Neurology 10.1212/WNL.0b013e3182a351aa
目的: 血管リスク要素を持つ高齢者のneurovascular couplingと認知機能の関連性検討、neurovascular couplingがココア摂取により緩和するか検討

研究方法: 60名の高齢者(年齢 72.9 ± 4.5 歳)を平行群二重盲験臨床とリアル
ココア摂取24時間と30日間で、neurovascular couplingと反応コンディションを検討。
認知機能はMMSEとTrail Making Test A、B
MRI登録被験者サブセットでは、脳白質構造integrityを測定

結果:Neurovascular couplingは、Trails Bスコアと相関 (p = 0.002) 、そして、2-Back Taskのパフォーマンスと相関。

Neurovascular coupling高値は、また、 白質hyperintensityにおけるfractional anisotropy高値 と関連  (p = 0.02)

ココア摂取30日間で、ベースラインでのneurovascular coupling障害認める場合、neurovascular coupling増加  (5.6% ± 7.2% vs −2.4% ± 4.8%; p = 0.001)  Trails B time改善 (116 ± 78 秒 vs 167 ± 110 秒; p = 0.007)

結論 : Neurovascular couplingと認知機能に強い相関認め、両者とも、ベースラインで障害のある場合定期的ココア摂取により改善が観察される。
Neurovascular coupling良好性は、また、白質構造integrityの増加とも関連。

ココアはミルク、砂糖と共に・・・ってのが多いのでどうしても高カロリーとなる
http://www.morinaga.co.jp/cocoa/pure/recipe/main.html



スタバでは、「ココア:チョコレートシロップに温かいミルクを加えたもの、モカ:エスプレッソ(コーヒー)にチョコレートシロップと温かいミルクを加えたもので、さらにホイップクリーム追加されることが多い」とのこと。
メニューだけからみると、(純粋な?)ココアは飲めないようだ。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/140124/trd14012408550005-n2.htm
日本チョコレート・ココア協会によると、ダークチョコレートとは、カカオ分(全重量に占める比率)が70%以上の製品を指し、「ビターチョコ」「ブラックチョコ」などの呼び方もある。一方、乳成分が入った「ミルクチョコレート」は30~40%程度。またホワイトチョコレート」はカカオ豆の植物性油脂(ココアバター)だけを使うためエピカテキンなどのポリフェノール類はほとんど含まれない

概念実証研究:抗IgEモノクローナル抗体:オマリズマブ(ゾレア)への非アトピー性喘息有効可能性

概念実証: proof-of-concept 
新たな概念やアイデアの実現可能性を示すために、簡単かつ不完全な実現化(または概要)を行うこと。あるいは、 原理のデモンストレーションによって、ある概念や理論の実用化が可能であること (wikipedia)

アレルギーのエビデンス認めない例は重症喘息の50%まで存在する。抗IgEモノクローナル抗体であるオマリズマブは、重症・持続性アレルギー性喘息というサブセットでベネフィットが示されているが、治療不応性非アトピー性喘息にも生物学的・臨床的有益性が存在するか、概念実証トライアル


A proof-of-concept, randomized, controlled trial of omalizumab in patients with severe, difficult-to-control, nonatopic asthma
Garcia G, et al
Chest 2013; 144: 411-419.

41名の経口ステロイド有無不問・重症非アトピー性治療不応性喘息(GINA) step 4をランダムトライアル 
プライマリエンドポイントは、16週間後の血中好延期級高親和性IgE受容体発現(FcεRI)発現と血中樹状細胞(pDC2)
オマリズマブの肺機能と臨床的変数検討 
プラシーボ比較で、オマリズマブはFcεRI発現、pDC2の統計学的有意減少
(p < 0.001) 
オマリズマブ群は、ベースライン比較で、FEV1包括的増加を示す( +250ml、 p = 0.032; + 9.9% ,p = 0.029) 
治療有効性と喘息増悪率包括的評価改善傾向も観察された


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...