2012年10月4日木曜日
デュシェンヌ型筋ジストロフィー Eteplirsen:エクソン・スキッピング療法の効果確認
Sarepta Therapeutics Announces Eteplirsen Meets Primary Endpoint of Increased Novel Dystrophin and Achieves Significant Clinical Benefit on 6-Minute Walk Test After 48 Weeks of Treatment in Phase IIb Study in Duchenne Muscular Dystrophy
http://investorrelations.sareptatherapeutics.com/phoenix.zhtml?c=64231&p=RssLanding&cat=news&id=1741044
デュシェンヌ型(Duchenne muscular dystrophy, DMD)への6分間歩行pIIbトライアル
RNAベースの薬剤で、 エクソン・スキッピング療法で新規ジストロフィン増加するもの
Eteplirsen 週1回投与、30mg/kg、50mg/kg、48週間で、正常比較の47%までジストロフィン陽性筋繊維増加
プラシーボ/後続遅延治療でも、統計学的に有意なジストロフィン陽性筋繊維正常比較の38.3%まで増加
エンドポイントの6分間歩行距離では、50mg/kg 48週では、プラシーボ/遅延治療比較で 89.4m増加。
参考:
Duchenne型筋ジストロフィー症におけるexon-skipping 療法
信州大学医学部小児医学講座 樋口司
http://s-igaku.umin.jp/DATA/57_02/57_02_09.pdf
ネット依存症・中毒などと診断名として認められてないものを記載するアホ官庁・・・文科省
“***依存症”と勝手に命名し、出版利益やメディアとのタッグで話題作りを行う変わり者達の存在ははた迷惑で、有害
“インターネット依存”なる言葉を google検索すれば、“.go.jp”にすら表記されている。
そして・・・
“ネット中毒ないし依存症の事例”(http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/030301b.htm)と文科省は堂々と記載している。
仮にも、日本国の教育科学に責任を持つはずの官庁が、疾患概念確定されてない疑似病名を公的文書内に記載するという無責任な状況 ・・・ この国の行く末を悲観する。
他にも、国立病院機構久里浜アルコール症センター(http://www.kurihama-med.jp/)の記載など・・・ こういう人たちがデマ病名の元を作ってるのだろう
日本のアホ役人どもがいかにいい加減に資料をまとめているかがよく分かる・・・
まともな学問の世界では“インターネット依存”の可否についての議論は現状ではどうなっているか?
現状は、DSM-Vに加えるかどうか今議論されている段階である。
Internet Addiction Is The New Mental Health Disorder
http://www.forbes.com/sites/alicegwalton/2012/10/02/the-new-mental-health-disorder-internet-addiction/
文部科学省の大臣に口うるさい人がなったので、このいい加減さにカツを入れてくれる部分には期待
2012年10月3日水曜日
ベンゾジアゼピン系使用で認知症リスク増加
Benzodiazepine use and risk of dementia: prospective population based study
BMJ 2012; 345 doi: 10.1136/bmj.e6231 (Published 27 September 2012)
Cite this as: BMJ 2012;345:e6231
1063名男女(平均78.2歳)での認知症発症リスク
スタートアップから3-5年前の観察研究を含む
15年間のフォローアップ期間で、253名で認知症発症
多変量補正ハザード 1.60, 95%信頼区間 1.08-2.43
ベンゾジアゼピン新規使用は認知症リスク増加と相関 (多変量補正ハザード比 1.60, 95% 信頼区間 1.08 - 2.38)
うつ症状存在を考慮下感度分析で、同様の相関 ハザード比 1.62, 1.08 - 2.43)
ベンゾジアゼピン開始患者のフォローアップ・評価累積コホート二次解析にて認知症発症相関評価。
新規ベンゾジアゼピン利用5つのコホート累積ハザード比は 1.46 (1.10 - 1.94)
補完的nested症例対照研究の結果ベンゾジアゼピン使用経験は、非使用者に比べ、50%ほど認知症リスク増加 (adjusted odds ratio 1.55, 1.24 - 1.95)
過去使用者でも同様 (オッズ比 1.56, 1.23 - 1.98) 、直近使用でも (1.48, 0.83 to 2.63)同様。ただ、過去使用者のみ有意差に到達。
フォローアップ5年(cohort T5)、8年、10年、13年、15年
ベンゾジアゼピン新規使用とPAQUIDの認知症発症の相関
コホートT5,T8,T13,T15と認知症累積相関
