2013年7月8日月曜日

飲水ダイエットは他のダイエットプログラム組み合わせで効果あり、 ただ「水単独でやせる」エビデンスは存在せず

飲水を減量と過体重/肥満予防目的ダイエット法として用いられているが、そのエビデンスは存在しない。

以下のシステマティック・レビュー報告によれば、適正なダイエットプログラムを加えた場合にのみ、飲水によるダイエットは効果があるというエビデンスは存在することとなる。

対し、一般住民でのエビデンスは存在しない。

Association between water consumption and body weight outcomes: a systematic review
First published June 26, 2013, doi: 10.3945/​ajcn.112.055061
Am J Clin Nutr August 2013 ajcn.055061


4つの電子データベース MEDLINE, EMBASE, CINAHL, and COCHRANE、それにPubMed横断解析、手作業で、18歳超成人での、飲水と体重アウトカム(体重、BMI、体重分類など)関連性

4963回収、11はオリジナル研究、2つのシステマティックレビュー
減量・体重維持目的のダイエット参加者のうち、ランダム化対照化トライアル、観察長軸研究により、飲水増加とともに、減量・体重維持プログラムを加えることで、3-12ヶ月後体重減少が、減量プログラム単独比較で見られた。

減量・体重維持ダイエットmixed-weight populationでは、2つの短期ランダム化トライアルにて、体重への影響認めない。;6つの横断研究結果は不一致。


マスゴミにかかれば、タイトルは、「水で痩せる」となる
Drink more water, lose more weight?
http://uk.reuters.com/article/2013/07/03/us-drink-more-water-idUKBRE96217Y20130703

2013年7月7日日曜日

FDA 方針転換 :ジェネリックメーカーが自主的に安全性表示可能へ &ジェネリック医薬品も訴追可能

同じ事項を伝える2つのニュースなのだが、

<ジェネリックメーカーが自主的に安全性表示可能となった>
<消費者団体がジェネリックメーカーに薬剤安全性に関する訴追可能となった>

これって読み比べると、2つの内容を含んでいるようだ。


FDA moves to allow updates of generic drug warnings
http://www.usatoday.com/story/news/2013/07/04/fda-generic-drugs-safety-labels/2489309/ 


マーケット上梓後長年経過したときでも、製薬会社はしばしば薬剤に係る新規リスクについて気づくこともある。現行ルール下から変更して、ジェネリック・メーカーがラベル表示を容易にするもの。

現行では、先発メーカー、ブランドメーカーのみがFDA承認なく、表示変更可能である。げネリックメーカーは安全性表示に関して新規情報をそのまま反映できなかった。

米国内では処方の80%がジェネリック製品でfill(実際の薬剤入手)されている。





F.D.A. Rule Could Open Generic Drug Makers to Suits
http://www.nytimes.com/2013/07/04/business/fda-rule-could-open-generic-drug-makers-to-suits.html?_r=0

FDAは、7月3日(水)、ジェネリックメーカーへ、潜在的リスク判明時に、薬剤安全性表示許可することとなった。

これは、Public Citizenのような消費者監視グループから申入れされていた問題で、ジェネリックメーカーの安全性表示を容易にする用求めていたもの。

消費者団体は、この政府方針を歓迎し、ジェネリックメーカー商品服用者にとってアンフェアだったシステムの必要な改善事項と捉えている。


まるで安全性に十分配慮しているようなジェネリックメーカーのCMって不快なだけ・・・ 安全性情報提供する後発専門メーカーはいまのところ見たことない(当院経験のみ)

ジェネリックメーカーにも薬品安全性に関するコスト負担させるべき・・・ 厚労省さん なにやってるんですか?

2013年7月6日土曜日

家ネズミ:tハロタイプ状況での空想科学 :「生き急ぐと早死に」 ・・・ 行動の大胆さなどは早死ににつながる

こういう実験ってのは、話としてはおもしろいけど、人間まで一般化するとなると・・・妄想が入りすぎて論理的科学じゃなくなってしまう。

A selfish genetic element influencing longevity correlates with reactive behavioural traits in female house mice.
Yannick Auclair, Barbara König, Anna K. Lindholm.
PLoS ONE. June 24, 2013. doi:10.1371/journal.pone.0067130.


