2018年7月21日土曜日

【2型糖尿病】心不全入院:DPP4阻害剤の方がGLP-1より良好?

2型糖尿病管理薬剤として、インクレチン・ベース治療としてのDPP-4阻害剤とGLP-1受容体アゴニスト、心不全リスクでこの2剤の比較



Risk of heart failure hospitalization among users of dipeptidyl peptidase-4 inhibitors compared to glucagon-like peptide-1 receptor agonists
Cardiovascular Diabetology201817:102
https://doi.org/10.1186/s12933-018-0746-4
https://cardiab.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12933-018-0746-4





FIGHT研究(リラグルチド vs プラシーボ ;心不全患者、糖尿病外も含む)で心不全入院、総死亡率増加の報告あり、危惧されている。LEADER(リラグルチド vs プラシーボ ;心血管高リスク・T2DM)での結果があり、T2DMでは有益?とされているとおもうが・・・GLP-1への心不全悪化懸念がややくすぶっている

後顧的解析なので、エビデンスレベルは低いが・・・ GLP-1 vs DPP-4iは再検討必要と思われる
リアルワールド研究が必要なのでは?

COPD併発症:5つのクラスター分類

COPDでは併発症(合併症)が問題とほざくが、

comorbidome


クラスター的分類は少ない。phenotype毎対応必要な併発症(合併症)


"principal component analysis and a non-hierarchical cluster analysis to describe the cluster of comorbidities”



Comorbidities and COPD severity in a clinic-based cohort
BMC Pulmonary Medicine201818:117
https://doi.org/10.1186/s12890-018-0684-7

コホート:1584名、2年間で登録
COPD重症度分布:Group A 27.4%、Group B 24.7%、Group C 11.2%、 Group D 36.6%

平均年齢 66.5 (SD 11)歳、女性 35%

重症度同じでも併発症によりCOPD管理は異なる
COPD関連併発症無しは僅か28.4%


2つの併発症を有する患者比率は、GOLD A (35.4%)、C (34.3%)に比べ B (50.4%) 、 D  (53.1%)で高い

クラスター解析にて、5つのcomorbidity
cluster 1:心疾患特性
cluster 2:併発症少ない 
cluster 3 :メタボリックシンドローム、無呼吸、不安・うつ
cluster 4 :栄養不良、骨粗鬆症
cluster 5:気管支拡張症

クラスターは、有症状患者であるGOLD B、GOLD Dで有意に多い






心疾患群、栄養不良群、メタボリックシンドローム(無呼吸・うつ/不安)群はわかるが、cluster 5は?

欧米でのCOPDには、びまん性汎細気管支炎・気管支拡張などが紛れ込んでんじゃないかと医者始めた当初から疑ってるんだが・・・


2018年7月20日金曜日

PARAMEDIC2トライアル:収容前エピネフリン 生存率改善 、しかし微妙な差・・・

病院収容前エピネフリン注射は、神経学的重度障害リスク増加することなく、生存率を改善する


5つの英国救急サービス、8014名の院外心停止患者対象で、CPR・除細動で蘇生不能であった患者で、エピネフリン注射 or 生食比較

自発循環回復は強化; 介入群 36.3% vs プラシーボ 11.7%
だが、その後の治療法をプロトコール化や測定化していなかった
院内に管理が移るためその他の要素が入り込む可能性があるという説明

day 30での死亡抑止効果はNNT 111
生存率比較:介入群 3.2% vs プラシーボ群 2.4% 
良好な神経学的アウトカム状態での退院比較
介入群 2.2% vs プラシーボ群 1.9% 非補正OR 1.18 , 95% CI, 0.86 - 1.61 
重度神経学的障害(修正 Rankin スケール 4-5)を有する生存
介入群 31.0% vs 17.8%
だが、3ヶ月後は同等


Primary Source
"A randomized trial of epinephrine in out-of-hospital cardiac arrest (PARAMEDIC2)"
N Engl J Med 2018;
DOI: 10.1056/NEJM0a1806842.
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1806842

Secondary Source
New England Journal of Medicine
Source Reference: Callaway CW "Testing epinephrine for out-of-hospital cardiac arrest"
N Engl J Med 2018; DOI: 10.1056/NEJMe1808255.