高齢者に対してベンゾジアゼピン系使用制限すべきだと思う。
Benzodiazepine withdrawal sydrome; アメリカ家庭医協会
Addiction: Part I. Benzodiazepines—Side Effects, Abuse Risk and Alternatives
http://www.aafp.org/afp/2000/0401/p2121.html
関連:
日常臨床で頻回に遭遇するデパス依存症 2010年 04月 09日
老人へのベンゾジアゼピン使用は股関節部骨折を増やす 2004年 07月 28日
ベンゾジアゼピン処方制限という政策では股関節骨折減少しなかった 2007年 01月 17日
ホイットニー ヒューストン :ベンゾジアゼピン系薬剤の有害性 2012/02/21
GABAに関して一般の方もその名前を知るようになった。抗ストレス効果などとあおっているが、GABAを含む他の神経伝達物質ドパミン、アセチルコリンなどやそれの作動するニューロンの場をみればそれほど簡単なものでは無いとすぐ分かるはず。
GABA作動系は脳全般的には不安減少、行動脱抑制、鎮静、多幸をもたらす、GABAを通して辺縁系協同的に働く。辺縁系の抗不安作用が働くところは、報酬系へも影響をもたらす。GABAはドパミン系報酬系modulation関与し、薬物・薬剤乱用と関連し、薬剤乱用における薬剤はGABA受容体のニューロン過分極へ働く。ニューロンが過分極のため、ニューロンの点火抑制であり、車のブレーキのようなもの。
ニューロンが神経伝達物質放出するよう点火している時、DOAはこれらのニューロンを抑制し、GABA分泌減少させる。
ベンゾジアゼピン系を急激中断・減量すると、薬剤適応状態の破綻を来す。
特に、トレランスを獲得している状態では、GABAの抑制性機能の活動性低下により、興奮性神経活動性を急激に亢進させ、ベンゾジアゼピン離脱症状を来す。
http://ibgwww.colorado.edu/cadd/a_drug/essays/essay4.htm
健康成人: ビタミンDサプリメント投与、気道感染減少効果認めず
健康成人対象のビタミンDサプリメントの気道感染効果の確認報告で、結果的に、その予防効果みとめなかった。
Effect of Vitamin D3 Supplementation on Upper Respiratory Tract Infections in Healthy AdultsThe VIDARIS Randomized Controlled Trial FREE David R. Murdoch, et. al.
JAMA. 2012;308(13):1333-1339. doi:10.1001/jama.2012.12505.
Effect of Vitamin D3 Supplementation on Upper Respiratory Tract Infections in Healthy AdultsThe VIDARIS Randomized Controlled Trial FREE David R. Murdoch, et. al.
JAMA. 2012;308(13):1333-1339. doi:10.1001/jama.2012.12505.
ランダム化二重盲検プラシーボ対照化トライアル
ニュージーランドの Christchurch
ビタミンD投与群 20万単位経口投与、1ヶ月後同量、その後、10万IU月単位(n=161)
vs
プラシーボ
18ヶ月
ベースライン25-OHD濃度は 29 (SD, 9) ng/mL.
ビタミンDサプリメント投与にて、血中濃度 48 ng/mL超で維持
上気道感染(URTI)エピソードは、ビタミンD群 593、 プラシーボ群 611
被験者あたりのURTIエピソード数は統計学的差認めず (ビタミンD群 平均, 3.7 /被験者 vs プラシーボ 3.8 /被験者、 リスク比, 0.97; 95% CI, 0.85-1.11)、 URTIによる休業日数 (両群とも平均, 0.76 日, 1.03; 95% CI, 0.81-1.30)、 エピソードあたりの症状期間 (両群とも平均 12日間i; risk ratio, 0.96; 95% CI, 0.73-1.25),、 URTIエピソード同様。
β遮断剤:心発作・卒中予防効果認めず?
観察研究なので解釈は慎重に!
その一方で、β遮断剤の有効性は確定事項のごとく使われているが、非ランダム研究だけで、しらにしうるランダム化トライアルがなされず、カルシウム拮抗剤、ACE、ARBなどに凌駕され、取り残されてきた経緯がある。
社会通念とも言える、β遮断剤役割、今後、この解釈に関してはもめそう。この結果から、β遮断剤を即中止するようなことはやめてくれとのこと。
β-Blocker Use and Clinical Outcomes in Stable Outpatients With and Without Coronary Artery Disease
Sripal Bangalore, et. al. ; for the REACH Registry Investigators
JAMA. 2012;308(13):1340-1349. doi:10.1001/jama.2012.12559.