<解説:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-07/uoz-lma070413.php
リスキーな行動は、ヒトの場合、早死ににつながる。Ann Lindholmらは、82匹の家ネズミの行動研究を行った。boldness(行動の大胆さ)、活動レベル、探索性癖、エネルギー摂取、第17染色体に関わる2つのallele変異とともに、成長・生殖へのいかに個別にそれにエネルギーをつぎ込むか、"life-history theory"の予測検証

この理論は、子孫生存数を最大化するために自然選択されるという理論だが、これに従えば、生存予後が最も期待できるのは、過剰反応人格であり、シャイな性格であり、活動性が少なく、冒険心の少ない個性であろう。

生命予後を反映する個性って?

雌マウスは、tハロタイプをもち、これは第17染色体の遺伝子変異で、長生き関連として知られている。tハロタイプを有する家ネズミは、利己的遺伝子エレメントを有し、t保有雄マウスに90%程度transmitする。
両親コピー胎児は、生下前死亡する。この実験で、 Yannick Auclairは、利己的遺伝子エレメントとマウスのパーソナリティーの相関性を検討しようとした

生き急ぐと、早く死ぬ - マウスでも真実

長生きtハロタイプ雌マウスは、早死・tハロタイプキャリア無しマウスに比べ活動性少ない。 結果、食事量少なく、冒険的でなく、過剰な高反応性パーソナリティー特性を持たない。・・・これは、 "life-history theory"により予測されたこととなる。

利己的遺伝子エレメントと関連する個人特性は、生命予後と相関するという初めての治験と、Auclairら。
研究チームによれば、長生き予測雌マウスは、「スローライフは長生き」戦略に従い、一方、短命予測マウスは、「生き急ぎは早死に」原則に従う。


一方、この理論予測に反して、tハロタイプ雌マウスにおいて、極端個体は存在しない。
あまりに注意深いマウスにおいては淘汰が起きなかったのだろうと筆者等は想像。
食物探査・生殖可能なため、行動の大胆さを最小化する必要があり、変異として極端化は生じなかったのではないかと筆者等弁明。


FDA安全性情報:オルメサルタン関連スプルー様腸疾患




FDA Drug Safety Communication
ARBであるオルメサルタンの、小腸への問題(スプルー様腸疾患)に関する問題
重症の慢性下痢、体重減少を伴い、数ヶ月から数年で発症し、時に入院必要な場合がある

機序不明だが、発症前長期間存在することで、リンパ球性・コラーゲン蓄積性腸炎の所見、HLA-DQ2/8との関連性、局所的遅延型過敏性反応、細胞性免疫反応が関連していると思われる。 
pro-drug である、olmesartan medoxomilへの反応が想定される。

Rubio-Tapia らはARBによるTGF-βの抑制があり、これが腸管ホメオスターシスの重要なメディエータのため、オルメサルタン関連スプルー様腸疾患のメカニズムとしての可能性あり。


薬剤投与から長く経過して発症のため、薬剤による副作用と結びつかない可能性がある。高血圧診療に関わる医師だけでなく、消化器系医師にも啓発必要な副作用。

2013年7月5日金曜日

ケアホーム住居者:運動介入にてうつ改善示せず

某アジア一国の整形外科関連学会が、まともな臨床的前向き研究証拠示さず、ロコモとかロコモトレーニングとか提唱しているが、あれってそんなにうまく効果証明できるはずもないと私は思う

以下の論文は・・・運動介入によるうつ改善をめざしたもの

高齢ケアホーム居住者において、うつ は、アウトカム不良と関連。運動は、低リスク介入として、希望が託されている。中等度強度の運動プログラムは、うつ症状広汎的にケアホーム居住者の症状を軽減するか仮説検証。

クラスターランダム化対照化治験

結論から言えば、有意差認めず ・・・ 介入治験はうまく効果証明できてない



Exercise for depression in elderly residents of care homes: a cluster-randomised controlled trial
Martin Underwood , et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9886, Pages 41 - 49, 6 July 2013

2008年12月から2010年4月9日まで、ケアホームをランダム化
ランダム化にて、78施設、891名  (介入 35、対照 43) 

5研究被験者グループと5非研究住民グループのグループ 運動平均セッション数 3191

GDS-15スコアのある居住者で、 ベースラインでうつ状態 374/765(49%)
12ヶ月フォローアップスコアあるのは484/765 (53%)