Non-shockable rhythms (PEA and asystole)でエピネフリン注射使用の改善度高い(OR 2.15, 95% CI, 1.13 - 4.0)が、shockable rhythmではベネフィット不明 (adjusted OR 1.33, 95% CI 0.95 to 1.86)で、エピネフリンは異なる心リズム異なる影響を与える可能性あり

肺癌検診基準 再考必要:喫煙既往リスクは長年続く

論文序文から ”肺癌検診では肺癌リスクを相対的に20%低下させることができ、禁煙と組み合わせると38%低下効果ありと言われている”。低線量CTの適応に関する議論あり、禁煙期間(YSQ: years since quiting)の基準が問題


研究者等は、現行喫煙、既往喫煙、非喫煙とを多変量補正Cox比例ハザード回帰モデルを利用し肺癌リスクとの関連性を比較。


  • 継続喫煙と比較し、重度既往喫煙では禁煙期間(YSQ)5年間で肺癌リスク低下
  • しかし、非喫煙者に比較して、25YSQでも3倍を超すリスク継続
  • 15 YSQ超の既往喫煙では、肺癌発生の10分の4は15YSQ超過後であり、現行ガイドラインにscreening windowを逸脱している

故に、喫煙既往者のYSQ基準に関して議論が必要

Lifetime Smoking History and Risk of Lung Cancer: Results From the Framingham Heart Study
Hilary A Tindle  Meredith Stevenson Duncan  Robert A Greevy Ramachandran S Vasan  Suman Kundu  Pierre P Massion Matthew S Freiberg
JNCI: Journal of the National Cancer Institute, djy041, https://doi.org/10.1093/jnci/djy041


【研究方法】Framingham Heart Study Original (n=3,905) と Offspring cohort (n=5,002) で、生涯喫煙と肺癌発生データ解析::1954 to 1958 (Exam 4) and 1971 to 1975 (Exam 1), 2013まで


【結果】フォローアップ中(中央値 28.7年間)肺癌284
肺癌推定発生率1000人年対 現行喫煙 1.97 (95% 信頼区間 [CI] = 1.66 to 2.33)、既往喫煙  1.61 (95% CI = 1.34 to 1.93)、非喫煙  0.26 (95% CI = 0.17 to 0.39)

重度禁煙既往者の禁煙期間(YSQ)を非喫煙比較で肺癌リスク比較すると何れも増加
<5: 12.12="" 21.17="" 95="" ci="6.94" p="" to="">5–9: HR = 11.77, 95% CI = 6.78 to 20.45
10–14: HR = 7.81, 95% CI = 3.98 to 15.33
15–24: HR = 5.88, 95% CI = 3.19–10.83
≥ 25: HR = 3.85, 95% CI = 1.80 to 8.26)

重度喫煙既往 (vs 現行喫煙)において5YSQ内に、肺癌リスク 39.1%低下

データでは、全ての喫煙既往者において、肺癌の40.8%が15YSQ以上経過しても発生することも示されている




”武田”先生というテレビによく出る科学者(教授)?風のひとがいますが、横断的観察、即ち、”タバコを吸ってる人が減ってるのに癌が減らない”というのを喫煙無害説の根拠としておりますが、YSQと癌リスクを考えれば、何ほざいてんだか・・・という気になりますわな

2018年7月19日木曜日

ANGPTL8:2型糖尿病の総頸動脈IMT、トリグリセライドと関連

横断的研究

2型糖尿病患者において、血中Angiopoietin-like protein 8 (ANGPTL8) (またの名を 、refeeding-induced fat and liver [RIFL]、 lipasin,、TD26) 値は臨床イベント前指標となる総頸動脈のc-IMTと相関し、一部はトリグリセライドが介在する

β-trophinのほうが言いやすいけど・・・肝臓、脂肪組織で主に発現する198のアミノ酸で、(ぶどう糖代謝に加え?←否定的見解があるが・・・)リポタンパク質リパーゼなど脂質代謝、インスリン抵抗性と関連し、特に中性脂肪代謝に大きな影響を与えている可能性がある。



Triglyceride-mediated influence of serum angiopoietin-like protein 8 on subclinical atherosclerosis in type 2 diabetic patients: results from the GDMD study in China
Cardiovascular Diabetology201817:84
https://doi.org/10.1186/s12933-018-0687-y
https://cardiab.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12933-018-0687-y

血中ANGPTL8、血中脂質、血糖、総頸動脈IMT(c-IMT)、HOMA-IR
対照(n=100)、2型糖尿病(n=100)&subclinical 動脈効果無し(n=100)、2型糖尿病&subclinical動脈硬化症有り(n=100)


