2012年1月19日木曜日

心不全:肺動脈収縮期血圧は死亡率の予測要素

心不全住民の肺動脈収縮期圧:pulmonary artery systolic pressure (PASP) は有意に塩部と関連し、確立したリスク要素以上にリスク予測に役立つと、前向き研究で判明


Bursi F, McNallan SM, Redfield MM, et al.
Pulmonary pressures and death in heart failure a community study.
J Am Coll Cardiol 2012; 59:222-231

1000名を越える解析で、拡張能測定、BNPなどを含む既知の予測因子独立的に全原因死亡、心血管死亡リスク要素となる。
左室駆出率は肺動脈収縮期血圧による変動は少ない。
駆出率低下あるいは温存症例でも肺高血圧の影響は変わらない。





Hazard ratio (95% CI)* for mortality by tertile of pulmonary arterial pressure measured by Doppler echocardiography in community-based heart-failure patients


End point at 1 y Tertile 2, 41-54 mm Hg Tertile 3, >54 mm Hg
全原因死亡率 1.45(1.13-1.85) 2.07(1.62-2.64)
心血管死亡率 1.75(1.17-2.60 2.50(1.69-3.71



COPDなしの患者でも同様で、心房細動なし、左室駆出率<45%でも、この結果は同様。

心不全住民患者での肺動脈収縮期血圧の予後因子強度を他の予後因子モデルに振り向けた。年齢、性、心不全発症状態、合併症指数、貧血、左室駆出率、拡張能、COPDは、 integrated discrimination improvement (IDI)の4.2%の増加(p<0.001)をもたらし、 net reclassification improvement (NRI) indexでは、14.1%増加を示した(p<0.002)

結果、肺動脈収縮期血圧をアウトカム測定要素として加えることは、死亡率エンドポイントに対して標準的なアウトカム予測改善をもたらす。







持久運動アスリートの肺動脈収縮期圧正常上限値は・・・ 2011年 04月 07日



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