その一方で、β遮断剤の有効性は確定事項のごとく使われているが、非ランダム研究だけで、しらにしうるランダム化トライアルがなされず、カルシウム拮抗剤、ACE、ARBなどに凌駕され、取り残されてきた経緯がある。
社会通念とも言える、β遮断剤役割、今後、この解釈に関してはもめそう。この結果から、β遮断剤を即中止するようなことはやめてくれとのこと。
β-Blocker Use and Clinical Outcomes in Stable Outpatients With and Without Coronary Artery Disease
Sripal Bangalore, et. al. ; for the REACH Registry Investigators
JAMA. 2012;308(13):1340-1349. doi:10.1001/jama.2012.12559.
Reduction of Atherothrombosis for Continued Health (REACH)
長軸的観察研究
・心筋梗塞既往 (n = 14 043),
・心筋梗塞既往無しのCAD (n = 12 012)
・CAD risk factorのみ (n = 18 653)
プライマリアウトカム:心血管死亡・非致死心筋梗塞、非致死卒中
セカンダリアウトカム:プライマリアウトカム+入院(動脈硬化血栓イベント、血管再建施行)
Propensity score matchingをプライマリ分析で使用
合致した21860(44708中)を分析、44ヶ月のフォローアップ中央値(IQR, 35-45ヶ月)、イベント率はβ遮断剤使用・未使用で有意差無し、心筋梗塞既往コホートにおいても見られず (489 [16.93%] vs 532 [18.60%]; ハザード比 [HR], 0.90 [95% CI, 0.79-1.03]; P = .14).
MI無し・CADコホートでは、β遮断剤使用・未使用で関連イベント有意差無し (391 [12.94%]) vs (405 [13.55%]) (HR, 0.92 [95% CI, 0.79-1.08]; P = .31)
セカンダリアウトカムでは高率 (1101 [30.59%] vs 1002 [27.84%]; オッズ比 [OR], 1.14 [95% CI, 1.03-1.27]; P = .01) 、入院三次アウトカム(870 [24.17%] vs 773 [21.48%]; OR, 1.17 [95% CI, 1.04-1.30]; P = .01)
CADリスクのみコホートでは、イベント率はβ遮断剤で高率 (467 [14.22%]) vs without β-blocker use (403 [12.11%]) (HR, 1.18 [95% CI, 1.02-1.36]; P = .02),
セカンダリアウトカムでも高率 (870 [22.01%] vs 797 [20.17%]; OR, 1.12 [95% CI, 1.00-1.24]; P = .04) 、しかし心筋梗塞三次アウトカムでは有意差無し (89 [2.82%] vs 68 [2.00%]; HR, 1.36 [95% CI, 0.97-1.90]; P = .08) 、卒中三次アウトカム (210 [6.55%] vs 168 [5.12%]; HR, 1.22 [95% CI, 0.99-1.52]; P = .06).
しかし、recent MI(1年以下)患者では、β遮断剤は、セカンダリアウトカム頻度低下と相関 (OR, 0.77 [95% CI, 0.64-0.92])
2012年10月2日火曜日
米国:ガーダシルワクチンの安全性確認報告
結論としては安全性が確認されたということなのだが、
マスコミの報道では、“ A new study of Merck MRK +0.27% & Co.'s Gardasil cervical-cancer vaccine showed it was associated with fainting on the day of inoculation and skin infections two weeks afterward, ”となる。すなわち、ガーダシルは皮膚感染と失神と関連すると報道される。
ほんとは、“but no link with more serious health problems was found.”が続くのだが・・・
オッズ比だけじゃなくて、絶対的リスクでも記載があるべきと思う。
Safety of Quadrivalent Human Papillomavirus Vaccine Administered Routinely to Females
Nicola P. Klein, et. al.
Arch Pediatr Adolesc Med. 2012;():1-9. doi:10.1001/archpediatrics.2012.1451.
死亡者は14名で、理由は交通事故、先天性心疾患、自殺、ループス、肺炎でワクチンと無縁とされた。
反ワクチン・ドグマにおかされた方々、失神を針小棒大に叫ぶことでしょう・・・
マスコミの報道では、“ A new study of Merck MRK +0.27% & Co.'s Gardasil cervical-cancer vaccine showed it was associated with fainting on the day of inoculation and skin infections two weeks afterward, ”となる。すなわち、ガーダシルは皮膚感染と失神と関連すると報道される。
ほんとは、“but no link with more serious health problems was found.”が続くのだが・・・
オッズ比だけじゃなくて、絶対的リスクでも記載があるべきと思う。
Safety of Quadrivalent Human Papillomavirus Vaccine Administered Routinely to Females
Nicola P. Klein, et. al.
Arch Pediatr Adolesc Med. 2012;():1-9. doi:10.1001/archpediatrics.2012.1451.