ANGPTL8およびトリグリセライド血中値は、subclinical 動脈硬化症あり群で、無し群および対照群と比較し高値 (P < 0.001)





ANGPTL8は、2型糖尿病患者において、年齢、トリグリセライド、糖尿病罹病期間、、c-IMTと相関

ロジスティクス回帰分析にて、2型糖尿病患者において、ANGPTL8はsubclinical動脈疾患症オッズ高率  [odds ratio (OR) 2.90, 95% 信頼区間(CI) 1.48–5.70, P = 0.002]


Mediation analysis では、トリグリセライドがANGPTL8とc-IMTの相関の部分的メディエーターとして作用



2018年7月18日水曜日

タバコ製品のフレーバー:血管内皮へ悪影響

通常のタバコでももちろん血管内皮へ悪影響を与え、心血管疾患リスク増加に関わることが明らかになっているが、今回、タバコ製品のフレバー、そして、vaping製品でも安全とは言えないことが明らかになった。


"電子タバコは、人体に影響のない成分でできた「リキッド」という液体を蒸発させ味のついた水蒸気を楽しむもの”
そんなリキッドですが、非常に安全性の高い成分からできています。
加熱式タバコにも使用されており、マーガリン・シリアル・お菓子などに含まれる植物性グリセリン、またはVG(vegetable glycerin)、うどんやそば、おにぎり・餃子などに使われる食品添加物であるプロピレングリコール、またはPG(propylene glycol)フレーバーを決める香料・精製水、ニコチン入りリキッドであればニコチン、以上の成分からつくられています。https://vape.shop/column/smoking/vol1026/#cont1

電子タバコにフレーバーは必須なのかどうか?よく分からないが、成分としてiQosなどに含まれていることは確からしい


Flavorings in Tobacco Products Induce Endothelial Cell Dysfunction
 https://doi.org/10.1161/ATVBAHA.118.311156
Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology. 2018;38:1607-1615
Originally published June 14, 2018

非メントール及びメントール香のタバコは、非喫煙者血管内皮由来を対照にしたCa2+イオノフォアであるA23187刺激による血管内皮NO産生障害を示した

非喫煙者由来血管内皮細胞への、メントール(0.01mmol / L)またはオイゲノール(0.01mmol / L)のいずれかの処理でも、A23187刺激による血管内皮NO産生低下 

血管内皮phenotypeへのフレーバー化化合物の影響を評価するため商用ヒト大動脈血管内皮を利用し、90分間、バニリン、メントール、シンナムアルデヒド、オイゲノール、ジメチルピラジン、ジアセチル、イソアミルアセテート、ユーカリプトールおよびアセチルピラジン(0.1-100mmol / L) 処理


細胞死、活性酸素種の産生、炎症誘発マーカーIL-6(インターロイキン-6)の発現、および一酸化窒素産生測定

細胞死および活性酸素種生成は、in vivoで到達できないほどの高濃度でのみ誘導

選択されたフレーバー(バニリン、メントール、シンナムアルデヒド、オイゲノール、およびアセチルピリジン)では低濃度で、炎症とA23187刺激性酸化窒素生成の障害を生じる



後発品夾雑物に厚労省だんまり

医薬品自主回収のお知らせ あすか製薬
中国の製造所で製造された当該製品の原薬に、ヒトに対して発がん性があるとされるN‐ニトロソジメチルアミンが混入しているとの情報を入手しました。
https://www.pmda.go.jp/files/000224928.pdf


連休前、驚愕の報道だったが・・・ マスメディアは騒がない

【後発品】だけではないだろうが、夾雑物リスクは薬剤には存在することが改めて認識される。厚労省あたりでは【後発品】は溶出性チェックだけで同等という話だが、【クレメジン】のようなそもそも溶けない薬剤に同等性なども無いだろう・・・と
【後発品】の問題にしたくない厚労省への忖度でマスコミは大騒ぎしないのだろうか?



FDA Recalls Some Valsartan Medicines Due to Impurity
July 13, 2018
https://www.medscape.com/viewarticle/899361

FDAコミッショナーの発言
"When we identify lapses in the quality of drugs and problems with their manufacturing that have the potential to create risks to patients, we're committed to taking swift action to alert the public and help facilitate the removal of the products from the market,"




日本の厚労省クソ役人のコメントは?

業者に【自主回収】させて、いまのところだんまり

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...