GDS-15スコア全体では、12ヶ月時点で、介入群では対照群に比べ、0.13(95% CI -0.33 〜 0.60)点高い。

ベースラインでのうつ居住者に限れば、 GDS-15スコアは、対照群に比べ、介入群では、0.22 (95% CI -0.52 〜 0.95) 高い。

横断区分解析研究終了時、ランダム化後132名の追加居住者を含み、うつ状態オッズ比は 対照比較の介入群 0.76( 95% CI 0.53 〜 1.09)




HPV:健康成人への口腔感染は稀で多くは自然消失する ・・・ 男性HPVワクチンって不要では・・・

HPV経口感染は口腔咽頭がんの要因、男性での発生頻度は不均衡的に増加しているが、その予防手段は不明。念頭にはHPVワクチンが有ると思うのだが・・・
HPV4価ワクチン:男性への有効性2011年 02月 03日
CDC: いわゆる子宮頸がんワクチン男児(男性)接種推奨 H24.2.6

HPV感染の自然史に関わる報告

結論は、健康成人男性での、発がん性HPV口腔感染は稀で、しかも、感染は1年以内に消失する



HIM( HPV Infection in Men )コホート :ブラジル・メキシコ・米国居住、HIV陰性・性器関連がん病歴無し

HPV感染確認のため、口腔洗浄・うがいサンプル2回以上とアンケートを、4年間、6ヶ月毎

Incidence and clearance of oral human papillomavirus infection in men: the HIM cohort study
The Lancet, Early Online Publication, 2 July 2013doi:10.1016/S0140-6736(13)60809-0Cite or Link Using DOI

フォローアップ期間 中央値 12.7ヶ月(IQR 12.1-14.7)ヶ月
1526名、平均  18-73歳


フォローアップ12ヶ月間で、
全セロタイプHPV経口感染発症は 4.4%(95% CI, 3.5 - 5.6; n=115 感染発症)
発がん関連HPV経口感染 1.7% (1.2—2.5; n=53 感染発症)
HPV16経口感染 0.6% (0.3—1.1; n=18 感染発症)


発がん性HPV経口感染は喫煙と有意相関するが、婚姻状態・同棲状態とは相関しない。
しかし、各国、年齢群、記録性行為横断的に同様。


HPVセロタイプ全てで、感染期間中央値は6.9ヶ月(95% CI, 6.2-9.3; n=45 感染消失 )
発がん性HPVでは、6·3 ヶ月 (6·0—9·9; n=18 感染消失 )
HPV16では、 7·3ヶ月 (6·0—not estimable; n=5 感染症質)


HPV16経口感染発生18回のうち、2回以上の研究受診で持続したケースは、8回

結論としては、健康成人男性での、発がん性HPV口腔感染は稀で、しかも、感染は1年以内に消失する。感染関連予防効果を明確化するHPV自然史に関する追加研究が必要。




SLE:低ビタミンD患者へのビタミン剤補充 ・・・ 疾患活動性・蛋白尿関連指標改善

ビタミンDと免疫系の関連性機序的は以前から話題になっているが、実際の疾患でのそのインパクト・・・ 疾患活動性を治癒的に改善するほどではないが、補完治療としては意味はありそう。

活動性スコア 21%ほど改善し、 蛋白尿と関連する臨床指標を15%ほど改善する

Vitamin D in Systemic Lupus Erythematosus: Modest Association With Disease Activity and the Urine Protein-to-Creatinine Ratio
Michelle Petri1, et. al.
Arthritis & Rheumatism   Volume 65, Issue 7, pages 1865–1871, July 2013

SLE患者でのビタミンD濃度増加が疾患活動性改善と関連するかの検討

25−OH D3< 40 ng/ml低値 総数 1006名のSLE患者患
ビタミンD2 50,000 unit 週投与 + カルシウムビタミンD3 1日2回投与

SLE患者特性: 女性 91%、 平均年齢 49.6歳、 白人 54%、 アフリカ系アメリカ人 37%、他 8%
25(OH)D  40 ng/ml未満患者において、 25(OH)D 20-unit 増加毎、「Safety of Estrogens in Lupus Erythematosus National Assessment (SELENA) version of the Systemic Lupus Erythematosus Disease Activity Index (SLEDAI)」 22の減少を認めた (  95% 信頼区間 (95% CI], - 0.41, - 0.01)  p=0.032


これは、SELENA-SLEDAI 5以上症例オッズ 21%減少に相当。


平均尿中蛋白/Cr比は2% ( 95% CI -0.03, -0.01)減少 p = 0.0001
これは、15%減少症例オッズ15%(95% CI 2.27減少に相当


HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...