最低1回接種した199,629名、3回接種 44,001名
day 1-14の皮膚感染(OR, 1.8; 95% CI, 1.3-2.4)と、ワクチン接種日の失神 (OR, 6.0; 95% CI, 3.9-9.2)増加
これは、独立したSafety Review CommitteeでHPV4と関連と記載された。
死亡者は14名で、理由は交通事故、先天性心疾患、自殺、ループス、肺炎でワクチンと無縁とされた。
反ワクチン・ドグマにおかされた方々、失神を針小棒大に叫ぶことでしょう・・・
米国の看護サービス:“skilled nursing facility”(SNF)の終末期利用実態
この論文は、米国でのメディケア内看護サービスの老人終末期利用実態調査で、終末期利用が多く、この利用者は在宅死よりナーシングホームでの死亡比率が多いというもの。ナーシングサイドから見れば、 “在宅死”は望ましい死の形態とは言えないと言える。
日本の医療施策は、“在宅死が最善”という妄想に陥っており、その方向性で施策が形成されている。自宅環境の整ってない大多数の慢性疾患患者に様々な弊害や苦悩を当てることとなる。
一方、前述のごとく、医療介護に関して、分離せよという、政治的根拠により、医療・介護系サービスが十分受けられないという矛盾は、介護保険開始からそのまま放置され、さらに、矛盾は拡大している。
看護というのはそもそも医療/介護横断的なものだし、医療/介護の連続性こそ担保されるべき・・・
日本とアメリカの医療・介護システムは根本的に異なる。日本の医療・介護区分は自然発生的、必然的なモノで無く、政治的・業界利益的。故に、不自然な区分がなされている。
・・・という長い前書き。
死亡前6ヶ月の間に、多くの老人は入院を経験し、不可治療として、“skilled nursing facility”(SNF)を経験する。SNFの使用とメディケアによる入院後のパターン調査。
SNFとは特化看護サービス提供システムで、ナーシングホーム利用中でも在宅でも利用可能なもの
日本の老健施設や特養施設が他サービス排他的なのとは対照的。
Use of the Medicare Posthospitalization Skilled Nursing Benefit in the Last 6 Months of Life
Katherine Aragon, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-7. doi:10.1001/archinternmed.2012.4451.
日本の医療施策は、“在宅死が最善”という妄想に陥っており、その方向性で施策が形成されている。自宅環境の整ってない大多数の慢性疾患患者に様々な弊害や苦悩を当てることとなる。
一方、前述のごとく、医療介護に関して、分離せよという、政治的根拠により、医療・介護系サービスが十分受けられないという矛盾は、介護保険開始からそのまま放置され、さらに、矛盾は拡大している。
看護というのはそもそも医療/介護横断的なものだし、医療/介護の連続性こそ担保されるべき・・・
日本とアメリカの医療・介護システムは根本的に異なる。日本の医療・介護区分は自然発生的、必然的なモノで無く、政治的・業界利益的。故に、不自然な区分がなされている。
・・・という長い前書き。
死亡前6ヶ月の間に、多くの老人は入院を経験し、不可治療として、“skilled nursing facility”(SNF)を経験する。SNFの使用とメディケアによる入院後のパターン調査。
SNFとは特化看護サービス提供システムで、ナーシングホーム利用中でも在宅でも利用可能なもの
日本の老健施設や特養施設が他サービス排他的なのとは対照的。
Use of the Medicare Posthospitalization Skilled Nursing Benefit in the Last 6 Months of Life
Katherine Aragon, et. al.
Arch Intern Med. 2012;():1-7. doi:10.1001/archinternmed.2012.4451.
調査された5163名の平均死亡時年齢は82.8歳、女性54.5%、ナーシングホームに23.2%入所
トータルで、死亡前6ヶ月でSNFサービス付使用30.5%、9.2%がSNFサービス利用中死亡。85歳以上の患者で、SNFサービス利用は特に多く、特に高校卒業教育、非担癌、ナーシングホーム居住中、在宅医療サービス利用者で多い。死亡時期が迫ってると想定される場合に多い (P < .01 for all)
SNFサービス利用する地域住民において、ナーシングホームでの死亡 42.5%、在宅 10.7%、病院死亡 38.8%、その他 8.0%
SNFサービス非利用地域住民では、ナーシングホームでの死亡 5.3%、在宅死亡40.6%、病院死亡 44.3%、その他 9.8%
結論としては、SNF利用高齢者の1/3はメディケア退院後サービス下で、死亡前6ヶ月間SNFを利用、SNF利用の11人に1人が死亡することとなる。故に、緩和ケアサービスがSNFレベルのケアでも導入されるべきというもの。
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